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「おぼろっ!!溺れっ!おぼろろ――!!」『トイレの魔王様』

 【空き城 キョウハスシノキブン城 通路】


「はぁ~こいつらなかなか決めんな~押せよ!印鑑!」


 不動産屋に変装しているマーサは長めの溜め息をつく。


「……君、絶対に客商売向いてないよ」


 初代魔王ゲーテがマーサに注意する。


「私はだんだんこいつがおもしろく見えてきたわ」


 二代目魔王ノート・ノーエッチは楽しそうだ。


「さぁ!お客様!着きましたよ~!ここが『お手洗い』です!ここすごいんだよなぁ~!印鑑を押すなら今のうちだなぁ~」


 契約書をゲーテの顔の前でヒラヒラさせる。


「もう、意地でも印鑑を押したくなくなるね」


「ほぅ……お手洗い、キレイじゃないか」


 きらびやかな内装の洗面台の奧にドラゴンの浮き彫りがされた大きなドアが設置されており、ドアには『お手洗い』と書いてある。


「さぁさぁ!寄ってらっしゃい見てらっしゃい!本日、ご覧いただく『お手洗い』!ご開帳で~す!」


 マーサは勢いよくトイレのドアを開ける。

 

 ガチャ!


「……チョロチョロ。ううっ……防音対策バッチリです!」


 ドアを開けると不動産屋に変装している拳聖レキがオシッコをしていた!


 バタン!


 ドアを閉めるマーサ!


「どうですかお客様!防音すごいでしょう!」


「すごい実演販売だな……」


「女の子、泣いてたわよ……」


 レキは、がんばった!


「おや?あまり凄さが伝わってないな~~。……よしっ!」


 マーサは何かを思いつき、お手洗いのドアを開け、中に入っていった!


「え!?マーサ!?ちょ……私、まだオシッコして……」


 バタン!!ドアが閉まる!!


「なんだ!?」


 取り残されるゲーテとノート。


「ふたりで入っても広いってことかしら?」

 

 バタン!すぐにドアが開き、マーサが出てくる!


「ほら!お客様!すごい防音でしょ!?私がトイレで何してたかわかりますか!?」


「……女の子の口から白い液体が垂れてるけど」


「ほんと、何してたの!?」


 目を疑う。


「ケホッ……こら!マーサ――!!」


「ん?伝わらないか……」


 バタン!再びトイレの中に入るマーサ!


「……何を見せられてるのかしら?」


 バタン!


 すぐにトイレから出るマーサ!


「はぁ!はぁ!どうだ!」


「女の子、白い液体まみれになってグッタリしてるね……」


「……す、すごい……あれが……あんなに……」


「その子、放心状態でうわ言を言ってるわよ?大丈夫?」


「これでもダメか!?最後の手段!」


 マーサは光輝きながらトイレに入って行く!


「マーサ!もう、私――!?」


 バタン!


 ドアが閉まる!


「……なんかちょっとドアから光が漏れてるけど……」


「何かは分からないけど、すごい何かがお手洗いの中で繰り広げられているのは分かるわ……」


「気になるから、ちょっとだけ開けてみようか?」

 

 ゲーテはトイレのドアをソッと開けてみた。


 カチャ……。


「だめだめだめだめ!あぁ――!!!!」


 ズン!ズン!ズン!ズン!ズン!ズン!


「むりむりむり!そんな、あぁ――!!」


 ドゥバァ!ドゥバァバァ――!!


「おぼろっ!!溺れっ!おぼろろ――!!」


 ゴクゴクゴクゴクゴク!ブハァ――!!!!


 カチャ……。


「……見なかったことにしよう」


 そこは地獄へと続く異界への扉だった!


「……それがいいわ」


 ガチャ……。


 トイレのドアが開き、白い煙とともに人影が見える!


 煙がゆっくりと晴れると、そこにはやり遂げた男の顔をしたマーサが堂々と立っていた!


「……お前、いったい、何がしたいの?」


「ああ!後ろの女の子、全裸で土下座しているわ!!」


「私は悪い子です。もういじめないで。私は悪い子です。もういじめないで。私は悪い――」


 精神が不安定のようだ!


 床には見たことのないイヤらしそうな道具が散らばっていた……。


「なんか、洗脳されてる――!?」


「どうですか!お客様!すごい防音でしょ!?」


「お前、すごいよ!悪魔なの!?」


 初代魔王に悪魔と言われるマーサ!


「はい怖かったね~。もう大丈夫だよ~~」


 レキに自分が着ていた羽織を被せ、優しい言葉をかける二代目魔王!案外、優しいぞ!


「もういじめない?もう飲まなくてもいい?もうひどいことしない?え~ん」


 子供返りしているレキが怯える!


「では、ここに印鑑を……」


 マーサは「今だ!」と、契約書をゲーテの前に差し出す。


「すごいなお前!!魔王なの?」


 初代魔王に魔王と言わしめる男、マーサ!


