閑話SS(*>∇<)ノ
いつもご覧いただきありがとうございます。ありがとうオリゴ糖。
“6ヶ月も更新し続けたんだなぁ記念。”(なにそれ)で閑話ショートストーリー。
そこは異世界などでは無かった。
「萌那!お帰り~」
「お母さん買い物終わった所?」
「そうだよ~」
そしてこの物語の主人公である帝麻萌那の家ではなくそこは大型ショッピングモールの1角、通路の端の店舗の壁際でエレベーターの近くの前にモナは立っていた。
そこに立っているモナはまさかこの数ヶ月後に異世界に行ってしまうなどとしらない。眼鏡をかけ髪を軽くまとめた大人の女性。それがその時の帝麻萌那の日常の姿だった。
そしてそこに現れたのはモナよりも少しだけ背が高くモナよりも幾分かキツネ目ちっくな裸眼の女性、モナの母親の帝麻那雪だ。
モナに似ていなくはないがモナはどちらかというと父親似だったので那雪とは雰囲気が違っていた。目尻、頬にシワがあるものの老けた印象の少ない女性だ。
「こうして一緒に出掛けるの久しぶりね~ささっ、映画のチケットはここにあるわ。もうすぐだから行きましょ、行きましょ。」
「映画はいいけど帰りかなり遅くなるし買い物したものダメになっちゃうよ」
「映画館の近くに冷蔵庫ロッカーあるからダイジョブ!」
「いつものことなのね」
那雪の迷いなき返答にモナは呆れを通り越して微笑んだ。モナは一人暮らしをしているが実家が大きく離れ過ぎていないため時たま親に実家に呼ばれたり買い物に出掛けたりする。
家族仲はとても良好だったが生活サイクルが違ったり仕事場から通いにくかったので離れて暮らしている。本日もモナの仕事帰りに合流して映画に行く。
「あっそれなぁに?可愛い」
モナの仕事鞄についているキーホルダーに目がいった。
「これ、UMAのガチャガチャで出てきたやつ。ネッシーやグレイとかあったけど一番欲しかったこれ当たったんだ~」
「ウサギのしっぽかと思った」
「ケセランパサランだよ。今日なに観るの」
「昨日始まったばっかりのやつよ。アニメ映画。」
「あっそれ観ようか悩んでたやつ。流石お母さん。」
知らない人がその光景を見れば姉妹にも見えた。
「お母さんは飲み物買うけど萌那はどうする~?」
「お腹がなりそうだからホットドッグのセット買う。」
「映画終わったらご飯食べに行きましょ」
「今日はお父さんはどうしてるの?」
「友達と飲み会よ~」
―――映画鑑賞後―――
「っはー、良かった」
「よかったわね~」
2人とも心の奥底から声が出た。
「良いしか出ない、語彙力低下だ~。」
「お父さん観ないって言ってたけどこれはお父さんも好きそうだったわね~。帰ったらオススメしときましょ。あ、お父さんといえばね、こないだヒドイのよ~。私が買って取っておいたプリン勝手に食べちゃったの。お父さん分はちゃーんと買っておいてそれも食べた次の日に私のまで食べちゃったのよ~ひどくな~い?」
「お父さん甘党だからいつも多めに買っとけばって言ってるじゃん。」
「食べない時もあるからわからないのよ~。でもね、今回のは怒ったわよ~。いつものプリンだけどパッケージが期間限定だったの。楽しみを奪われたからね、処す!って言って羽交い締めにされる刑を甘んじて受けてもらったわ~オホホホホ」
「御愁傷様です。」
飲食店を数件物色した後にひとつの店に入った。
「悩んで結局ここ。」
「安いし美味しいし、間違いない。サイゼ●ヤ。よ!」
「じゃあ半熟卵付きのミラノ風ドリア食べよ。」
「娘と食事しながら映画について語らえるって、私、幸せものだわ~」
「まだ注文してないけどね。」
「エビののったサラダの注文は絶対よ。メインなににしようかしら~久しぶりに来たから悩むわ~お酒も頼みましょ。」
「じゃあエスカルゴも。」
「フォカッチャ食べる?」
