「五人で誰が一番速くマーサのバナンポジュースを出せるか競争してくれない?」【女神大戦】『絶対神ゼウスは愕かない』と『女神チャンネル大感謝祭』
絶対神ゼウスは『絶対』である。
つまり、比較対象がないのだ。
ゼウスは動じない。
ゼウスは愕かない。
ゼウスは慌てない。
ゼウスはおののかない。
昔、三人の天使が完璧過ぎるゼウス先生(後の絶対神ゼウス)をどうにか『愕かせたい』と思い試行錯誤を繰り返し、様々な『悪戯』を繰り返した結果、それはいつしか『究極の遊び』へと進化した。
天使フレイヤ。すべての天使のなかで最も美しく,美,愛欲,豊穣などを司る。彼女は他の天使達を言葉巧みに操り、ゼウスにクラスメイトの『パンツを見せたり』『おっぱいを見せたり』『全部見せたり』天使制限ギリギリを攻めたがゼウスは動じなかった。代わりに『天使ラッキーハプニング集』を自作したが、それも没収された。
天使ノート。その名は『夜』を意味する。髪も姿も黒い彼女はとにかく『ネクラ』だった。ゼウスに『呪いをかけたり』『悪口を言いふらしたり』『我慢できず外で用を足したり』して刃向かった。『女神の涙は地上に大雨を降らす』彼女のあだ名は『ゲリラ豪雨』となった。命名したのは天使フレイヤ……彼女のライバルだ。
天使ムーア。彼女は文学少女であった。言葉を愛し、人を愛し、いつしかそれは『BL同人誌』という形で大成した。『俺のはじめてはゼウスに捧げる』シリーズは全21巻の長編で多くのファンを魅了したが、ゼウスには見向きもされなかった。代わりにゼウスを好奇の目で見る天使達が増えたにすぎなかった。
『絶対神ゼウスのジジイを愕かせた者は何でもひとつ願い事が叶う』
いつしかそんな『伝説』が生まれ、ゼウス先生が絶対神となり人前から姿を消した頃、三人の天使は『女神』へと、その役割を変えていた。
女神フレイヤは一度地上におり信仰を説き
各地に聖堂を築かせ、人々にスキルを授け、魔族に対抗できるよう人々を導いた。
あと、暇なときにマーサを転生させた。
女神ノートは天界を追われ二代目魔王となり
勇者に倒され魔王業を廃業
初代魔王ゲーテの間に子を成した。
ノートの子、三代目魔王ジェイソン・ブラザー・ノーエッチの力は絶大であった。
その力は絶対神ゼウスを彷彿とさせる。
女神ムーアは地上におり、避暑地でBL漫画を書いた。同人誌も書いた。小説も書いた。
最初の頃書いた『アホちん先輩とかわいい弟』シリーズは累計発行部数2000万部を超す大ヒット作品となった。現在は異世界での成功を夢見て、日夜スマホで小説を投稿している。
『あ!ゼウスのジジイを愕かして、ジェイソンの力を封印してもらえば!?』
ゼウスの持つ『混土無の指輪』にはすべての力を封印する効果がある。
女神ムーアの提案を女神フレイヤは承諾し、(元魔王)女神ノートも賛同した。
チームには伝説の勇者パーティー『ロイヤルフィアンセーズ』が選ばれた。
【女神フレイヤチーム】
マーサ(転生サラリーマン)……スキル『AV男優』を授かる。王都ハラミサガリ第一王子。ロイヤルフィアンセーズ『ロイヤル』ただの変態。
レキ(幼なじみ)……スキル『拳聖』を授かるツンデレ幼なじみ。ロイヤルフィアンセーズ『ファースト』
【女神ノートチーム】
ユキノ(勇者)……勇者の称号を持つ唯一無二の存在。『けもみみ』と『しっぽ』を愛する自称獣人族。額の『勇者紋』が光ると伝説の装備を装着する変身少女。ロイヤルフィアンセーズ『フォース』
イク(剣聖)……喋る聖剣ゼックスカリパを託された剣の達人。聖剣ゼクスにそそのかされて毎回、変態行為を余儀なくされる。ロイヤルフィアンセーズ『セカンド』
【女神ムーアチーム】
トモミン(奴隷)……マーサに買われたハーフエルフ。歌うことで様々な効果を発揮する『支援魔法』の使い手。『正聖女』の称号を授かる。ロイヤルフィアンセーズ『サード』
サーフォン(鉄仮面)……サカナトイッタラマグロ共和国愛魚女魔法女学園首席。絶対防御『鉄仮面』を扱う鋼鉄の少女。マーサにはじめてを奪われ、マーサにメロメロ。ロイヤルフィアンセーズ『フィフス』
三チームに分かれた女神達による、かつてない戦いが幕を開ける。
【女神大戦】
『絶対神ゼウスは愕かない』
ここに、開幕!
