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「ずぷぷ……んぐっ!じゅぷ!じゅぷ!どぷぅ――!!」『限界超えろ!インストラクターイク先生!』

 【キョウハスシノキブン城 地下】


「次の部屋はすごいよぉ~!契約したくなっちゃうだろうなぁ~!マジで!」


 契約書をヒラヒラさせなから地下への階段を下りるマーサ。


「……顔の腫れ引いたね」


 マーサはレキの鉄拳制裁フルボッコからの急速な回復を見せる。


「めげない精神!だんだん四天王に欲しくなってきたわ……」


 二代目魔王ノートはマーサに興味が出てきた!


 地下へ下がった三人は大部屋の前で立ち止まる。


「さぁ!入って!入って!あ!入っちゃった~!入ったら契約しないといけないのだ~!残念~!」


 ゲーテの手を掴み、契約書に印鑑を押させようとする。


「……お前、クレーマーなの?」


 マーサの手を力付くで振り払う!


「おお!トレーニングルームまであるのか!部下の強化にもってこいだな!!」


 ノートはトレーニング器具が完備された部屋へ足を踏み入れた。


「インストラクターのイクだ!よろしく!」


 スポーツブラにスパッツ姿のトレーナーに扮装して剣聖イクが出迎える!


「ここの設備はすごいよ!さっ!イク先生!やってみせて!」


「先生!!……へへっ、ではまずこの『ラットプルダウン』をやってみるわね!」


 先生と呼ばれ、浮かれ気味のイクはトレーニングマシンに設置された椅子に座り、上にぶら下がったバーを両手で掴む。重りのついたバーを胸の位置まで下げる!背中まわりの筋肉を鍛えるのに最適なマシンなのだ!


「すごい!重さ100キロを軽々と!これなら大剣も軽々振れるだろう!うちに(魔王軍)欲しいほどの力だわ……」


「これぐらいは余裕ですよ!……おぉ!!?」


 急にバーの付加が倍くらいになり、イクの腕に汗が滲む!


「あのダメ店員、重さ200キロに変えてるぞ……大丈夫か?」


「これぐらいは大丈夫ですよ!さっ!イク先生!アピール!アピール!」


「ま……か……せ……な……さい!!」


 胸の位置までバーを下げる!


「おお!!すごい!!」


「あの男、バーの真ん中のフックにインストラクターのスポーツブラひっかけてるように見えるけど……」


「ままま、マーサ殿!?」


 両手で握ったバーが上に戻ろうとすると、スポーツブラがゆっくりめくれる!


「サービス!サービス!では、300キロっと……」


 重さをさらに300キロに変更する!ドS!まさにドS!!


「あう……!!?うぐぐ……!!私は……負けない!!」


 『負けない!!』のとこで重さに耐えきれずバーが上に勢いよく上がり、イクのおっぷにが『プルン』と大きく跳ねながらあらわになる!


「キャァ――!!!!」


 おっぷにを手で隠す!


「ナイス!!」


 ガッツポーズのマーサ!!


「……あなたの性格見習いたいわ」


 二代目魔王に見習わせたい男、マーサ!


「……まったく」


 二代目魔王ノートの後ろに立ち、ちゃっかりイクのおっぷにを堪能し、小さくガッツポーズをする初代魔王ゲーテ!


「ぐすん……次は『ランニングマシン』です」


 涙目でスポーツブラを直しながらランニングマシンに移動し、走ってみせる。


「これはベルトの上を走るだけのマシンだな」


「別に外で走っても同じかな」


 ゲーテとノートの感心が薄い。


「お客様!わかってないなぁ~!!ほら!見てくださいよ!口元!」


「ほっ!ほっ!んぐっ!!んっ!んっ!んっ!」


「何か……咥えてる!?」


「魔方陣から何か出てるような……」


「鼻からしか呼吸できないようにして心肺機能を向上させるのです!」


 イクが咥えているのは、もちろん空間転位したマーサのバナンポだ!


「ずぷぷ……んぐっ!じゅぷ!じゅぷ!どぷぅ――!!」


 苦しそうなイク。だが、運動の効果はありそうだ!


「なんか鼻から白い液体出てるけど……大丈夫?」


 ノートがイクの顔を指差しながらマーサを見る。


「……出ちゃった」


「何が――!!?」


 大丈夫じゃなかった!


「ケホッ……最後は『バーベル』です……ぐすん」


 涙を拭う。


「あなた、あの男に文句言ったほうがいいわよ」


 涙目のイクの頭をナデナデして二代目魔王ノートが気遣う!


