表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/29

11. 魔族になれる薬?

「お主らが来てもう3日たったのう」


「そうですね」


「お主らにはかなり助けてもらっている。

村の子供の世話や動物の対処法。

学校で動物の授業もしてもらった」


学校で授業!?

誰がやったんやろ。

すごいな


「そうですね」


絶対こいつやん。

この戦士自分がやりました!みたいな感じでそうですねって言ったやん。


「そこで提案があるんじゃ」


「提案ですか?」


「そうじゃ。お主ら、正式にこの村の住人にならないか?」


「正式に?それはどういう意味でしょうか」


「この村の住人。つまり、魔族にならないかという意味じゃ」


魔族に!?

なれんの?

魔族に?


「これは魔族になる薬じゃ」


魔族になる薬!?

そんなものがあるの?

すごいな。

めっちゃエメラルドグリーンの輝きを放ってるな。

回復とかしてくれそうや。


「この薬を飲めば75%の確率で死ぬがそれを乗り越えれば...」


なんてなんて?

75%の確率でなんて言った?


「すいません。75%の確率でどうなるんですか?」


「死ぬ」


死ぬ。ちゃうわジジイ。

論外やんけ。

論外の薬やんけ。

どこが回復しそうやねん。

猛毒の論外の薬やんけ。


「つまり、この中の1人か2人なれるかもしれんな」


じゃあ無理やろ。

誰がのむねん。


「まぁ、少し考えておいてくれ」


「魔族になると何かいいことはありますか?」


何を聞いてんねん。この僧侶は。

死ぬ確率がある時点で飲まんよ?


「まず、200年は生きることができる。

人間にも200年ほど生きる種族はいるらしいがお主らはそうじゃないじゃろう?

それに、人間のころとは比べ物にならないほどの強さが手に入る」


「それはどのくらいですか?」


「50レベル上がった時と同等じゃ」


えぇ?

50レベル?

それはすごいな。

でも、なしやな。

50レベルに命はかけられへんな。


「わかりました。少し考えます」


これだけ言って乗り切ろ。




「どうする?飲む?」


「飲むわけないやろ」


「やんな」


「でも、50レベルやぞ?」


「命には代えられへん」


「なら、もしもの時誰が飲むか決めよう」


「もしもの時?」


「あの冒険者狩りとか、俺らじゃ絶対に倒されへんモンスターに会った時や」


「なるほどな」


「どうやって決める?」


「じゃんけんや。じゃんけんで負けたやつが飲むぞ」


「え?でもそれっておかしないか?」


「なにがやねん」


「75%を乗り切らなあかんのにじゃんけんで負けたやつが飲んだらあかんやろ」


「なら勝ったやつか」


「いや、それもおかしい。飲みたくないもんを飲まされる時点でどう転んでも運はないやろ」


何やこいつ。

一つ目の案に反対して、それとは真逆の案を言っても反対する。

なにがしたいねん


「ならどう...」


「ようお前ら!道に迷ってしまったかもしれない。案内してくれないか?」


うっっっっっっっっっっっっわ

だっる

薄い笑み浮かべておもんない冗談言いながら出てきやがった。


「ここまでついてなかったら誰が飲んでも一緒やな」

11 猛毒の薬

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