「……と、どう?こんなとこ?」
女神ムーアは走らせた筆を静かに置いた。
「すごいわね!さすが売れっ子作者ね!」
書かれたばかりの書物を手に取り、女神フレイヤは興奮する。
「私、そんなに『ネクラ』だった?」
女神フレイヤの持つ書物を覗き込みながら不満の表情を見せる。
「俺、『ただの変態』って……」
マーサはガックリしている!
「ご主人様は『ただの変態』ではありませんでっす!『すごい変態』でっす!!」
納得がいかない様子のトモミンは両手を上げて怒ったポーズをする。かわいい。
「トモミン、フォローになってないわよ……。私なんか『ツンデレ幼なじみ』よ!」
レキも納得がいかないようだ。
すかさずマーサがレキのフォローをする。
「レキ、かわいいのにな!」
「あ、あんた!急に何を言うの!?ば、ばっかじゃないの!!」
「……ツンデレ」
剣聖イクが真っ赤になって怒っている拳聖レキを見て冷静にツッコむ。
「マーサと別のチームか……。マーサ、たまにここにバナンポを空間転移させてくれ」
大きく口を開けて指を指す勇者ユキノ。
マーサは「で、できれば……」と汗をかく。
「私は……マーサ様にメロメロです」
サーフォンは顔に鉄仮面を被りながら恥ずかしそうに言う。
『鉄仮面を被っていたほうが絶対に恥ずかしい』
全員、同じことを思ったが、あえて言わない。
「つべこべ言わず、ゼウスを愕かせた奴が勝ちでいいな!」
女神ムーアの発言に賛同する女神ノートと女神フレイヤ。
「異議はないわ」
「久しぶりね!腕がなるわ!」
腕をぐるんぐるん回しながら意気込む。
三人の女神が久しぶりに火花を散らす。
絶対神ゼウスは『絶対』である。
つまり、比較対象が今まではなかった。
ゼウスは動じない。
ゼウスは愕かない。
ゼウスは慌てない。
ゼウスはおのののかではない。
「じゃ、行くわよ『天界』」
女神フレイヤが天界への扉を開く!
マーサは「て、天界……!?」と尻込みする。
勇者ユキノは「天界!!」とワクワクする。
剣聖イクは「天界……だと!?」と困惑する。
聖女トモミンは「天界でっす!」と楽しそう。
鉄仮面サーフォンは「マーサ様と一瞬なら……」と胸をときめかせる。
拳聖レキは「……おのののか?」と違和感を見逃さない。
絶対神ゼウスが動くとき、世界が動く!
新章【女神大戦】……いきなり開幕!
