「ちょっと触らせて……」『最終決戦!すべてのスキルを統べる者』
【フジサンヨンゴ山 八合目】
「うぅ……さすがに冷えるわね」
レキは両手を合わせ「はぁ~」と手に息をかける。
八合目まで登ると空気は澄み、冷たい風が彼女達の体を深まで冷やす。
「ん?バナンポ触るか?」
スボンを引っ張って、バナンポを見せる主人公マーサ。
「……また、バカなことを。でも、確かにそこはおっきくなるとあったかいのよね……。ちょっと触らせて……」
レキはマーサのスボンの中に両手を入れてバナンポを握る。
「冷たっ!でも、気持ち――!!」
さわさわ……さわさわ。
「うん……おっきくなって、あったかくなってきた!」
レキの手も暖まるしマーサも気持ちいい!
まさにWINWINの関係だ!!
「俺の手もレキのおっぷにの谷間であっためてぇ~!」
「はぁ?……もう、しかたないわねぇ~」
ぷにぷに……。
「はぁ~あったかいし、幸せ~」
さわさわ……しゅしゅ!
「はぁ~あったかい……。ちょっとヌルヌルしてきたわね……」
ぽよん!ぽよん!ぽよん!ぽよん!
「ちょっと!揉んでいいとは言ってないわよ!!挟むだけよ!」
しゅ!しゅ!しゅ!しゅ!
「レキだって!すごい勢いでバナンポ擦って!!って出る――!!」
「ちょと!待ってよ!飲むから!!」
びゅるるぅ~!!
「んぐんぐんぐ……。ぷはっ!体の中から暖まったわ。ありがと」
※スキル『年齢制限』は、「ん?これは遭難しそうな時にお互いに体を暖めるやつか?」と修正を見送った!
タッタッタッタッ。
「そんなわけないでしょ!完全にアウトよ!相変わらずアホまるだしね……。あなた達、生きてて恥ずかしくないの?」
女神フレイヤは小走りで山道を駆け上がりながら、スキル『年齢制限』にダメ出しした。
※あとで違反行為は女神フレイヤに修正されました。
「……あう」
マーサは気にしなかったが、レキは反省した!
「ま、私にはどうでもいいけどね。先に行くわよ」
女神フレイヤは「えっほ!えっほ!」と山登りを続けた。
女神フレイヤは一定のリズムで山登りを楽しんでいたが、後ろを走る彼女達はなぜか追い付けない。
「くっ!全然、差が縮まらない!!」
女神フレイヤのあとを追う勇者ユキノの額に汗がにじむ。
「どうなってるんだ?」
剣聖イクもダッシュするが、差は縮まらないし広がりもしない。
「女神様、速すぎでっす!」
トモミンは、ついていくのがやっとだ!
「……ファイアーボール」
マーサは女神にファイアーボールを放った!
もう一度言おう!
マーサは女神にファイアーボールを放った!
「ま、マーサ!なにやって――」
驚くレキだったが、マーサのファイアーボールは女神をすり抜けて爆発した!
「幻影!?」
ユキノは女神フレイヤを凝視すると、少し透けていた!
マーサは「やっぱり!」と誇らしげだ。
「よくわかったわね!」
マーサの斜め後ろに「えっほ、えっほ」と女神フレイヤが走っていた!
「おっぷにの大きさが若干違ったからさ!」
マーサは一度見たおっぷには忘れない!
「今さらだけど『おっぷに』ってなによ!?」
女神フレイヤは呆れている!
本当に、今さらだった!
「どうして幻影など……」
イクが恐る恐る聞いてみる。
「え?前を走られるの嫌じゃない!」
単なる見栄っ張りだった!
「と、いうことで、あなた達の邪魔するわね『神魔法イケメンの誘惑』!」
女神フレイヤは右の胸を人差し指でチョンと触ると胸が揺れて魔法が発動した!
※そんなことしなくても魔法は発動するが、単なる女神フレイヤの読者サービスだ!
女神フレイヤのまわりに彼女達を惑わすたくさんのイケメンが現れた!
イケメンAが勇者ユキノを誘惑する!
「山登りなんてやめて、僕とお茶しなぁ~い?」
「……ん?これ飲むか?」
ユキノは紙コップをイケメンAに差し出す。
「お!ありがと!ゴクゴク!ん?なにこれ?」
イケメンAは貰った飲み物を飲み干した!
「さっき、マーサがくれた『高山病』に効く飲み物」
マーサは言った。
「俺のおしっこ……」
「ぶふぅ――!!!!」
イクに筋肉隆々のイケメンBが迫る!
「君のことは僕が守るよ!」
「ほう?お前は私より強いと……試してみるか?聖剣ゼックスカリパ!!」
イクの聖剣ゼックスカリパが光輝く!
「ほぎゃ――!!!!」
トモミンに美声のイケメンCが迫る!
「君の歌声に惚れたよ!」
「私の『喉』はご主人様だけのものです!べ――!!」
トモミンはイケメンCにあっかんべーをする。
「……喉が?」
レキにナンバーワンホストイケメンが迫る!
