表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/463

第58話


目の前が砂嵐みたいになっている。あと、私のことをしっかりがっちりミギィさんは守ってくれてて少し苦しいけど安心安全。と思っていたのに・・・!


「ぐぅっ・・なんだべ??風魔法がだせん・・。」


「ええっ!?」


なんでかわからないけれどミギィさんがどんどん弱ってる。包まれる力が弱くなる。その隙をついてテンクウちゃんはサルの方だと思われる方向に走り出して、見えなくなってしまった。


公園だから砂も葉っぱもいっぱいあってもうほんとに目の前がやばい。風が舞う。


息しづらい。嵐っていうかもう小さい竜巻の中にいる感覚?それっぽい気がする。ユアマイソウルソウルいつもすぐそばにある~譲れないよ、誰も邪魔できない・・・・。嵐。なにも出来ない私はモナ。5歳です。なにをしたらいいのかもわからんぬ。


「うにゃっ!」


「猫さん!」


真っ白い猫がどこからともなく現れた。あっこの猫いつも店のところで見かけている猫だ。さっきの先頭走ってたのも確かこの猫。


「テンクウどこ行ったにゃ」


「あああ、あっちにいったよ」


白い猫、言葉シャッベッテル!!この子、え?声がバイキ●マンに似てる。そっかテンクウちゃんの知り合いならこの子もモンスターなのかな??


「んあ。あんにゃろ。俺様の戦いを邪魔はさせないにゃ」


「ちょ、あっ!」


白い猫もテンクウちゃんの走った方へ消えてしまった。その数秒の後、バリバリと破壊音のようなものが鳴り響くと、竜巻(仮)が収まった。


「な、に、これ・・・」


晴れてきて見えたのはハリネズミのように下からザン!ザン!とニョキニョキ生えた氷の塊だった。キラリと雫が落ちた所に目が行った。その雫は赤かった。


「血!?」


ケチャップケチャップケチャップケチャップケチャップ・・・いやいやいやいや、ドロっとしてないから心の上書き無理ゲーですね!?あばばばば。誰の血!?涙溢れそう。うぇえん。


「ううらぁっ」


山男的なハジーさんが鉄器みたいな鈍器を持ってサルに挑んでいた。機動力がサルが上すぎて軽くかする程度。なぜ鉄器な鈍器。ドンキーコ●グに見える不思議。というかそれどこから調達しました!?


それにたいしてスミコットさんが騎士団に守られながら今にも倒れそう。こっちにいるミギィさんと同じ。スミコットさんの後ろの騎士団の人倒れている人達がいる。あの人達にも何かあったんだ。


「こっちにいらしてください!ミギィさんは私が!」


「うあっ、クリストファーさんっお願いします」


キョロキョロしてたら倒れかかっているミギィさんを肩に担いでクリストファーさんがスミコットさん達のほうへと移動を促してきた。あれっアンドレとディオさんどこいった!?


「貴族様方もこちらにいらっしゃいますよ」


「よかったぁ!」


よくない!!騎士団の皆さんもディオさんもチェルキョさんもボロッボロやんけ!


「どどどどどうして!?ポーションがあるんじゃ」


「まだ戦いの真っ只中だからね、各人数本ずつしかないから軽症では使わないようにしているんだよ」


ディオさんが微笑みながら返してくれた。


「これ軽症のうちなの!?」


軽症度合いの認識が私と騎士団でだいぶ違うらしい。結構怪我してるよ、いや、数本しかないからっていうのはわかるけどもさ。今が使い時だと思うんだよ!?


微笑みも傷が痛々しくて見てられないよ。ってあ、アンドレがディオさんにポーションかけてあげてる。ディオさん王子だから最優先ってことかな!アンドレ頑張ってかけてかけて!


「一部の者は原因不明で倒れ始めてしまったのだ。モナは、大丈夫か!?」


「ミギィさんも倒れちゃったけど、私は大丈夫だよ!ありがとう!アンドレは大丈夫?」


「俺は・・・」


「ダメそうだね!リネアさん!リネアさーーん!体力無いんだから無理は禁物だよ」


「お兄様を放っておけるか!俺のお兄様だぞ」


ぐぬぬぬぬ、と、必死な顔を作ったアンドレはディオさんの腕をつかんで離れない。


「「「「「「ふにゃーふにゃーふにゃーふにゃーふにゃーふにゃーにゃー」」」」」」


「ウ"ニャァァァァァァァァァァァァァァゴオォォォォォオォォオ」


「なにごとっ!?」


猫が一斉に鳴き出した。それに答えるかように鳴く白い猫。やってやるぜ!って言ってるように聞こえた。言葉じゃなかったけどきっとそう。きっと喝を自分に入れるときの雄叫び。


「うわぁ、猫凄い」


白い猫は湖に波紋を起こすかのように氷の膜を歩きながらつけて行った。猫の足元から急激に冷えた地面は上の温度差と異なってドライアイスの空気を醸し出していた。そこは確かに公園で・・・でも神秘的だった。さっきまでのハリネズミのような逆つららが何かのオブジェに見えてきた。


お立ち台?紅白歌●戦?血があったのも怖くなくなるキレイ感。サルと戦っている、のに・・・。あの猫の安心感たるや。強いってわかる、うん。なんとなくだけどわかるよ。


そして攻撃をいくつも出した白い猫はニヤリと笑った。しかしサルはそんな猫の攻撃にも問題なく対応しているように見えた。猿は猫たちよりも幾分か多かったという余裕もあるのだろう。 猿達の身体からはトウシャくんのイナズマが体からバチバチと出ている状態だがとても元気そうだ。


「あれはまさか身体強化と同じじゃねーべか」


「え?どういうこと?ミギィさん。」


「あ!モナ!テンクウがやってくれたぞ!」


よそ見していた隙に、テンクウちゃん!大手柄!です!


「犬が小熊を救出したぞ!」


サルと交戦している騎士団の面々もそれにはワッと場が湧いた。テンクウちゃんが私の方向にトウシャくんを投げて寄越す。キャーーーッチ!キャッチキャッチハートキャッチ!ハートキャッチプリキ●ア!


「トウシャくんっ!」


意識失ってるみたいだけど、ギュッとした。それが間違いだったのかもしれない。


お読み頂きありがとうございます!もしよろしければブックマークや☆やいいね!を押していただけると嬉しいです。


不定期更新が多い作者なのでブクマしておくと便利ですよ。ふふふふふ。


とうふメンタルな作者が嬉しさに舞い上がって更新頻度が増えるかもしれませんよ


更新頻度は皆さんの応援の賜物です。


(*ノ゜Д゜)八(*゜Д゜*)八(゜Д゜*)ノィェーィ!


次回更新は10月1日予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