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「あ――!!だめ!だめ!見ないで!ああ――!!」『完蝶バトル』

 大司教イナリは立ち上がり、大観衆に向け高らかと宣言する!


「最後は伝統に重んじ『完蝶バトル』で決着をつけてもらう!」


『おおぉ――!!』


 大歓声が沸き起こる!


 一方、敗者の牢屋では捕まった面々が無駄話をしていた。


「『完蝶バトル』とはいったいなんだ?」


 サーフォンが敵側のハルカに問う。


「イナリ様が本気になったということよ。今に分かるわ。ただ、私達は先に捕まってよかったのかもしれないわね……」


「陰陽師団長にそこまで言わせるとは……」


 サーフォンは天に祈りを捧げ、仲間を心配した。


「あ!カオーリュ様!」


 ダークエルフのカンシが族長カオーリュの姿を見かけ声を上げる。


「カンシ。ここに捕らえられていたか。私はここに集まるように言われてな」


 カオーリュの後にゲームの生存者レキ、イク、シホン、ヌリカペも敗者の牢屋の前に集まる。


「ユキノ様!必ず勝ちます!」


「おう!任せたぞ!」


 レキは勇者ユキノに勝利を誓う。


「うむ、揃ったな」


 大司教イナリが時空の狭間から現れた。


「最後は形代の『蝶』を捕まえた者が優勝だ」


 大司教イナリが印を結ぶと紙でできた蝶が七色に輝きながら空へ羽ばたく。


「捕まえればいいのか!?」


「待て!!」


 動きだそうとする剣聖イクをイナリが声を上げ制す。


「これが伝統行事『完蝶バトル』の習わしだ!」


 イナリはノズルのついた袋を掲げる。中には牛乳が入っているようだ。


「これを浣腸して、我慢しながら『蝶』を追ってもらう」


『…………』


 全員、言葉を失う。


「これを浣腸して、我慢しながら『蝶』を追ってもらう」


「いや、聞こえなかったわけじゃないから……」


 同じことを言うイナリにレキがツッコミを入れる。


 ヌリカペが大声で反論する。


「そんなの、いくらイナリ様の命令でもできません!!」


「残念だ。陰陽師団副団長ヌリカペ……失格!」


「な……!!イナリ様、ちょっと待ってください!!」


「ん?やるの?やらないの?」


「あ……う……やります……」


 ヌリカペは権力に屈した!


「では、この1000mlの牛乳浣腸をしたものからスタートじゃ。入れてもらう相手は敗者から選んでよいぞ」


「ヌリカペ様!私に任せてください!」


「え?モメン?ちょっと待って……待ってって!」


 陰陽師団見習いイッタン・モメンはヌリカペを四つん這いにすると、牛乳浣腸をヌリカペのお尻に射す。


 ズポッ!ビュルル~!


「はぁん!!あ!あ!いっぱい入る!いやぁ~!!」


 1000mlの牛乳が全て収まった!


「くっ!こうなったら何が何でも勝ってやる!」


 ヌリカペはお尻を押さえながら蝶を追った!


 その様子を陰陽師団長ハルカは恍惚の表情で眺める。


「我慢しながら苦痛の表情を浮かべるヌリカペ……萌える!」


 ちょっと羨ましそうに見ていた勇者ユキノはハッ!と我に返り、懐刀の剣聖イクに鋭い眼差しを向ける。


「先を越された!イク!!」


「はい!ユキノ様!」


 反射的に返事をしたイクだったが、勇者ユキノは勢いよくイクのショーツを下ろすと牛乳浣腸を躊躇なくお尻に射す!


 ズブッ!!ビュ――!!


「え?え?……はぁ――ん!!ユキノ様……もう少し、ゆっくり……」


「イク様……」


 お尻を抑え苦痛の表情のイクを見ながらレキがオロオロする。


「わ、私もどうしましょう……」


 シスター・シホンもオロオロしていた。


『私達に任せて!』


 二人の前に頼もしい仲間、サーフォンとトモミンが牛乳浣腸を持って登場する。


 すぐさま二人を四つん這いにして、ショーツを脱がす。


「え?え?あ、あの、サーフォン……私はお尻はちょっと……」


「あわ、あわ、あわわ。まさか聖女トモミン様の前でこのような格好をするなんて……シスター失格です!!」


 サーフォンとトモミンは目を合わせると同時に頷き、狙いを定める。


『いくよ!せ~の!!』


 二人は勢いよく牛乳浣腸を注ぎ込む!


 ズップゥ――ン!!


「あはぁ――!!入ってくる!入ってくるぅ――!!」


「はぁぁ――ん!!溢れちゃう!お尻から溢れちゃう!!」


 全部注ぎ込むとサーフォンとトモミンは二人同時に同時にノズルを引き抜いた!


 ズポッ!


『はぁ――ん!!』


 レキとシホンは同時にお尻を抑える。


「さぁ、あとはカオーリュ様だけですよ」


 ダークエルフのカンシの手には二つの牛乳浣腸が握られていた。


「待て待て待て――!!なんで二つ持ってるのだ!?」


「カオーリュ様、2000ml入れたら賞金が倍になるそうですよ」

 カオーリュに近づくカンシ。


「いや、ムリムリムリムリ!そんなに入らないって!」


「大丈夫です!我ら至高のダークエルフ!腸も丈夫なはずです!」


 カンシは無理やりカオーリュを四つん這いにすると牛乳浣腸をぶっ射す!


 ズブズブ……ビュゥ――!!


「あっは――!!だ、だめ!!もう入らないって!!」


「大丈夫!大丈夫!もう一本!!」


 ズブズブ――!!ビュゥ――!!……タプタプ。


「んぁ――!!出ちゃう!!出ちゃう!!」


 カオーリュのお尻からピュッピュッと牛乳が漏れる!


「ぬぅぅ……やはりカオーリュ様といえ、2000mlは無理か……あ!そうだ!」


 カンシはお尻を抑えるカオーリュを余所に何処かへ行ってしまった!


「カンシ!出ちゃう!ムリ!ムリ――!!」


 四つん這いでお尻を抑えるカオーリュ!


「こっち!こっち!」


 カンシがハンター天狗を連れて戻ってきた!


「カンシ?」


 意味が分からずカンシを見る。


「よし!ハンター天狗、カオーリュ様のお尻から牛乳が漏れないように栓をしてあげて!」


「カンシ?」


 ハンター天狗はカオーリュの腰を両手で掴むと大きくそそりたつバナンポをカオーリュのお尻につける。


「カンシ――!?」


 カオーリュは首を横に振りながらカンシを見つめた。


「カオーリュ様、私はこの大会を通して新たな感情を知りました。これはダークエルフ種がさらなる高みに行くための試練だと思います。カオーリュ様……新しい世界へ……いってらっしゃいませ」


 カンシがカオーリュに背を向けると同時にハンター天狗のバナンポがカオーリュのお尻に突き刺さる。


 ズップゥ――!!


 ブシャァ――!!


「あ――!!だめ!だめ!見ないで!ああ――!!」


 噴水のように吹き出る牛乳はカオーリュの褐色の肌に真珠のように煌めきながら降り注ぎ、ダークエルフ種は未来永劫輝けるであろう予感を示唆するのであった……。


 何はともあれ……。


 カオーリュ、失格!!


 <次回、「だめ!でちゃう!でりゅぅ~!」『勝利の美酒』お楽しみに!!>



 

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