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第46話

炊き出し場所に戻ってお手伝い。獣人に配るだけだけどかなり忙しい。ふぅっ。そうそう。4足歩行の普通のケモノのクマさん達は炊き出しじゃなくて、ちゃんと果物や葉野菜が割り当てられてた。


「おう。お嬢ちゃん。頑張ってんな。頃合いだから迎えに来たぜ。」


「あっユーグリッドさんだ!やっほー!」


「んだ、もうそんな時間か。」


「私も付いて行ったほうがいいですかぁ?」


「私もいますのでご安心下さい。テンクウくんもお借りしますね」


「ワフッワフッ!」


ユーグリッドさんの後ろから、ひょっこりはん。な、騎士さん。もとい、クリストファーさん。クリストファーさんとユーグリッドさんと私とテンクウちゃんとで、小熊の集まりにレッツらゴー。みんなは片付けを終えたら見に行くと言ってくれた。


しかし木皿とかの洗い物とか追い付いてないんだよね。片付けやり終えてから行きたかったな。心残りでぃす。


「おおっ」


炊き出しを渡す際に小熊な獣人を連れた親熊も結構いたけど、こう小さい熊が集まってるとそれの非じゃない。なんだこのもふもふ天国は!?


くまの●っこうのジャッキーがいる。ル●ロロがいる。か、わ、い、い!!!!!ころんころんしてるんだけど!!ぽてぽてのころんころん。破壊力まじやべえですよ。(最終的に真顔)はーっ。無の境地。好き。


「おう。来たぞ。小僧ども」


小僧ども。小僧寿司ですか。違いますね。すみませんのすけ。落ち着け私の脳さんよ。ちょっと遠巻きに親熊さん達が見ているっぽい。遠巻きに、だからちょっとわからないけれど。ユーグリッドさん達がいるからその辺は心配しなくていいだろう。


「がう。」「ぎゃう。」「んぐぁ~」「ぺくしっ」


「えっと・・・この子達って獣人?それとも単なるクマさん?」


「どう見ても獣人の子だろ」


「あっ全員そうなんですか?私にも見分けつかなくて」


「おいコラ、お前には説明したハズだろが」


「あはは」


全部で十匹、いや、10人?ぐらい居た。ひーふーみー・・・9だった。どうでもいいか。


「お前らこっちにちゅうもーく!」


「モナです!小さいクマさん達!よろしくね!お姉ちゃんと遊びましょう!」


「ワフッワフッ!」


「ぐぁう?」


「ワフッワフッワフッ」


「がう。」


仲良くなれるのかな?とにもかくにも。仲良くなることがお仕事です。


「がんばるぞい!」


きゃるん!☆彡







そこはとある仮設テントだった。休憩所やら面会など多用に使えるように設置してあるこざっぱりしたテント内にアンドレは居た。アンドレは椅子に腰掛けつつもソワソワしていた。


「遅くなってすまない。」


1人の従者を従えた男がテントに入ってきた。


「お兄様!」


5日ぶりに会った兄弟の抱擁(ほうよう)は固かった。もう、ぎゅっと。


「手紙にも書いたが館にいて良かったんだよ?視察は私の仕事だからね。でも私も会いたかった。アンドレの体調が心配で心配で。ここに来たということは体調が少しは良くなったのかい?」


「はい!原因もわかりました」


「ほほう?」


「食事でした」


食事だけではなく心の病だったのだが、アンドレはミギィさんやレフティさんに教わったことを得々とお兄様に話して聞かせた。色々と合点がいく部分が多かったので、アンドレが食事が改善したから治り始めたと思い込んでいた。しかしその思い込みこそが心の病もを大人しくさせていた要因になっていた。


(病は気からというけれど、アンドレはもう大丈夫かもしれないな。)


第6王子の目から嬉し涙がじわりと出てきたが堪えてアンドレに気付かれないうちに拭いた。


「避難所の視察だがもうこの公園は大体見たのかい?」


「まだ全ては見てません、お兄様とまわりたくてお待ちしていました。」


「そうか。この後が楽しみだな。」


「はい!土地を知り民を知るのは、王族の、上に立つものの責務ですから!」


「忘れて、とは言えないけれど、あまり肩肘張らずに行きたいところだね。」


「そうだ、お兄様!実は会わせたい人がおります。この避難所にもちょうど手伝いで来ていたので是非とも会ってください!俺の、俺の・・・初めての友達に!」


「アンドレに友達が出・・来・・た!本当かい。それは是非とも会いたいな」


「では一番にそちらに向かってもいいですか?」


「勿論だとも」


アンドレとリネアとお兄様とお付きの者、4人はテントから出てアンドレの案内により移動することとなった。お付きの者とお兄様が行き先に検討が付いて話し始めた。


「こちらは騎士の方々に聞いていた炊き出しの方ですね。」


「そうだね。お友達はどの辺りだろうか?」


「あれ?モナがいないな。炊き出しももう終わりだな」


「お手洗いでしょうか。炊き出し・・・ああ、わたくしの炊き出し」


「お前のではない。さっき馬車に戻って少し腹に入れて来ただろ」


「足りません」


「気合いで足らせろ」


「ふふっ前より仲良くなっているようで何よりだね。」


「お兄様は甘いですよ」


とかなんとか言っていたら到着した。


「あら、アンドレ様来たんですね」


「えっと」


「スミコットさんですわ」


「すまない。」


「うふふ、モナちゃんしか目に入ってないですものね?」


「っっ~~!す、スミコット、さん!も、モナはど、ど、どこですか!?」


どもりながらもちゃんと目的を聞けたことに彼の精神の強さをスミコットもリネアも感心した。


「ああ、モナちゃんは・・・ところで後ろの御方はどなたですか?」


「申し遅れました、私は」


「こちらは俺のお兄様です!」


スミコットさんは笑顔のまま少し固まったがすぐに動き出した。


「ミギィさ~ん」


「はいよ~?」

●オマケ●


〈出たとしても当分は本編には出ないだろうなな会話〉



テンクウ「それでそれで?」


モナ「あのね電車乗ってたら少年が一言言ったの。『降りる人が先じゃね?』ドアが開いてからドアよりもさらに遠くで降りる支度をしている少年を電車に乗る大人が待つわけはない。そして電車はある程度でさっさと閉まる。少年は降りれたけど、一緒にいた、多分友達なんだろうね、他の少年達のバツの悪い顔が通りすぎていったよ」


ビャッコ「よくわからんが俺様より少年は傲慢でチンケと言うことだな!?よくわからんが!」


モナ「どこがわからなかった?」


テンクウ「デンシャーってなぁに!?」


ビャッコ「デンッシャってなんだ!?」


モナ「そうだったね。ごめん。」


〈終〉


次回27日更新予定です。かきためたまってないの・・・・

(・´ω`・)スマンソス

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