<つづく!>
【天界への旅立ち前夜】
【ロイヤルフィアンセーズの中で、誰が一番速くバナンポジュースを出せそうかランキング】
「ふむふむ……なるほど」
「なによそれ――!!」
レキがマーサが見ていた紙を奪い取り、叫ぶ。
女神フレイヤが困った顔で説明をする。
「実はね、配信してたら何やらコメント欄が荒れてね。最初は『誰が一番、魅力的か?』だったの。それがね「トモミンちっぱい団は一番!」やら「幼なじみっ子組は絶対負けない!」とか「ユキノファンクラブ『しっぽの会』は最強だ!」「縞々同好会の魅力には勝てない!」「鉄仮面倶楽部万歳!」などなど派閥毎に争って、いつの間にか『誰がマーサのバナンポジュースを出させるのが速いか!?』に論点が変わってたのよ~。でね、一応、アンケートを取ってランキングにしてみたんだ!」
「何をやってるの……」
さすがのマーサも呆れる。
イクは「……『縞々同好会』?」と呟く。
サーフォンは「……『鉄仮面倶楽部』?」と呟く。
気になるワードだが、今はスルーした。
「それで、今から生配信で『女神チャンネル感謝祭』やろうと思うから、五人で誰が一番速くマーサのバナンポジュースを出せるか競争してくれない?」
さらっとすごいことを言う女神!
「絶対に嫌です――!!」
レキが大声で拒否する。そりゃそうだ。
……面白そう。
ユキノは乗り気だが、レキの怒りがMAXなので言うのをやめた!
「ちなみに予想ランキングはこうよ!」
一位 剣聖イク 57万票
『シルフィード流は無敵』『秘められた力(変態度)はメンバー随一』など
二位 聖女トモミン 56万票
『マーサ専属メイドに資格なし』『バナンポを知り尽くしている』など
三位 勇者ユキノ 34万票
『唯一無二の技』『予想できない発想と行動力』など
四位 鉄仮面サーフォン 22万票
『一生懸命してくれそう』『鉄仮面の口元に穴が空いているから』など
五位 拳聖レキ 5千票
『痛くされそう……』『照れてするとこは好き』など
「なんで私が最下位なのよ――!!」
それはそれで不満爆発だ!
「よし!やってみるか!」
ここぞとばかりにユキノが発言する!
「ユキノ様!それはちょっと……」
さすがにイクが止めに入る。
「優勝者には百万ノーエッチの賞金をあげるわ!」
お金で釣る極悪女神、フレイヤ。
「やります!!」
学園の修理費用で三億ノーエッチが必要なサーフォンのやる気に火がついた!
「サーフォン……。しかたないわね……」
サーフォンの熱意にレキが折れた!
「でも、ご主人様に五回出してもらうのでっすか?先にしたほうが有利だと思いまっす」
さすがマーサ専属メイド長トモミンが正論を言う。同じ強さで刺激を与えた場合、回数×0.98秒出るのが遅くなる。トモミンが発見した『マーサの法則』である。
「それなら心配いらないわ!『秘技ビフォーア・フタヌーン・ハイパー』!!」
女神フレイヤが魔法を唱えると、なんということでしょう!マーサが五人に増えました!
『え――!!?』
五人のマーサが同時に驚く!もはや何でもありだ!
「よし!準備オッケー!では『女神チャンネル感謝祭 バナンポジュース早飲み対決』を開催します!!」
「よし!勝つぞ!」
勇者ユキノが首を回す。
「もう!仕方ないわね!」
拳聖レキが指をポキポキ鳴らす。
『……ゴクリ』
五人のマーサが横一列に並び、マーサの前にロイヤルフィアンセーズが跪く!
「ルールは簡単!口と手、あと興奮するような言葉使いでマーサのバナンポジュースをもっとも速く飲んだ人が優勝よ!」
とても女神が思い付く大会ではない!
「負けないでっす!」
聖女トモミンが「あ~あ~」と発声練習をしながら喉を広げる。
「頑張ります!」
鉄仮面が開き、サーフォンが現れる!
「ちょ、ちょっとイク!」
「……早く舐めたい」
剣聖イクは跪きながらマーサのバナンポに頬をスリスリする!さすがの優勝候補だ!
「位置について、よ~い、バナンポ――!!」
女神の合図でロイヤルフィアンセーズが一斉にマーサのズボンとパンツを下ろしバナンポを咥える!
「んっ!レロレロ!ちゅぱ!ちゅ――!!」
縦横無尽にユキノの舌がマーサのバナンポを駆け巡る!舌技のファンタジスタ勇者ユキノ!