「あのマーサって変態やめて僕にしなよ!僕のが頭がいいし、背が高いし、かっこいいし、優しいよ!」
「確かにマーサはバカで、エッチで、変態で、意地悪で頼りなくて、どうしようもないけど……」
「……泣こうかな!俺、泣こうかな!」
マーサはすでに泣いている!
「マーサだからそばに居たいと思うのよ!!」
ズガァ――――ン!!!!
レキの言葉がイケメン達にクリティカルヒットした!
『あああぁぁ……』
イケメン達は敗北を認め消え去った!
「……あんたら、とんだけマーサ好きなのよ」
呆れる女神フレイヤの顔も、どこか微笑ましい。
カァ――……。
みんな、顔が真っ赤だ!
「みんな……」
マーサも嬉しくて涙が出ちゃう!
「……しかし、レキよ……さっきのセリフ、ほとんどプロポーズの言葉だよ……」
ユキノがレキをつつく。
「……な!!?」
レキ、顔、真っ赤!
「……レキ」
マーサがみっともない照れた顔でレキを見つめる。
「勘違いしないで!『マーサだから蕎麦を食いたいと思った!』って言ったのよ!」
レキは慌てて言い訳をした。
「……さすがにそれは無理があるのでは」
イクがレキの肩に手を置きながら首を振る。
しかし、マーサは本気にした!
「なんだレキ、蕎麦食いたいのか!?」
アホ!ここに極まり!
「あんたは一変、死んでこぉ~い!!」
バッキャ――ン!!
顔を真っ赤にしたレキの正拳突きがマーサにクリティカルヒットした!
「なんでぇぇぇ~!?」
マーサは山頂の方角へぶっ飛んでいった!
「ご主人様ぁ~」
トモミンが追いかける!
「あ――!九合目ぐらいまで飛んでったんじゃない!?ずるい!!」
女神はプンプンして追いかける!
女神のスキを狙っていた勇者ユキノは、そっと両脇の刀を握る……。
「女神様……私は女神様にも負けたくない!」
両脇の刀を抜いて、女神に向かって飛びかかる!
「いいわね!勇者ユキノ!かかってらっしゃい!」
女神フレイヤは人差し指を自分の方へ曲げ、かかってきなさいと表現する。
「先手必勝!勇者来迎!奥義!百花繚乱――!!」
額の『紋』が光輝き!メイドバニーガールアーマーに変身しながら切りかかる!!
「ほい!」
女神フレイヤは、右手の掌をクイッと傾けただけで攻撃を躱す。
「なにっ!?」
女神フレイヤはユキノの奥義を軽く受け流すと、バニーガールのおっぷにの部分をめくっておっぷにをポロンする。
「お約束、お約束♪」
女神フレイヤは『グフフ……』とオヤジのような笑い声で視聴率を稼ごうとする!
「きゃ!」
ユキノは慌てておっぷにを隠す!
「ユキノ様!」
イクが駆け寄る。
「まさか……これ程とは」
勇者ユキノは力の差に愕然とした。
女神フレイヤ「へっへっへ!先に行くわよ~」と山を登りはじめた。
「まずい!我々も追いましょう!」
イクが慌てて後を追う。
レキも「はい!」と返事をして後に続く。
「私の……百花繚乱が……」
勇者ユキノは立ち上がるも、いつもの覇気がない。
おっぷにを隠しながら、力なく後を追った。
【九合目】
「……やっと追いついた!」
女神フレイヤは飛ばされたマーサを見つけた!
「あ!マーサ!」
レキが前方に手を指差す。
少し遅れて登ってきた三人も前方にマーサを発見した!
「んっ!んっ!んっ!んっ!」
一定のリズムでトモミンの頭が上下運動をしている。
マーサはトモミンの回復魔法を(バナンポに)受けていた。
安らぎの表情のマーサは「トモミン出そう(治りそう)……」とつぶやいた。
「『出そう』じゃね――わ――!!」
レキがマーサに突進した!
「わあぁぁ――!」
マーサは突進してくるレキにビビる!
「マーサ殿!」
イクもマーサに駆け寄る!
「もう一度……もう一度だ!百花繚乱――!!」
ユキノは諦めずに女神フレイヤに斬りかかる!
「懲りないわね!あなたたちの『スキル』は誰が授けたと思ってるの。私はすべての『スキル』を使える『スキルマスター』でもあるのよ。こんな風にね……パチン」
勇者ユキノの奥義を軽くいなしながら女神フレイヤは指を鳴らした。
「くっ!!……ダメか!?」
ユキノの奥義は女神フレイヤに全て無効化されてしまう!
「あ、あの……イク……レキ……」
急にイクとレキが服をたくしあげ、おっぷにをマーサの顔に押し付けてきた!
「あれ?私は何を!?……ふにふに」
イクはマーサ顔におっぷにを押しつける。
「やだ!身体が勝手に!?……ふにふに」
レキもマーサの顔におっぷにを押しつける。
マーサは微笑んだ。
「えへへ!えへへ!えへへ~」
なんて日だ!!
女神フレイヤはどや顔で言う。
「どう?スキル『AV男優』特殊効果『まるでカメラを向けられたAV女優ハーレムバージョン』よ!」
なんて技だ!
