第432話
遅くなりましたー。
∧_∧ 今日もまた
( ´д⊂ヽ゛ こんな時間まで
/ _ノ⌒⌒ヽ. ┏━━━┓寝てもーた
( ̄ ⊂人//⌒ ノ ┃14:00 ┃
⊂ニニニニニニニニニニニニニ⊃ ┗┳━┳┛
♪これは便所つきだわーい♪これは便所つきだわーい♪ノリノリ便所つきだわーい♪
空耳アワーな動画を友達に教えてもらって見せてもらった事がある。急に思い出した。トイレよ、ここにあってくれてありがとう。
「ククリさん、ありがとうございました。」
「間に合ったようでよかったです」
ククリさんの部屋はあの場所からそんなに離れていないから間に合った。コレが神殿まで引き返さないとってなってたら間に合わなかったかも。良かった良かった。せーーーふ。
「モナママおかえりー」
「おかえりー」
フテゥーロちゃんとスズちゃんがお出迎え。
キョロキョロ・・・
周りをよく見てみると、床に水飲み用の小皿とかドーナツクッションみたいなカタチになっている毛布が3ヶ所あったり、彼らの為のものと思われるものが置かれていて、セイリューちゃん達がそこそこ長い間ココにいるんだろうなと思われる様相が見て取れた。
お父さんが憧れていたペットと共に暮らす部屋。
私もあの家ではミギィさんとレフティさんがいたからコレと同じ感じに暮らしてはいるけれど、私ひとりだったらこういう暮らしは出来そうにない。
知識がほぼ無いからだ。
「ククリさんは動物と一緒に暮らすのは得意な方なんですね」
「え?どういう意味ですか」
「だって突然セイリューちゃん達が生活に増えたはずなのに、コレだけ立派にお世話しているみたいなんですもん。スゴイなぁと思います」
「ああ、私は元々農場の子供だったもので、動物の世話、一緒に暮らす事は特に抵抗が無いのですよ。昔はこの辺りも農家ばかりで、畑持ちかアヒル飼いやヒツジ、ヤギ飼い、あと今では冒険者が台頭していますが、冒険者なんてものがいなかった時は狩猟者がいた・・・と、父や祖父に聞いています。うちは元々アヒル飼いでした。」
「こんなにこの街は発展していたように見えたのに、そんな時もあったんですね」
「私が産まれた頃くらいから急激に発展したらしいです。まあ裏で色々やってたらしく、数年前に捕まりましたけどね。貴族街はその頃の名残りなのに、街がこんなに廃れてしまったあとも皆さん何故か居着いている方がいらっしゃいます。貴族街には行ったことありますか?」
「ありません」
「あの場所は別に貴族でなくても行って問題ない場所なので是非機会があればあの辺りを歩いてみてください。色々と面白いですよ。」
「面白い?」
「王都より発達している区画があって、これこそ未来かと思います」
「未来の見れる場所」
「そうです。是非。」
ククリさんはニッコリと笑った。
さっきの部屋に戻りながら、言われたことについて考えてしまった。
発展して廃れて、最後にはなくなってしまう街。ロッテリー。モンスター達が溢れて・・・。
ククリさんに言われて気づいた。
私あの未来でも貴族街には入ったことがない。
領主の館は貴族街とは少し離れていた。未来のあの世界でも結局私は私だったから、外に出ても今も良く行っている商店街かもしくは、ディオさんが領主だったから領主の館か、マックドゥの森だけだ。
貴族街でしか購入できないものもあるけれど、そういう買い出しは他の人、主に“山川谷トリオ”とかメイドさんとかが行ってくれていた。
それに、特に行きたいと思ったことがなかった。
なんでだろう?
「ねえねえ、アンドレってもうおーと着いたかなー?」
「こんなに早くつかないよ。今朝出たばっかりだもん。数日かかるよ。」
「そうだよフテちゃん。自動車だったら半分くらい、電車だったら2日かかんないかもね、新幹線なら半日くらいかもー」
「よくわかんないけど、それがあったらよかったのにねー。」
「そうなんだよねー。あったら便利だったんだけどねー。あ!でもそういう魔法あるかもねー」
「びゅーん?」
「スズの何倍も何倍もなーーんばいも速いよー!びゅーん」
「ふふふー!はやーい」
楽しそうで何より。
新幹線で半日ってかなり遠いよね。でも、ディオさんが王都からあまり離れていない療養の出来る大きな街だと言っていたのがこの街。
まだ近い方なんだよね。療養出来る遠いところってどんだけ遠いんだ。この世界めっちゃ広い。日本と比べると広い。
外国に行ったことないけど、新幹線で半日だとどこからどこまで行けちゃうんだろうか。
新幹線自体、日本以外には無いんだったっけ?遠いなら飛行機でって何かに載ってたような。あとは普通の列車か車だったような。
「あのー、彼らの言ってるのは乗り物の話ですか?」
ククリさんにツッコミを入れられた。はっはっは!まったくぅ!スズちゃんは言葉爆弾落としの達人だなぁ!
