「では、使い心地を確かめます!パクっ!んっ!んっ!」『武器屋【聖剣伝説】』
「いや~旅の資金いっぱい貰ったなぁ~」
マーサは王から貰った金貨の入った袋を振り回して遊んでいたが、レキに奪いとられる。
「もう!金貨で遊ばないの!それにしても、こんな大金……。まだ私たち魔王も倒してないのに……。不思議ね」
王は勇者一行に莫大な旅の資金を提供してくれた!これは、勇者一行の配信が好調(とくに有料チャンネル)が要因しているのだが、マーサ達には知るよしもなかった……。
「あ!武器屋あります!」
トモミンがお店を指差す。
「武器屋か!おもしろそう!」
ユキノはすぐに進行方向を武器屋へと修正する。
「あの武器屋は……」
イクが何かを思い出したと同時に、腰に帯刀している聖剣ゼックスカリパが『……!!』ビクッ!っとする。
「ユキノ様!待って下さい!!」
躊躇なく店に入る勇者ユキノを追う形で勇者一行は武器屋へと足を踏み入れた。
【武器屋『聖剣伝説』】
「恥ずかしい名前の店だなぁ――!」
店に入るとマーサは思ったことを口にした。
「うふふ……坊や、そういうのは店に入る前につぶやくものよ」
武器屋の店主には似合わないセクシーな赤のドレスに身を包んだお姉さんが、マーサに優しく注意する。
「マーサのアホ!そういうのは思ってても口にしないの!」
そういうレキも、失礼極まりなかった!
「……パラッパさん、すいません」
イクが店主に頭を下げる。
「うふふ、いいのよ。イクちゃんにゼクスちゃんも久しぶりね。ずいぶんセクシーになったわね」
腰をクネクネさせながら持っていた扇子でイクと聖剣の輪郭をなぞる。
『相変わらず派手な格好をしているのね』
珍しく聖剣ゼックスカリパが話しかける。
「冒険者のほとんどが女の子だしね。ゼクスもキラキラに飾ってあげようか?」
持っていた扇子を広げて見せる。かなりきらびやかな装飾がされた扇子だ。
『……遠慮しておくわ』
聖剣ゼックスカリパは、やんわり断った。
「パラッパ……『踊り子のパラッパ』か?先代の勇者パーティーに数多の武器を扱う踊り子がいたと聞く……」
勇者ユキノが思い出したように尋ねる。
「あら。今の勇者さんに知ってもらえているなんて光栄ね。……先代の剣聖が国の権力争いに嫌気がさして引退したときに『ゼクス』ちゃんを譲り受けてね。……それで開いたのがこの店なのよ」
それで『聖剣伝説』という名前がついたらしい。
「私は『ゼクス』をこの店で買ったのだ!」
腰に帯刀していた聖剣を掲げる。
『イク!その話は……!!』
掲げられた聖剣ゼックスカリパが妙に慌てる。
「聖剣って買えるんですか!?いくらで買ったんですか?ものすご~く高そうでっす!」
トモミンは興味津々だ!
「10ノーエッチよ」
パラッパは即答した。
「……10ノーエッチ!?」
マーサの目が点になる。
つまり、10円だ。
『…………』
掲げられた聖剣ゼックスカリパは鞘ごと真っ赤になる。
「『聖剣』はスキル『剣聖』を持っていないと装備できないんだ!」
イクが慌ててフォローするが、時すでに遅し。
『だからって『10ノーエッチ』は、ないわよ!聖剣よ!聖なる剣よ!この世のすべての剣の頂点よ!それがなに?10ノーエッチ!?駄菓子かよ!いや、駄菓子も買えねぇ~わ!!』
ゼクスの怒りが徐々にヒートアップする!
店主パラッパは悪びれる様子もなく「だって、あんたなかなか売れないし……けっこう、嵩張るし」と言い放つ。
『……ひどい!』
聖剣は人が『太ってる』と言われるぐらい傷ついた!
「こ、これは!!『フェイスベール』の種類が豊富!!」
トモミンは勝手に店内を物色し、愛用の口元を隠す『フェイスベール』がたくさん置いてあるのを見つけた。
「うちにないものは、この世界にないものよ」
ものすごい名言をさらっと言う。さすが元勇者パーティーのメンバーだ!
「し、試着していいですか!」
トモミンの瞳が、いつになく輝く!
「もちろん!試着室は奥よ!」
試着室の方を指差す。
「これと……これと……あと、これ!!試着室に行ってきます!ご主人様も来てください!」
「……なんで?」
なぜか、トモミンに手を引かれ、マーサも試着室に連れて来られた。
【試着室】
「まず、これです!『赤いフェイスベール』」
試着室に入ると、いつもの純白のフェイスベールから大人っぽい赤いフェイスベールに付け替える。
「うん!色っぽい!いいと思うよ!」
「では、使い心地を確かめます!パクっ!んっ!んっ!」
トモミンはマーサのバナンポを優しく外に出し、フェイスベールをたくしあげると、当たり前のようにマーサのバナンポを咥えた。
※ただの試着なのにスキル『年齢制限』発動!