「もう!シュ!シュ!早く出しなさいよ!レロレロ~んぁ~でもこの味、好きぃ~」
巧みな手技と元祖ツンデレ!幼なじみの口撃レキ!
「シルフィード流ソクシャ!スババビュルルルレロレロチュルチュツツ――!!」
目にも止まらぬ早業で唾液がほとばしる!口内流星群イク!
「んぅ――――!!」
一気に喉奥!そのままキープ!すべてを包み込む優しさ。「メイドの仕事はご主人様の性処理です」聖女トモミン!
「んっ!んっ!んっ!んっ!」
今日も一生懸命。明日も一生懸命。一途に貫く愛の形。私の素顔はあなただけのもの。鉄仮面サーフォン!
『あぁ~!あ――!あぅ!あぅ!』
ところ構わず発射っしゃ!「エッチに限界ありますか?」「変態は褒め言葉です」歩く淫語辞典。主人公、変態マーサ!
「うん!バカみたいだけど、いい戦いね!閲覧数が300万人を超えたわ!」
ライブ配信が超盛り上がる!
「んっ!はぁん!私も興奮してきた!んぅ~」
勇者ユキノの汗が飛び散る!
「ちゅ……マぁ~サぁ~出してぇ~」
拳聖レキの言葉攻めが炸裂!
「んぅ――!もごもご……」
喉奥の天使トモミン!
「んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!」
真面目な鉄仮面サーフォン!
「スババビュルルル……んっ!レロレロ……チュルチュツツ――!!んはっ――!」
テクニシャン剣聖イク!
各自、壮絶なデッドヒート!
『あっ!ダメ!出ちゃう~!!』
マーサ達に限界が近づいた!
「ああ!優勝が決まるわよ――!」
さぁ!栄光の一位は――!?
「出るぅ――!!!!」
びゅるるるぅぅぅ!!
「……ごっくん!んぁ!」
一位はサーフォンだ!やはり、勝因は常に一定のリズムで咥えたところでしょうか!?(リズムって大事だよね!)
「んぅ――!!ごくん!どう!?」
数秒の差で二位はレキだ――!!さすが幼なじみ!ツンデレの言葉使いと最後の「出してぇ~」がマーサの興奮度を高めた!
「はぁ――ん!お腹が熱い――!!」
ああ――っと!ユキノはバナンポジュースを自分の秘部の中へ入れてしまい失格だ――!!
※あくまで使用できるのは口と手のみです。
「んぐ――!!ごくん!」
三位は聖女トモミンだ――!!なんと、喉奥に入れたまま動かさずにマーサを果てさせた――!!さすがマーサ専属メイド長!満足度はナンバーワンだ!
「あ、出そう?ちょっと休憩して……レロレロ」
まさかの剣聖イクは、長く舐めたくて寸止めを繰り返して時間切れだ――!!
「ちっ……大穴のサーフォンか」
女神が小さく舌打ちをした!なにやら良からぬ争いをしていたようだ!
「……何してるのって、おおぉ――!?」
まだイクに舐められている途中のマーサだったが、他のマーサ四人が消え、四人分の解放感が体を襲う!
「鉄仮面サーフォン!優勝おめでとう!賞金の百万ノーエッチです!」
女神フレイヤからサーフォンに賞金が手渡される。
「あ、ありがとうございます!ぐすっ……」
涙目で喜ぶ。
「もう、よかったわね。サーフォン」
レキも二位だったので満足だ!!
「うん!よかったな!サーフォン!」
ユキノは中に出してもらえて大満足だ!!
「よし!それじゃ~、絶対神ゼウスのところに行くわよ――!!」
女神フレイヤが先頭を切って歩きだす!
「はいでっす――!」
そして物語は本編へと続いていった……。
「……イク……みんなもう、行っちゃったよ」
「んっ!ちゅ!レロレロ!んはっ!ん――!!」
まだまだ夢中で舐める!イクは一生懸命な変態だった!!
<おしまい!>