「夢物語の話ですね。馬車の進化系があったら、こういうのあったら速いねーって私とスズちゃんでよく話してたんです」
「あー、なるほど。そういうやつでしたか。」
嘘じゃないけど、本当でもない。良質な嘘をつくなら、本当の話を入れ込むと真実味が増すらしい。
嘘も真実味があって聞いた相手が信じてしまえば、嘘もただの会話になってしまう。そう、信じてしまえば真になるんだ。
刑事ドラマとかでよく見る。
うおおお・・・バレてない?バレてない?私うまくごまかせてる?大丈夫そう?いやー、バレても問題ないかもしれないけど、ミギィさんと、レフティさんに話したばっかりだからね!?
異世界から来ましたって辺りに広まるのは、まだまだ身内だけにしておいて。心臓バクバクしちゃう。
・・・どうしてこんなに緊張しちゃうんだろう。
まるで、知らない人に聞かせたら、命でも狙われるような、そんな気分。
私、忘れている記憶の中に、異世界から来ましたって伝えて大変になったことあったりした?全然思い出せない。けど、こんなに心臓バクバクするなら、トラウマ並みでは?
「モナちゃん、おかえりー」
わっふぅ!とテンクウちゃんがお出迎えに声をかけてくれた。
「ただいまー」
笑顔を向けた。まだセイリューちゃんとぽん吉くんは修行の最中だった。
「モナ、どうしたのよ?」
セイリューちゃん達の方を見ている間にタイモちゃんがコッチに来てくれていた。
「どうしたって、なにが?」
「顔が、具合悪そうなのよ」
「「えっ」モナさん大丈夫ですか!?」
私もククリさんも驚き声をあげた。
「少し顔が熱いですね。申し訳ありません。そちらに座ってください。もしくは横になりますか?ああ、気づいていればこんなホコリっぽいところなんかじゃなく、さっきの部屋で横になっていただけばよかった・・・」
この修行している部屋は本が山のように積まれていて、ホコリもスゴイ。まだ廊下の方がキレイだと言えるくらいホコリで汚い部分が多い。
けれど、セイリューちゃん達が来るようになってから少し掃除したのだろう。片付いている部分が少なからずある。
座ってと言われた所も小綺麗になっていて、座る所にホコリは無さそうだった。
「横までは、さすがに大丈夫です」
「アタチの毛に触るのよ」
「タイモちゃん?」
「なでなでしていいのよ?」
「うん」
「ふわふわなのよ」
「うん。でも黒くなっちゃわない?」
「後でまた、くしで毛をといてもらうのよ。」
「ふふ、そうだね」
「そうなのよ」
足元にふわふわの毛をこれでもかと押し付けて来るので、負けて撫で始めた。
「あったかいね」
「当たり前なのよ」
もふもふを堪能させてもらっていたら、ビャッコくんやテンクウちゃん、ツキノさんもコッチに来た。
「モナ、疲れてるなら帰ろうぜ」
「セイリューちゃん達も疲れたからそろそろ修行終わりだってー」
「そうなの?」
「ええ、いつも修行はそんなに長くやりません。また見に来て上げてください。たまにやらないときもありますがほぼ毎日のようにやっているので、大体はいつでも見れますよ」
「そっか。」
「ポコポン」
ポンポコ丸も近くに来ていた。セイリューちゃんとぽん吉の光の柱も徐々に小さくなっていっていた。本当に今日はおしまいのようだ。
「うん。また来ます」
長居をしすぎたようで、神殿外に出た時外は夕日が落ちそうになっていた。
あちゃー。急いで帰らないと怒られるかもしれない。怒られませんよーーーに。
私が「便所つきだわーい」を知ったのは弟がそういう動画見まくっていたのでそれを見せてもらったのがキッカケです。青い猫がテケテケ走るのかわいいよね。最後のボットンでの涙目に笑いたくなります。
原曲はマキシマムザホルモンの「Rolling1000tOON」です。原曲の歌詞はちょっとこわいです。だって「これは便所つきだわーいこれは便所つきだわーい」の部分「我は延髄突き割る我は延髄突き割る」だったんだよ。こわっ。
映画「三丁目の夕日」ぐらいの昭和とかあたりだと、アパートとかも共同トイレとか普通だったみたいですよね
でも、その私の弟が、数年前まで働いていた、昔ながらのお寿司屋さんのある古いアパート方の寮ではさすがにボットンでは無かったですが、共同トイレ型のあるタイプでした。
もう令和なのに、まだこういう建物あるんや・・・。東京は不思議な場所です。探せばまだボットンあるかもしれん。知らないけど。
探せば世の中にタイムスリップしちゃいそうな場所って多いんだろうな。
漫画や小説よりも現実のほうが変なものが多い気がします。知らなくても生きていくことは容易。でも色々知識が増えることは自分にとっての宝になる可能性がある。世の中が情報の宝島かもしれませんねぇ。
【8頭身モナーのコピペ】
/~ヽ /~~ヽ
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/ ノ ´Д`) /
( ノ ソ
ヽ ヽ
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(_~Y / \ \ミ
\_/ \_ノ ̄
うまいこといかないなぁ・・・。
次回は9月7日予定です。