 次はイクの、『トレーニングルーム』だ!


 果たして契約を勝ち取ることができるのか!


 がんばれマーサ!


 負けるなマーサ!


「……ぼそぼそ(回復魔法『魔王の情け』)」


 二代目魔王ノート・ノーエッチはレキに回復魔法をかけてあげた!


 パァ――!


「……はっ!ここは!?」


 レキが我に返った!


「……はっ!ここは!?」


 レキが我に返った!


「あ!正気に戻ったの!?良かった……」


 涙して喜ぶ二代目魔王ノート・ノーエッチ。


「……マーサ、ちょっとこっちにいらっしゃい……」


 全裸でマーサに向かって手招きをする。


「……は、はい?」


 マーサは返事を一回だけすると、無言のままレキのあとを歩き、トイレの中に消えていった……。


 キィ……キィィ――……。


 トイレのドアがゆっくり閉まっていった。


 ……キィィーー……。


 トイレのドアがゆっくりと……開いた。


「……さぁ、次に行きましょう!!」


 マーサの顔は殴られた跡なのか二倍に膨れあがっていた!


「うわ!怖っ!誰だよお前!?別人になっちゃたよ!!」


「……確かにトイレの防音……すごいわね」


 機能に間違いはなかった!!


 <……つづく!!>

 

 【おまけ小説『剣豪アヤカ』】


 剣豪アヤカは剣聖イクの妹で、姉のことが大大大好きだ!


 ガチャ!


「イク姉ぇ~いる!?……なんで、あんたがイク姉ぇの部屋にいるのよ……」


「あ!いや、イクに呼ばれたのだけど、騎士団の収集がかかっちゃって、留守番してるんだよ!」


 マーサは部屋の真ん中で正座をしている!(直前までタンスの中の下着を見ようとしていたことは内緒だ!)


 アヤカは正座しているマーサのバナンポが大きくなっているのを確認する!


「はぁ……わかったわ」


 アヤカはベッドに座り、ベッドを手で叩きながらマーサにベッドに座るように促す。


(イク姉ぇにこれ以上手を出させないためにも……)


「ほら、バナンポ出しなさい。私が出してあげるわ」


「え!?アヤカ?いや、あの……」


 アヤカはマーサのズボンを下ろす。


 【スキル『年齢制限』発動!】

 ※マーサの股間にモザイクがかかる!


「こんなにおっきくして、何を躊躇してるのよ……」


 バナンポを握るアヤカの手が激しく動く!


「ああ!出る!」

  

「こら!イク姉ぇのベッド汚さないでよ!最悪!」


 アヤカは慌ててマーサのバナンポを咥える!

  

 パクっ!


 びゅるるぅ――!!


「んぶぅ!出しすぎよぉ!ちゃんとひとりで出しておきなさいよ!最悪だわ」


 ゴックン。


「あ、飲んで……」


 ムクムク!!


 マーサのバナンポが驚きの回復力を見せる!


「はぁ……。スッキリするまで私の体を使っていいから、さっさと出しなさい!」

 

 アヤカはベッドに横になり、本を読みはじめる。


「私は本を読んでるから揺らさないようにね!」


「アヤカ~」


 マーサはバナンポをアヤカのショーツに擦り付ける!


 シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!


「ん……揺らさないでよ!も、もう……」


「ご、ごめん!気持ちよくて!」


「……ならいいわよ、もう」


 シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!ぬぽっ!


「んぁ!!ちょっと!入ってるじゃない!!最悪だわ!!」


「ごめん!すぐ出すから!」


「んぅ!もう!早く出してよね!」


 ぬぷ!ぬぷ!ぬぷ!ぬぷ!ぬぷ!ぬぷ!


「……ん。……んぁ。……んん」


 本を読むアヤカの頬が赤くなる。


「アヤカ~」


 びゅるるぅ――!!


「――――!!?は……はぅん」


「ありがとう!!アヤカ!!スッキリしたよ!」


 マーサがいそいそと履くズボンをアヤカの手が止める。


「あんた……何勝手にひとりでスッキリしてるのよ!!」


 アヤカが馬乗りになる。


「もう!最悪です……んぁ――!!」


 アヤカはマーサのバナンポを自ら入れた!


 アヤカは夢中で腰を振った!


「あん!あん!あん!最悪ですわ――!!」


 【30分後】


「んぅ!んぅ!んぁ!すごっ!!」


 【1時間後】


「はぁん!はぁん!はぁん!バカ!最悪!」


 【3時間後】


「んふっ!あふぅ!ばかぁん!また、こんなに……最悪です……わ」


 アヤカはベッドに倒れた!


「だ、大丈夫!?アヤカ!?」


 マーサは心配する。


「こんなに精力強いなんて……やっぱりイク姉ぇに近づけるわけにはいかないわ……」


 アヤカは顔だけマーサに向ける。


「また……したくなったら、呼びなさいよ……バカ!」


 <もう……最悪!おまけ小説【完】>


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