「両端に重さのついたバーを担ぎ……上げます!!」


「おお!左右100キロずつ重さがついてるのに!!すごい!!」


「本当にすごい!もしかして名のある剣豪なのか!?」


 変装してきるが、剣聖で王都騎士団団長だ!


「イク先生はもっといけますよ!!」


 そう言いながら左右の重さを200キロに変更する!


「さすがに無理でしょ~!!?」


「……!!?い……イケます!」


 無理と言われ、イクの負けず嫌いに火が付いた!


 異世界の女性はみんなB型だ!


 B型は全員『負けず嫌い』だった!


 ※根拠はないけど、そうたよね!


「はぁ――!!うぐぐ……」


 バーを肩で担ぎ、中腰になるイク!


「よし!手伝おう!」


 マーサは中腰のイクの後ろにまわり、スパッツを脱がすとバナンポを入れた!


 ズボォ!


「えっ!!?……あぅ!!あ……あ……あ――!」


「すごい!400キロの重りが……少しずつ上がっているぞ!!」


 興奮するノートに対して、ゲーテは店員(マーサ)に呆れる。


「あいつ、全員に入れてない?」


「あぅ……うあ!ああ――!!」


「すごい!すごい!!」


「がんばれ!イク!!」


 マーサはそう言うとイクに入れながら、スポーツブラをたくしあげ、おっぷにの先端を両手で摘まむ!


「あいつ、すっごい邪魔してない?」


「あっ――!!出っ――!!」


「――!!?」


 イクの体内にマーサの魔力が流れ込む!

 

 イクは先の健康診断で魔法剣士に向いていると言われてから、剣に魔力を流す練習を幾度となく鍛練してきた。


 両手に400キロの重さがのし掛かる極限状態と、マーサから注がれる大量の魔力液はイクの内に眠る魔法剣士としての才能を引き出すには十分であった!


 イク――覚醒――!!


「うわぁぁ――!!!!」


 イクは両手を高らかに上げ、400キロのバーベルが宙に舞った!!


「うわぁぁ――!!」


 マーサはイクの締め付けに耐えきれず、魔力液をイクの体内に出し続けた!


 ドバドバドバ――!!


「すごい!!感動した!!」


 ノートは気がつくと拍手をしていた。


 パチパチパチパチ!


「ありがとう……ございました」


 ビショビショになった床に座り込むイク。


「ね!すごいでしょ!契約しちゃう?」


 マーサは契約書をゲーテの顔の前に差し出す。


「お前、本当に人間か?」


 マーサはついに人間を疑われた!


「インストラクターの勇姿を見たら、私まで汗をかいてしまったな!お風呂を見てみたい!お風呂は一番の楽しみよ!」


 汗ばむノートにゲーテが優しくハンカチを差し出す。


「待ってました!私も汗をかいたし、今までのことは水に流すつもりで『大浴場』にご案内致しますよ~!!」


「お前の罪はそんなもんでは流れんぞ……」

 

 初代魔王ゲーテのツッコミがどんどん鋭くなる!


 次は『大浴場』だ!


 トモミン&ノークのエルフコンビの出番だ!


 【大浴場】


「ノーク!もっと力を入れて洗ってよ!」


 バスタオルを巻いたトモミンとノーク!


「は、はい!(……くそっ!)」


 ノークの前だけ『いじめっこ』になるトモミン!


 ……こんなんで契約は取れるのか!?


 <つづく!!>


 【おまけ筋トレ 腹筋】


「最近、お腹周りが気になるな……。イク~また腹筋するから足を押さえて~」


「ま、またですか?……マーサ殿が鍛えるのは構いませんが……」


 イクは寝転んでいるマーサの足の上に座ると、スポーツブラをたくしあげた。


「よ――し!!い~ち!ツン!」


 起き上がると同時にイクのおっぷにの先端をつつく!


「あん!ま、マーサ殿!触るのは十回に一回の約束では!?」


「そうだっけ?気にしない気にしない!よし!がんばるぞ!に~!ツン!さ~ん!ツン!し~!ツン!ご~!ツンツン!」


「あん!はん!んん!やん!」


 マーサが起き上がる度につつかれ、ビクンビクンする!


「……楽しい」


「やぁ~ん!!」


 ビクン!ビクン!する剣聖イク!


 だが、マーサはこのやり方でないと、すぐに飽きてトレーニングをやらなくなる!


 『継続は力なり』と言う言葉をマーサにわかってもらうために、日夜、夢のトレーニングに付き合う剣聖イクであった――!!


「じゅ~う!パクっ!ペロペロ!」


「あはぁ――ん!!」


 おしまい……。


 

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