第56話
ざっくりあらすじ▼▼
まだ誰も猫の閉じ込められ空間から出れてないよー!
モナ「作者の嘘つき~~!!Σ( ̄□ ̄;)ていうかこれで終わり!?荒も荒の荒筋過ぎない!?」
スミコット「あらあら。」
ハジー「アラアラ(棒読み)」
モナ「ハジーさん!?!?」
「お兄様・・俺もなにかお手伝いできることはないですか」
「アンドレは疲れないように今は大人しく座っていておくれ」
「はい・・・・」
アンドレはわかりやすくしょんぼりした。しかしながらアンドレは少し生活を改善し始めたとはいえ、まだまだ通常の子供と比べても体力がある方ではなかった。このあとどうなるのかも予測できないこの事態で大人たちがアンドレを気遣うのは通常のことであり、兄としては当然のことを口に出しただけなのだが1人ぽつねんと座るアンドレは、ディオの精神を揺るがせていた。
こそっとディオはチェルキョに話しかけた。
「チェルキョ、少しアンドレに手伝ってもらったほうがいいだろうか。あの顔を見ると居たたまれないのだが。」
「ディオ様。弟妹好きも大概にしてください。アンドレ様が倒れでもしたらもっっと大変なんですから、このまま耐えて耐えて!」
「ううううう、アンドレ。すまない。」
アンドレとディオはチェルキョと一部の騎士団と一緒に閉じ込められていた。騎士団に光の魔法を使える人物が居たので完全な真っ暗闇ではなくなっていた。
そしてココのかべは完全な岩肌を見せていた。圧迫感が半端ない。
「それにしても狭いな。」
「わざとでしょうね。あの猫、どうやって張っ倒そうかなぁ☆」
「ははは・・・」
モナの閉じ込められた空間は結構な広さを有していたが、こちらは大人数に対して広さがあまりなかった。
「特に高さが立った時に頭スレスレなのが腹たちません?」
「私はまだチェルキョよりは余裕あるから・・・」
二人はまだいい方で騎士団の恰幅のいい者は立つと腰を曲げたり首だけ曲げたりしている。まだぎりぎり立てるという高さもだが騎士団の面々にしてみれば結構なストレスだった。
「あの話しぶりだと猫モンスターには親玉がいる。そしてその親玉は猿を倒そうとして邪魔されないように我々をここに閉じ込めている。」
「理由がわかったとしてもそれをそのまま飲み込んで大人しくするいわれはない。準備はできたか」
「はい!」
「少し時間がかかってしまったな。アンドレの友だちになってくれた子は無事だろうか」
ディオは話しかけたりするたびにコロコロと表情の変わるモナのことを思い出していた。
「ここから出たらもっと話をしてみたいな」
「ディオ様、いきますよ。合図ください。折角穴を見つけられたんですからいち早く出ましょう。」
「ああ。皆の者!ここから出るぞ!この狭さがむしろあの猫の仇となる!第1陣・・・撃てーーー!!」
「いったーーー!うおっとっとっ、これ壁か」
モナは足元も何も見えない真っ暗闇を突き進んで、振っていた手を打ち付けたところだった。改めて壁を触る。岩板もしくは土の壁だと思っていた。なぜって地震みたいなものが起きた後に他の人達と分断されたのだから、そう思ってしまったのは必然だった。
「固いけどなんかちがう。全く見えないからよくわからないけど・・・」
わかるのは手からの感触。触感。石、岩、土、木のどれでもない。気がする。
「匂いは・・・獣臭い??いやこれさっきまでテンクウちゃんに抱きついてたからかな」
両手を壁につけて耳も当ててみる。
「何も聞こえないよね。あれ?でもなんかこう・・・少し温かいかも??」
一体なんなのかそのまま考えるが思いつくはずもなく。
「うーーんうーーん・・・ツルツルあまりしてないからプラじゃないし石にも木にも少し似てる気がするけど、・・・・うーーーん・・・・ん??」
ずっと壁にひっついていたらモナの体がぽかぽかしてきたのだ。
「岩盤浴的ななにかかな。磁気ネックレスみたいな??気持ちいいからこのままくっついてよーかな・・・」
そのままモナはあまりの気持ちよさに目を閉じたのだった。
「クロネコ●マトの宅●便~一歩前へ~」
気付いたらとても短いCMソングを口ずさんでいたがテンクウにさえも、誰にも聞かれることはなかった。
「助けていただきありがとうございます。」
「いんや、アタシは大したことはしてないべ。そん事よりも、あの子にお礼言ってあげちょくれ。」
「いえ、でも・・・」
「でももクソもないべ。あん子がいながったら、こんなに明るく広い空間にいられることはなかったはずだ。」
みんなの見つめる先には小熊のトウシャがいた。
「あんな力、むやみやたらに使う輩に取っ捕まっちゃなんねぇべ。な、ヨコシャル。」
「わかっている!!!」
「ジシン、びっくらしたの。ごめんなさい、とうちゃん。」
この空間は完全に包まれる前にトウシャの力が暴発したことにより最初に閉じ込められた空間よりも明るかった。
ここにはミギィ、ヨコシャル、トウシャ、小熊の親子3組、ユーグリッド、クリストファー、ハジー、スミコット、騎士団が数名とそこそこの人数がいるにも関わらず、アンドレ達のいる天井が低いなどの圧迫感によるストレス的なものは受けていなかった。
「ただ人数が多すぎて迂闊に魔法やら剣技を打ち出せないのが難点だな。壁がどの程度厚いのかもわからずに色々打ち込んで酸欠になったり天井が崩れてしまっては元もこもない。」
「ユーグリッドさん!そこを・・・そこをなんとか、ならないんですかっ」
ユーグリッドが皆を見渡せるであろう端から状況説明をした。小熊の母親はユーグリッドと知り合いなのだろう。声を荒げた。荒げるのも無理はない。ユーグリッドは騎士団なのに、今言われたことに希望などなかった。
「岩、土くれが混ざりあって衝撃で崩れやすい。助けはもう呼んである。外にはまだ仲間が沢山いる。救援を大人しく待とう。それが俺たちの最善だ。」
「だべな。」
納得する声がそこかしこから聞こえてはいたが、不満や疑心は無くなっていなかった。どこよりも良い明るさでいい空間だったのに、どこよりも空気がピリピリとして誰もが居心地の悪さに眉を寄せていた。
(お嬢ちゃんが居たら、また歌でも歌って踊ってくれたんだろうか)
「ユーグリッドさん、何か言いました?」
「いんや~。なんでもねぇよ。」
ユーグリッドはクリストファーと今後について、予想と対策を共にいる騎士団達と話しつつひとりごちた。
次回更新は26日予定です。
もふもふ要素ものんびりまったり要素もないかいが続いてます。すすすすすすみませんんんん。
トウシャ「俺をギューってもふもふってしていいよぉ?」
モナ「よく言えました!!」
ヨコシャル「何を言わせてるんだ!?俺は許さんぞ!?」
モナ「トウシャくん、だめ?」
トウシャ「ギューっはいいの。父ちゃんにもギューっていつもしてるの。ダメなら父ちゃんにもしないの。ダメダメならダメダメにするもん。」
ヨコシャル「くっ・・・」
モナ「わーーーい!もふもふ(ノ)•ω•(ヾ)もふもふもふもふもふもふ・・・・」