ここからは試着室のカーテンから見えるシルエットでお楽しみください!
「……なんで?」
無抵抗なマーサは咥えられながら尋ねる。
「んっ!んっ!……フェイスベールは何度もたくしあげるので、たくしあげ易さと舐め易さが大事なポイントなんでっす!……んっ!」
「……あ~、なるほど~」
あんまり言ってる意味がわからなかったが、気持ちいいから、どうでもよかった!
「次はこの『青いフェイスベール』を試します!……んんっ!」
「はぁ!海の如く深く咥えられる!気持ちいい!」
マーサは違いのわかる男だった!
「次!『緑のフェイスベール』!パクっ!」
「ふわ!森で日光浴をしているかのような安らぎ!気持ちいい!」
「『黒のフェイスベール』!んっ!!んん――!!」
「ひや!闇の中、不安や恐怖に似た感覚!気持ちいい!!」
感想は全て「気持ちいい」だった!そしてマーサはバカだった!
【店内】
「はぁ……はぁ……これ、全部ください!!」
トモミンは満足げにすべての商品をレジに置く。
「……当たり前よ。全部、汚して……」
パラッパはレジに置かれたフェイスベールを呆れた顔で眺める。
「なんで黒のフェイスベールが白くなってんのよ!何つけてんのよ!」
レキは白い液体のついた黒のフェイスベールを指差しながら、マーサを睨む。
「……あはは」
笑うしかない!そんな時もある!
「あっ!みなさん!とてもキレイでっす!」
トモミンは試着室にいる間に全員の服が変わっているのに気づく。
「うちはトータルコーディネートが売りよ!武器に合わせて服までバッチリよ!」
ファッションショーのように、順番に歩いて新しい装備をトモミンとマーサに見せる。まずは勇者ユキノがランウェイを歩いてくる。
「うん!動きやすい!」
いかにも勇者らしい赤い胸当てに白いスカート、『おへそ』や『腕』が出ていて、露出の高いところが高ポイント!獣人族(に憧れている)のユキノらしいワイルドな仕上がりだ。
「私も!気に入った!」
続いて歩いて来るイク。青の軽鎧に白のスカートがまぶしい!くるっと回った時に見える青色と白色の縞々ショーツも健在だ!聖剣ゼックスカリパは背中に取り付けるようになったようだ。
『どうせ私は『嵩張る』しね……』
聖剣は根に持つタイプだった!
「私は……ちょっと恥ずかしいわ。違うのにしようかな」
踊り子のような格好のレキ。装飾は控えめだが
、肩・座骨・おへそ・腕・背中と大きく穴が空いたデザインで、網タイツも履いて大人っぽい雰囲気を醸し出している。
「色っぽい!!ドキドキする!!」
マーサは素直に褒めた!
「なによ……これにするわ!」
照れながら即決する!ザ・ツンデレ!
「服にはそれぞれ特殊効果付与されているわよ!こっちへいらっしゃい!」
武器屋の奥に通された勇者一行は、一面畳張りの部屋に通された。壁には『交剣知愛』と書かれた看板が掲げられている。どうやら、修練場のようだ。
【修練場】
「ここで新しい装備の着心地も試せるのよ!はぁ――!!」
突如、パラッパから無数の武器が飛び交い!レキを襲う!!
「危ない――!!……ひょいひょい!」
数多の武器を紙一重でかわすレキ!
「どう?『俊敏性アップ』と『回避』スキルつきの装備よ」
「すごい……この服」
自分の服を眺める。
「ほんと……すごい」
布の面積が少ない踊り子の服は、気をつけないと『おっぷに』がポロンしちゃうぞ!
「レキ様のお胸がポロンしてまっす――!」
動き回ったせいで、片方のおっぷにが真ん中の空いた穴からポロンしていた!
「き、きゃ――!!」
咄嗟に手で隠す!
「マーサもポロンしてる……」
ユキノがマーサの股関を見つめる。
涎を垂らしながらレキのおっぷにを見つめるマーサのバナンポもなぜかポロンしていた!
「うおぉ――!!みんな、かわいい――!!」
「マーサ殿!きゃ――!!」
マーサが最初にイクに抱きついた!青の軽鎧は『敵の注意をひく』効果が付与されているぞ!
「や!スカートを!捲らないで!」
縞々ショーツがチラチラ見える!
「う~ん、……『閉店』の看板出してくるか」
状況を察したパラッパは、ひとり退散した。
※スキル『年齢制限』が緊急発動する!
今回は隠す場所が多そうだ!危なくなったら武器屋『聖剣伝説』オリジナルステッカー『聖剣ゼックスカリパちゃん』が貼られるぞ!いっぱい売れ残っているからたくさん貼れるぞ!
『……うるさい』
ナレーションにツッコミを入れる聖剣ゼックスカリパ!
