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「ふっ……ろうらぁ!(どうだ!)」『水の大天使ミカエル』

「次は私だ――!!」


 剣聖イクは聖剣ゼックスカリパを抜き、高々と掲げながら叫んだ!


「おぉう!びっくりした!よ、よし!イク!がんばれ!」


 勇者ユキノが驚きながらも応援する。


『イク……恥ずかしいから降ろして』


 聖剣ゼックスカリパは久しぶりにさや抜かれたかと思ったら、変に注目を浴びて恥ずかしかった!!


「誰が来ようと同じことよ!私の『水の列車』は今まで誰ひとりとして成功した者はいない……難攻不落のウォータートレインよ!!」


 透明な水の羽衣を身に纏った大天使ミカエルが不敵に笑う。


 「透け透け!」と叫ぶマーサを幼なじみレキがひっぱたく。何度も見たお決まりのやり取りである。


「ウォータートレイン……あまりの難しさに人気がなくて、売上は最下位じゃ……」


 絶対神ゼウスが悲しい顔をする。


「屋上遊園地の遊具としては致命的ですね」


 真面目なサーフォンが分析をした。


「ぐっ!!」


 大天使ミカエルは心に大ダメージを受けた!


「何が来ようと聖剣ゼックスカリパに切れぬモノはない!!」


 イクは意気揚々と列車に乗り込んだ。


「おや?列車の中に誰かいるのか?」


 列車の扉を開けると中に人影を見つけた。その人影は大きな胸を軽鎧けいがいで包み、短めの白のスカートから剣を振るうたびに見え隠れする青と白のしま々《しま》の下着……まさしく剣聖イクだ!


「わ、私!?」


『あの剣も……私にそっくりよ!』


 偽イクは聖剣ゼックスカリパも帯刀している。


「見たか!これぞ水面魔法『写し見』姿、形がそっくりな人物を作ることができるのだ!」


 ミカエルが得意げに話す。


「これが、本当によくできていて、何をやっても『引き分け』にしかならず、遊んだ天使達は疲れ果てて、結局、人気がなくなったのじゃ……」


 ゼウスは再び悲しい顔をする。


「おもしろい!行くぞゼクス!秘奥義!サドンリー・フェイス・ショット!!」


 イクが聖剣ゼックスカリパを抜くと同時に偽の剣聖イクも剣を抜く!まるで鏡の中の自分を見ているようだ!


「……ザドンリー・ブェイス・ジョッド!!」


 ガキ――――ン!!


 両者の剣が弾き飛ぶ!!


『そんな!私にしか出せない技なのに……』


 聖剣ゼックスカリパは唯一無二の剣技を跳ね返され、ひどく落ち込む。


「ゼクス……大丈夫よ」


 イクは落ち込む聖剣を優しく抱きしめた。


 剣と人は心を合わせて三位一体。


 心を合わせた剣聖イクと聖剣ゼックスカリパに切れぬモノはない!!


「ねーねー、サドンリーってどういう意味?」


 緊張感のないアホマーサがレキに質問する。


「あんたバカね~!『ザドンリー』は異国語で『引き分け』って意味よ!!」


 自信満々で答えるレキだったが、優等生サーフォンが訂正をする。


「レキさん、それは『サドンデス』です。『ザドンリー』は『いきなり』という意味です。」


「……い、イク様!がんばれ――!」


 レキは列車の中のイクに声援を送り、誤魔化した!


「いきなり……顔に……発射?」


 頭の回転が速く、どうでもいいことを真剣に考えるマーサ!


 異世界唯一のAB型であるマーサの特徴だ。


 ちなみに剣聖イクの奥義はすべて、マーサの母『元剣聖シルフィード』から教わっているぞ!


「うふふ……実力は分かってもらえたかしら?勝負はここからよ!」


 パチン!


 大天使ミカエルが指を鳴らすと偽物のイクはおもむろに自らの軽鎧を止める金具に手をかけた。


「え!?やめ――」


 イクの声を無視して偽物のイクの軽鎧が床に落ちると同時におっぷにが『ぷるん』と跳ね上がる!


「なぁ――!!」


 自分と同じ姿をした偽物イクがいきなりおっぷにを出し動揺する!


「おっぷに――!!」


 アホマーサは「おっぷに――!!」と叫びながら列車に乗り込む!


 思慮深いと思いきや突如行動を起こす……よくあるAB型の奇行だ!


『すごい!色・形・艶・大きさ・弾力……どれをとってもイクのおっぷによ!!』


「ゼクス!やめて~!恥ずかしい~!」


 偽物のイクのおっぷにを手で隠す!


