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リベリオン  作者: のらねこ
第一章 天下統一物語 序
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第十七話 現状把握と目的設定


「ただし!」


 サトリは『JACK』の加入を決めてくれたようだ。


「アタシ個人の詮索は絶対にしないこと。質問にはできる限り答えるし支援も惜しまないが、無理にアタシの詮索したらぶっ殺すからね」


 幼なじみのように育ってきた俺と岳陽(がくよう)は今更サトリなんかに興味は無い。


「ま、誰にだって知られたくないことの一つや二つあるかなぁ。それより、ゾウさんの腕を何とかする方が先じゃね?」


 岳陽(がくよう)もサトリに対して淡白な様子だった。彼女には力を貸してほしいだけなので、彼もそれは分かっている。


 ゾウさんの怪我ははっきり言ってヤバい。ヤバいという言葉しか思い浮かないほどえげつない傷を負っている。


「ヤバすぎだろお前。ここまでやる必要ねーだろ」


「そうだそうだー」


「…………めちゃくちゃ痛いし叫びたい」


「うっせーなぁ。義手と武器は絶対に何とかしてやるし、後で詳しく聞きたいから行く病院教えてな。えっと……、勝牙(しょうが)でいいンか?」


 それぞれ好き勝手話しているこの4人で天下統一を目指していくことになる。かなり個性的で協調性も無さそうだが、俺の夢のために上手く使っていくしかないだろう。



 ――約1週間後――



 ゾウさんはサトリとの決闘後すぐに外科医師に駆け込み左腕の再生を図った。手術とリハビリを繰り返し、本人の回復力と現代医療のおかげで左腕は問題なく動くまでに治った。しかしまだ激しい動きや重いものなどを持つことは難しいようで、そればかりは完全に治るまで厳しいようだった。


 ゾウさんがある程度治ったタイミングで1度集まろうと話していた俺達は、鉄臭いサトリの家にまたお邪魔することにし、ニッポンの現状把握と現実的なこれからの動きについての会議を始めた。


「さて、早速だが今のニッポンの社会情勢について話すぞ」


 岳陽(がくよう)が口火を切る。あらかじめ各々にに転送したデータを使い、ARホログラムで映し出されたニッポン全土の地図を指差しながら話し始めた。




 ニッポンは現在、大きくわけて十個の地域から各武将がそれぞれの県を統率している。


 


 1.北海道・アイヌ連合国軍隊長『豪傑のィポプテ』


 2.東北地方・伊達軍武将『独眼竜の伊達(だて) 政宗(まさむね)


 3.関東、中部地方・徳川軍武将『三大武将の徳川(とくがわ) 家康(いえやす)


 4.神奈川県・源軍武将『才色兼備の(みなもとの) 義経(よしつね)


 5.近畿地方・豊臣軍武将『三大武将の豊臣(とよとみ) 秀吉(ひでよし)


 6.京都府・第六天魔王軍武将『第六天魔王の織田(おだ) 信長(のぶなが)


 7.中国地方・毛利軍武将『三ツ矢の毛利(もうり) 元就(もとなり)


 8.四国地方・長宗我部軍総長『鬼若子の長宗我部(ちょうそかべ) 元親(もとちか)


 9.九州地方・島津軍武将『知略の島津(しまづ) 義久(よしひさ)』、『武功の島津(しまづ) 義弘(よしひろ)』兄弟


 10.新琉球王国・国王『英雄の尚巴志(しょうはし)




 以上十一名がそれぞれ十の県を統制している。支配が大きな県には、守護・地頭という役割の部下を置いて町単位で統制している。


 彼らは全て腕っ節とカリスマで各県の支配に至り、出来たてホヤホヤの弱小軍なんかでは刃すら届かないだろう。こういった現状を整理し自分達の力を客観観する力は、育てておいて損は無い。


「もしこれから攻め込むってなったらまず、支配の大きい県の守護か地頭を潰していくことになる訳だ」


 サトリに新調してもらった義手で遊んでいるゾウさんが話す。たしかに、大元を潰すよりもチマチマ削る方が現実的ではある。


「じゃあよ、本格的に動くってなったら名刺がいるよな……」


「「「?」」」


 サトリは銀の大きめの缶缶を俺たちの目の前に出しそれを開けた。


「なんだよこれ」


 薄っぺらいガラススクリーンに


 

 

 _____________

 │天下統一組織    大   │  

 │Japanese    将   │  

 │All        霜   │

 │Connections   山   │  

 │Key       颯   │  

 │          太  │

 _____________




 と、俺たちのデジタル名刺のような物が既に用意されていた。


「お前さ、わざわざ攻め入った相手に名刺渡して回るんか? 俺なんて一発で頭って分かっちまうしさ」


「これから天下取りマースwwwって言いながら潰して回る方がインパクトあるだろうよ。昔の人間も、一騎打ちつってタイマンで戦う前にお互い名乗ってたみたいだしさ」


 にしても奇抜すぎるだろ。


「アリだな……」


 サトリに毒された哀れな頭を持つ者が現れてしまった。義手のせいなのか?


「まぁなんにせよ、これから俺達は本格的に『JACK』として動く事になる。さっきも言った通り守護・地頭を狙っていく方が現実的だろう。大将に記念すべき最初の進行地を決めてもらいましょうや」


 岳陽(がくよう)がARマップを指さして言う。ゾウさんサトリもウェイウェイ言いながら同調してくる。


「えー、こほん。それでは大将霜山、行き先を発表したいと思います」


 ジャカジャカジャカジャカ………………


 ジャン!


「4人もいるので、まずは神奈川県を落とします」


 指を立ててドヤ顔で言ってやった。彼らの反応はというと。


「小せぇとこからチマチマ潰すっつってンだろ頭沸いてンのか短小童貞がゴラァ!!!」


「本気出せば何とかなるとか思ってんじゃねぇぞクソ!」


「オレは戦えればどこでも良いー」


 主に2人からの猛烈なラブコールが俺を包んだ。


 俺ももちろん考え無しという訳では無い。ではなぜ最初に神奈川県から攻め落とそうと考えたのか。その答えは至って簡単。


「ま、なんとかなるっしょ!」


 この言葉を吐いた途端、ラブコールはさらにエスカレートした。

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