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16 勇者追放

「わしたちは今からこのまま魔王城に行く」


「魔王城に?」


ヒストグラの顔が険しくなった。


「やめておいた方がいいです。無駄死にだ」


「やはり俺達ではまだ無理か」


「そうですね。四天王といい勝負をする程度でしょう。

魔王は別格です。おそらく2秒も持たない」


「そこまでなのか?」


「はい」


「やはり、あなたも私達と一緒に来ませんか」


「.....分かりました。行きましょう」


「そうですか。ならもう少し進みましょう」


えぇ?さすがにもう無理やて....


「勇者」


「ん?どうした爺さん?」


「お主はもうこのグループを抜けろ」


「は?」


「お主はこのグループの基準に合っていない」


「何だと爺さん」


「かかってこい。

僧侶であろうとお主には負けん」


このくそ爺が

俺が弱いのとか全部分かったうえで吹っ掛けてきてる。


「爺さん!何言ってる!?」


「お主もそろそろ分かっておるじゃろう?」


「.....」


「そうですね。勇者さんはこのパーティーの足手まといです」


「魔法使いまで....」


「そうか。ならいい。俺は抜ける」


「おい待て勇者!」


「黙れ。もともと町で少し話しただけの仲だ」


「ならわし達は進む。お主は引き返せ。死にたくはないじゃろう?」


あぁぁぁぁぁ

うざいなぁ

このくそ爺が

絶対殺す


「話はすみましたか?進みましょう」


「そうじゃのう」


「勇者!気をつけろよ」


「・・・」





~~草原にて~~


あーーーーうざい。

ガチでむかつく

気持ち悪い

気持ち悪い

気持ち悪い

この辺のモンスター全部殺してストレス発散しよ


「ああ?なんやこの色のスライム。見たことないな」


緑?いやエメラルドグリーンかな?

まぁ、いいか。

殺そ


ぐちゃ


「うっわ」


汁が飛んできた。


「かかったやん。最悪や。もーーーー」


「おい」


「あぁ?」


魔族か。

変にフードかぶりやがって。

人外の分際で気持ち悪い。

まぁいいや。

とりあえずぶっ殺す


「このあたりにある魔族の村を知らないか?」


「魔族の村?知らない」


「そうか。ならいい」


「おい。俺はよくないぞ」


「......はぁ、殺気ばらまくのはやめろ。

こっちだってお前を殺したいわけじゃない」


「あぁ?殺す?お前が?俺を?」


うざい

うざい

うざい

うざい


「俺は魔王だ」


..........え?


「なに、いって、る?」


「俺が魔王だ。お前じゃ俺に勝てない。

俺は向かってくるものには容赦しない」


「・・・」


「今引き返せ。そしたら見逃してやる」


「......俺を四天王として使ってくれないか?」


とっさに出た。

怒りだけが頭を支配している中であのクソ野郎どもを殺すために一番いい方法。


「...本気か?」


「本気だ」


「そうか。だが、いきなり四天王は無理だ。

空きがない。それにまずは...」


魔王がポケットから薬が入った瓶を取り出した。


「これを飲め。

魔族になれる薬だ。

75%で死ぬがそれを乗り越えれば魔族になり群を得た力を手にする」


75%で死ぬ?

いや、まぁいいか。

ここで死んでも。


「分かった。群を得た力ってのは?」


「平均的には50レベル上がるほどだ」


「50レベル」


つまり俺が魔族になればあいつらと同じレベルになるということか。


「飲む」


「そうか。幸運を祈る」





「どうだ?」


「生きてるぞ」


「ならおそらくもう魔族になった」


「そうか。強くなった実感はないぞ?」


「大丈夫だ。見ればわかるがお前は強くなっている」


「ならいい」


「お前はもう魔王軍だひとまずは魔王城に行くぞ」


行ったり来たり忙しいな。


「あぁ」


「ん?」


「どうしたんだ?」


「今部下からテレパシーが来た」


テレパシーが来た?

頭おかしいんかこいつの軍

どこでもいつでも会話できるんか


「それでどうしたんだ?」


「四天王の一人がやられたらしい」


「なに?」


タイミング的にあいつらか


「あいつがやられるはずがないと思うが....」


「強いのか?」


「100レベルの人間4人ほどの力だ」


ならあり得るか。

あいつら全員100レベに近かったし


「とりあえず魔王城に戻るぞ」


「分かった」





魔王城に入ると一つの部屋に入らされた


「お前達、あの報告は本当か?」


「そのようです」


「あのビーズがやられるとは」


「相手は?」


「魔法使いを倒したようです。生死は不明です」


「そうか。場所を教えろ」


「待ってください。

ビーズは俺と兄弟のような存在だったんです。

あいつらは俺が殺します」


「そうか。なら任せる。油断はするなよ」


「はい」






「ビスがやられた」


あっさりやられた。

殺しに行くんだ!って出て行って

十分後に報告がきた。

またあのテレパシーで


「勇者は倒したらしいですね」


そっか。

あの勇者倒したんか。

なら残りは僧侶と戦士だけ。

次でおしまいやな


「次こそ俺が行く。あいつらを殺す」


「待ってください。

ここで魔王様が出てしまえば魔王軍のイメージが下がります。

僕に任せてください」


「....もう仲間がやられるところを見たくないぞ?」


「はい。任せてください」





「ビシラ―トがやられた」


何回するん?


「相手の僧侶が自爆したようですね」


あの爺よくそこまでしたな。


「もういいだ.....」


「お待ちください魔王様。

残りは戦士だけです。

私が行きます」


「....おい」


「はい?」


「お前も一緒に行ってこい」


「え?」


「念のためだ。

お前は魔族になって強くなった。

戦力は十分だろう」


「.....分かりました」





「勇者!お前!なぜそいつと一緒にいる!?」


「お前を殺すためだ」


「そうか。お前は、本当に....」


「どうする?もうわしがやってもいいか?」


「あぁ、任せるよ」


「そうか。『暴風』」


四天王の爺さんが空に手を掲げる。

すごい速度で風が巻き上がり辺りが暴風に包まれる。


「っく!なんて風だ!」


「こんなものわしの魔法からすれば3割の力じゃ」


えっ。ちょっと待って。やばい。

立ってられへん。

すごい足元がぐらつく


「死ね!」


「あっ」


「がはっ」


やらかした。

猛毒ぬりたっくたナイフで刺してもうた。


「お主、最初から、その、つもりで...」


え?

どうしよ。


「当たり前だ」


のっとこ


「そうか!勇者!お前本当にやってくれたな!」


「俺がお前たちを裏切るはずないだろう?」


「き、さ、ま」





「.........................................................あいつら殺しに行くか」

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