「勝負はこれからと言ったはずよ!マーサのバナンポジュースを先に出した方の勝ちよ!ほらっ!早くしないと、偽物の剣聖に出されちゃうわよ!」


 ミカエルは再び指を「パチン!」と鳴らす。


 ズバッ!


 偽イクが列車に乗り込んできたマーサのズボンを切り刻む!


「うわっ!――!?」


「パクッ……ちゅちゅ……レロレロ……んっ!んっ!」


 偽イクは露になったバナンポを瞬時に咥えた!


「ああっ!この丁寧で一生懸命な舐め方……イクにそっくりだ!」


「きゃ――!!やめて――!!」


 いちいち恥ずかしい!


『ほらっ!イク!あなたも早く脱ぎなさい!あなたには私がついているわ!!』


 心で繋がった頼もしい相棒、聖剣ゼックスカリパがイクの背中を押す!


「ゼクス……よし!」


 イクは覚悟を決め、軽鎧の留め具を外し、おっぷにを『ぷるん!』と出した!


『まずは、ブリッジしてお尻の穴からバナンポの袋までをなぞるように舐めるのよ!』


「!!?……こ、こうか?えいっ!レ~ロレロ、レロ……」


 イクは立っているマーサの足の間にブリッジの体制で顔を近づけ、お尻の穴からバナンポの袋まで器用に舐める!


「はうっ!これがボクらのシークレットスクールゾーン(秘密の通学路)!!」


 マーサが叫ぶ!バカはほうっておこう!!


『さらに逆立ちしておっぷにをマーサのお尻に合わせながら舌をとがらせ奥まで入れなさい!』


「ふぁ、ふぁい!!」


 イクはブリッジから倒立しマーサの穴に目掛けて舌を伸ばす!


「まさに神業!これなら偽物のイクにはできな……」


 勇者ユキノが見事な倒立を見せるイクを称賛する!


 しかし、偽イクもマーサのバナンポを咥えながら倒立し、そのまま足を180度広げる!マーサの眼前に縞々の下着の景色が広がった!


「まずい!マーサは縞々には目がない!」


 列車の窓から覗くレキが絶望する。


「いってきます!ボーダーアザーサイド(縞々の向こう側)」


 マーサは変な単語を言いながら縞々に顔を埋めた!


「ヤバいでっす!ご主人様のバナンポジュース発射率が80%を超えました!」


 マーサの専属メイドであるトモミンは、マーサの発射のタイミングを秒単位で把握することができる!


『そんな……勝てない……』


「ゼクス!弱気になるな!私は……まだあきらめていない!!やぁ!」


 イクはマーサのお尻の穴に舌を入れながらその場で側転をした!


『イク……』


 諦めない剣聖イクの行動が聖剣ゼックスカリパの心に響く。


「おぉぉ――!!」


 高速でお尻の穴をグリグリされ、悶える我らが変態マーサ第一王子!


 偽イクもバナンポを咥えながら側転をはじめる!マーサの前後で美少女達が回り出す!


「うわぁ――!!未知の体験!!」 


「でも、あのままでは出すのは偽物の方よ!!」


 レキが固唾を飲んで見守る!


『今よ!!』


 決死の覚悟で聖剣ゼックスカリパが鞘でマーサの肩を突く!


 肩を突かれたマーサはその場で高速回転した!!


「あぁぁ――!!出る――!!」


 グルグル……ビュ!ビュ――――!!


 マーサの回転で美少女達から流れ出た唾液が空中に飛び散り、辺りを霧が覆う!


 どっちに出した――!!?


「見てください!霧が……晴れますわ!!」


 サーフォンが叫ぶ!


 やがて……ゆっくりとマーサ達の姿が現れた……。


『……イク!』


 聖剣ゼックスカリパが歓喜の声を上げた!


「ふっ……ろうらぁ!(どうだ!)」


 剣聖イクはニヤリと笑うと、口を大きく開け、舌の上に溜まったバナンポジュースをみんなに見せる。


「やった!イクの勝ちだ!!」


 勇者ユキノのガッツポーズ!


「なんだと!?バカな!!」


 大天使ミカエルは驚きの表情を浮かべる。


「やったわ!レキ様の勝ちよ!」


「わ~い!わ~い!勝ったです~!」


 拳聖レキ、聖女トモミンも剣聖イクの勇姿を称える。


「くっ!!……敗因は……『マーサへの思い』……か」


 大天使ミカエルは膝をつき、負けを認めた。


 かくして、のちに伝説になるであろう壮絶な戦いは幕を降ろしたのだった――。


 <つづく!>


「馬鹿馬鹿しい戦い!!!!」


 最後に女神フレイヤが我慢できず大声で叫んだ……。


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