「ご主人様!これで落ち着いてください!新『紫のフェイスベール』!!パクっ!!」
紫にはミステリアスなイメージがあるが、実は『疲労回復』効果があり治療に使われることもある!
「うおぉぉぉ――――!!」
なぜか紫のフェイスベールをつけたトモミンに咥えられたマーサは逆に興奮し、混乱状態に陥った!
「んっ!んっ!しまった!間違って『混乱』の効果が発動したでっす!!」
咥えてしまったものは仕方ない。トモミンは咥え続けた!
※トモミンの口元にオリジナルステッカー『聖剣ゼックスカリパちゃん』が貼られた!
「おりゃぁ――!!」
赤い胸当てで気分が高揚したユキノは、ポロンしたレキのおっぷにを無理やりマーサの顔に押しつけた!
「きゃ――!!ユキノ様やめてぇ――!!」
激しく抵抗するが、逆に揺れるバナンポでマーサの顔を刺激してしまう!
「おおぉぉ――!!」
マーサの顔にレキのおっぷにが何度も何度も打ち付けられる!
レキのおっぷにに挟まれたマーサとマーサのバナンポが最高潮に達した!
「やぁ~ん!『ゼクス――!』を『ゼクス――!』に無理やり『ゼクス――!』いで~」
※『ゼクス――!』は当店オリジナルステッカーが貼られた効果音です。
修練場に汗が飛び交う!
新たな装備を試すマーサ達!
王から受け取った『魔王討伐』の『依頼書』が修練場で舞っている!
大きな試練を前に、一丸となって汗を流す勇者一行。
新たな旅立ちに……幸あれ!!
「で、満足る――!!」
ビュッッッ……!!
「胸を揉みながらなんて……『ゼクス――!!』」
プッシャ――!!
イクのおっぷにが跳び跳ねる!
「ウフフ……ウフ……ユキノ様の……しっぽ……新しいれすか!?抜いちゃ『ゼクス――!!』!」
マーサのバナンポジュースを垂らしながら、思考能力が低下したイクがユキノのモフモフしっぽを引っ張る。
「うん……新しく……したの……『ゼクス――!!』ん!」
ユキノとしっぽがそれぞれ宙を舞う!
「……!!ご主人様!!お掃除終わりました!」
白くなったフェイスベールを両手で持ちながら『ちゅぽん』という音と共に、トモミンの口から回復したマーサのバナンポが現れる。
「うおおお――!!」
マーサはまた混乱した!
「はっ!これは『紫のフェイスベール』!白くなってたから気づかなかったでっす!」
「はっ!やぁ!こらっ!マーサ!バカ!」
マーサの猛攻を『ひょいひょい』とかわすレキ!踊り子の服の効果だ!
だが、マーサの欲望は『スキルAV男優』に新たなスキル『鬼ごっこして捕まえた女の子に好きにできちゃうAVって、捕まらないわけないよね』を発動してします!
「あっ!捕まった!こらっ!マーサ!バカ!やめ!んぁ――!!……マーサ……あん!あん!やぁ――!!」
ドッ!ドッ!ドックン!
プシャァ――!!
何はともあれ、勇者一行は新しい装備に馴染んだ!!
【修練場 バカものどもが 夢の跡】
『……なんだか、いやな感じだわ』
修練場一体に『聖剣ゼックスカリパちゃん』ステッカーが貼られた!もう貼れる場所はなさそうだ!
「全員、装備を洗い直しね……。あと、修練場のクリーニング代も請求するから……」
汗といろいろな液体で水浸しになった修練場を見て、パラッパは「やれやれ」と呆れ顔で言った。
変わり果てた修練場は数ヶ月『使用禁止』になったという。
「……すいませんでした」
正気に戻ったマーサが本気で謝った!
「いいよいいよ。、出世払いな。魔王を倒したら払いに来な」
男前な台詞を吐きながら、掃除道具一式を両手に持ったパラッパは、修練場へと深いため息をしながら向かっていった。
「私達も……行くか!!」
ユキノの目はすでに未来を向いていた。
王様の勅命【魔王討伐】を授かった勇者一行。
待ち受ける困難――。
立ち向かう勇気はもう、持っている!
あとは、……旅立つだけだ!
今、ゆっくりと……伝説が、歩きだす!
【♀♀♀♀♀♂異世界ハーレム生配信『転生したけど、スキル『AV男優』ってなに!?『魔王討伐編』】
ここに、配信スタート!
「あ、実家寄っていい?」
マーサの一言に、ユキノは「マーサの実家!?私も行く行く――!」と子供のようにはしゃいだ。
……次回、『寄り道編』!!配信スタート!!
【本日の有料チャンネル『私達、新しい装備でエッチな特訓、始めちゃいます!』夜12時から限定配信!】
※有料チャンネルのご利用はお得な女神銀行『自動引き落としサービス』をご利用くたさい。
<つづく!>