トモミンがマーサの足の間から顔を出す。
「んはぁ!苦っ!!ご主人様!治りました!」
「あ、ありがと……ふにふに」
イクとレキのおっぷにに挟まれながら答える。
基本、マーサは出せばなんでも治る!
「……」
マーサの前で立ち尽くすユキノ。
「……ユキノ、諦めるのか?」
「……マーサ」
涙ぐむユキノ。
「……ユキノ、これを」
マーサは七色に輝く指輪をそっとユキノの左手の薬指にはめた。
すごくいい場面に見えるが、自分のバナンポから指輪を外してイクとレキのおっぷにに顔を挟まれながらキメ顔ができるマーサは、ある意味天才だ!
「……マーサ、ありがとう」
涙目を拭って指輪を受けとる。
「勇者は……唯一無二……だろ!」
マーサは優しく微笑んだ。
イクはなんか良い場面なのに両手でおっぷにを掴み、マーサの顔に押しつけている行為を恥ずかしがる。
「恥ずかしい~」
「もう!なんなのよぉ~!」
レキも自分の意思とは裏腹におっぷにでマーサの両目を隠しながら叫んだ。
「まだだ……!!まだ終わりじゃない!!」
ユキノは立ち上がる!
「もう~何度やっても同じことよ~」
余裕の女神フレイヤはストレッチをしながら最後の山登りの準備運動をしていた!
「この一撃に私の全てをかける!」
そういうと、ユキノはマーサのバナンポを握りしめる!
「わぁ!な、なんで?」
マーサのバナンポが光輝く!
「……これなら、いけるかも?マーサ!あんたはバナンポに集中しなさい!!」
光輝くバナンポにレキは勝機を見いだす。
「わ、わかった!バナンポ!バナンポ!」
意識をバナンポに集中させる!
「まだでっす……!!」
トモミンが下から『ちっぱい』を押し付けながらマーサのバナンポを舐めあげる!
「バナンポ!バナンポ!バナンポ!」
マーサは集中!とにかく集中する!
「まだだ……!!」
イクは自分のおっぷにに涎を垂らすと、マーサのバナンポを挟み激しく動かす!
「バナンポ!バナンポ!バナンポ!バナンポ――!」
限界まで、限界まで集中だ!
「まだなんたから――――!!!!」
レキは両手に涎を垂らすと、マーサのバナンポの先端を優しくそれでいて目にも止まらぬ速さで撫でまわす!
【スキル『年齢制限』発動!】
※だが、マーサのバナンポが徐々に光り輝いて眩しい!だから大丈夫だ!(大丈夫?)
「バナンポ!バナンポ!バナンポ!バナンポ!バナンポ――!」
マーサの限界が……近づく!!
「勇者様!」
トモミンがユキノを見る。
「ユキノ様!」
イクもユキノに視線を向ける。
「ユキノ様――!!!!」
レキは叫んだ!
「ユキノ!!今だ!!いっけぇ――――!!!!」
マーサがユキノの名前を叫んだ!
目を瞑っていたユキノの瞼がゆっくりと開き、するどい眼光が女神フレイヤに向けられる!
「勇者来迎!最終奥義!『千本桜バナンポバージョン』!!女神フレイヤ!みんなの想い!受け取れ――――!!!!」
ユキノは七色に光るマーサのバナンポを振り下ろす!
バナンポから七色の『バナンポジュース(修正済み)』が飛び散り、女神に降り注いだ!!!!
ズバババババ――――ン!!!!
「ぎゃぁ――――!!!!」
七色の液体まみれの女神フレイヤ!まさに地獄絵図!
「苦っ!!ベトベト!!匂いは……悪くないわね……。だが風呂に!風呂に入らねば――――!!!!」
女神フレイヤは一目散に天界へと帰っていった。
剣聖イクがユキノに駆け寄る!
「ユキノ様!」
拳聖レキはユキノに抱きつく!
「ユキノ様!」
聖女トモミンは飛び跳ねる!
「やった~!勇者様~!」
「ユキノ!よくやったな!」
マーサはユキノの頭をポンポンと優しく撫でる。
「勝った……のか?」
勇者ユキノは顔を上げた。
ワ――――!!!!
全員で歓喜の叫びを上げた――!
勇者ユキノは跪きながら、頭を優しく撫でてくれている下半身丸出しのマーサのバナンポに、そっとキスをした――。
【十合目】
「見えた……頂上だ」
ユキノ達は、ついにフジサンヨンゴ山頂【10合目】まで辿り着いた。
『…………』
これまでの苦労、これからの未来に全員、言葉が出てこない。
「さぁ行こう」
ユキノが口火を切った。
五人は明日への頂きに向かい、歩きだした――。
果たして、頂上に一番に辿り着くのは――。
マーサの結婚相手は――。
次回、最終話『光あれ』
【天界】
シャワァァ…………。
「なんなの!?この七色の液体、全然とれないんだけど!!?なんなの!?なんなのよ――――!!!!」
絡み付く七色のバナンポジュースに悪戦苦闘する女神フレイヤであった!
<つづく!!>