わいのわいのと話は止まらない。注文を済まして映画の感想を言い合った。あのシーンが良かった。ここはもうちょっと間が欲しかった。音楽バッチリでストーリーと合致しすぎて感動シーンがヤバかった。などなど。
「動物が出てくる話は感動するのが多くて困るよね~」
「ほんと、泣かせにきてるのがわかってるのに泣いちゃうわ。・・・そういえば萌那はペット可のアパートとか昔は憧れていたけどもういいの?今なら私もお父さんも関係なく一人暮らしだから飼えるんじゃない?」
「あー、でも食べさせちゃいけないものとか色々と今から調べるのとか大変そうだし、今の仕事場は転勤とか出張もあるって聞いてるからなかなかねー。一人暮らしでペットいる人スゴいなーって思うよ。尊敬。」
「そうなの~。残念ね~。あなた子供の頃から動物とか大好きだったから一人暮らししたらきっと飼うだろうってお父さんと話ししていたのよ~。そっか~転勤はともかく出張もあるならペットホテルとか色々とやらなきゃだし一人暮らしだと飼うのためらわれるわね~。」
「小さくてもひとつの命だから大切にしたいんだ。自分に自信がついたら急にペット可に引っ越すかも!」
「あら、そしたら教えてね。是非とも写真をたくさん送ってもらわなくっちゃ」
「写真集とかアニマルバラエティーとか見るの好きだもんねお母さん」
「モチーフのキャラクターグッズも好きよ~ポ●ポムプリンとシナモ●ールちゃんにチ●プとデールに・・」
「まさかまた・・・増えてる・・?」
「家計は圧迫してないわ!(ニコッ)」
「お父さんの寝るところは確保してね」
「あの人も囲まれて幸せだと思うのだけれど」
「ぬいぐるみの圧迫死はさせないでね」
「やーね。あの人も色々買ってるんだからおあいこよ。」
「お父さんもかい!」
「お父さんはほら、ぬいぐるみじゃなくってフラ●ダースの犬のブルーレイボックスとか、そういうやつよ。わかるでしょ?」
「わかるけども。」
この両親にしてこの子あり。モナに詰められた古いアニメやらの知識などはほとんど両親からの教育の賜物だった。なのでモナの年上の人との会話もある程度出来る。ただし、教育されている範囲に限る。という制約?はあるが。相手が分かればネタには事欠かない。
モナの実家に帰ればビデオテープに専用のレコーダーはまだ現役で置いてあるし、ブルーレイの機械が3台常備品だし、映画を見るために巨大スクリーンもある。たまにしか使っていないが、人に話すと驚かれる。モナが子供のころは他の家も親は必ず趣味にお金をかけるものだと思っていたこともあった。
(まったくもう)
「趣味に没頭すると食事のことお父さんもお母さんも忘れるから気を付けてよ」
「あらやだ。人のこと言えないくせに~」
「だって2人の子供だもん」
ふはっと笑いあった。
「長生きしてね」
「あなたこそ。孫の顔を見れなくてもパートナーくらいは見てみたいわぁ~」
「んぐぐぐぅ・・・」
モナはその日、日常を生きていた。明日は仕事がない休日だった。そこは異世界ではなくモナが帝麻萌那として生まれ育った土地だった。
「おと、さん・・・おか、さ・・・」
家族を夢に見て、モナの目は涙で濡れていた。ここは異世界。体は5歳。
モナのまわりにはモンスターと呼ばれる犬、キツネ、猫に囲まれていたのだった。
今日で6ヶ月。感慨深い。
モナが寝込んでる時に見た夢。両親がそういう感じなのでモナはモナとして育ちました。のびのび。野比の●太。
子供っぽさは抑えています(当社比)
最近の作者。
最近眼精疲労で夕方になると眼球が痛い。目蓋の上から揉んでいる。もみもみ。ほっとくと頭痛になるからめんどくさい。
なんかよくわからないけど今朝?昨晩?のアクセスが桁おかしいんだが。24時から4時まで。これはバグ?
本当の本当の本当にただの閲覧さんなら感謝です。バグかなぁ。なんじゃらほい。