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第426話

遅くなりましたぁ。

「キュンきゅーんキュンキュキュン、きゅーんキュキュン」


「そうなのよ?へえ、アタチ達少し似てるかもなのね」


「キュン?」


「でもそんなに似てないかもなのよ」


「キュン?」


「んっとー」


小さなキツネともふもふヒツジのふたりだけの会話が可愛い。ほのぼの。セイリューちゃんがまっったく何しゃべってるのかわからないけど、そこがいい。


「モナさん。モナさん。」


「はい?」


「モナさんはまだ小さいので知らないのは無理も有りませんが、人間の言語を操るモンスターは“高位モンスター”と位置づけられまして、見つけ次第討伐対象となり得るかもしれない、特殊でとってもとってもとっても危険な可能性のある、モンスターなんです。」


あ、やっぱりそうなんだ。


「へーー(棒)」


この今の状態になってからそういう類いの話はまだ聞いたこと無かったから、この時代はまだ危険視されていないのかと、アレを少し思い出してから思ったよ。


でももうその時点でテンクウちゃん達が人間に隠してたはずの言葉を解禁しまくっちゃってたし、大丈夫なんだと勝手に思ってた。


「信じていませんね?いいですか、高位モンスターとは」


「ハイ!質問です」


「おや、質問ですか?私の話のあとでは駄目ですか?」


「大丈夫です。喋るモンスターについての質問なので」


「ふむ。では、質問どうぞどうぞ」


ククリさんは喋りは丁寧ぽいけど、貴族とかっぽい感じが無い単なる物腰の柔らかいお兄さんで話しやすくて助かるなぁ。


「私こないだココに来てから思ってたんですけど、神殿に像がいっぱいありますよね。」


「神の使いの方々のことですね」


「高位モンスターと何が違うんですか?」


「えっ?ははは、違いますよ。神の使いとモンスターですよ。神々しさが違います。」


「でも見ただけじゃわかりません。あ、神官さんにしか見えないような、そういうオーラ的なものが見えたりするんですか?」


「そ、そうです!見えるんですよ」


「わー!すごーい、どんなのが見えるんですか」


「神々しさが見えます」


「神々しさって、どんなのですか?」


じぃーーーーーーーーーー・・・


「すびません!見えませんっ」


「否定はやっ・・見えないんですね。」


見えてくれたほうが話が早く終わったんだけどなぁ。なんで今急に嘘ついたのククリさん。全くもう。変なプライドはドブに捨てておいてよね。


「えっと、どうしてこんな質問したかって言うと、“前にいた所”で聞いたんです。神の使いは全員喋るんだよって。でもそれって高位モンスターと似てますよね。でも神の使いの子達ってパッとみて天使の羽みたいなものもついていなければ、神様の話とかでたまに聞く頭の上にある神々しい輪っか、とかも像にはついていないじゃないですか。色とかなにか神様の使いって誰でも見て分かりやすい何かってあったのかなぁって思いました。」


「ホントだ」


ホントだじゃないでしょうが?


「あ、いいえ、すみません。言われてみると疑問に感じるのは無理もありませんよね。私としては昔から同じ教えを聞いて育ったので、そういうものだと思っているんですよ。例えばですね、1番よく聞くのは“血”の話です」


「ち。」


「モンスターと動物の差は“血が違うのだ”という理論ですね。ご家族から軽く聞いたことは有りませんか?」


「・・・あります」


「神の使いとの差は“血”だと教えられました。つまりそれが世界のコトワリなのです。と、思っていました。よく誰もが論争を唱える“動物が先か、モンスターが先か”という問題がありますが」


なんだそれ。初耳なんだが?たまごが先かニワトリが先か問題ってこと?異世界パターンか。なるほど?『動物が先か、モンスターが先か』かー。ほえー。異世界あるあるなのかな?異世界ココしか知らんからわからん。


世界のニワトリ・・・じゃなくて世界の(ことわり)、かー。


「改めて言われてみると、ツノがあったりキバが鋭かったりするという見た目が分かりやすいものはすぐに“モンスター”だと誰もが認識出来ますが、動物系ではモンスターだとは分かりにくいものが多いかもしれません。例を挙げるなら最近この街に滞在してる“森林の首飾り”の方の鹿型は色合いが分かりやすいとは言えますが、それを引いてしまったらちょっと大きな鹿としか認識しないかもしれません。」


「神の使いとモンスターの差は結局」


「神の使い自体にあってみない事には判断がつかないと思います、ああ、それと。モナさんは知っていますかね?」


「何をです?」


「神の使い自体のことなのですが神自身が神の使いを選ぶ、特殊な“規則”のようなものがあるのはご存知ですか?」


首を横に振った。なにそれ。規則?


「この土地の神は、昔、人間と関わるためだけに、他の土地の神に助力を願ったそうです。その他の土地の神は、別の世界からの知識をこの土地の神に授けたそうでして、その知識の名前が“八神将(はっしんしょう)”と、言うらしく、その“八神将(はっしんしょう)”を元に神の使いを定めたそうです。」


馬ヅラの妖精さんが教えた知識だったってことだよね。


詳しく知らないけど、ゲームとかでそういうグループみたいなのあったような気がする。


「それを元にしているだけで、神の使いも元々は単なるモンスターだったのかも?」


「可能性は、あるかもしれません。しかし、そんな神への不敬な考え方をした人が今までいなかったので・・・さすがの勇者様のモナさんも神の鉄槌という呪いでも受けるのではないかと、今、結構震えそうです」


「神の呪い!?そんなのあるの!?」


「迷信だと言われていますが私はあると信じています」


「普通ここは、そんなもの信じてないって言うべきところだよククリさん」


正直が過ぎて、びっくりしすぎてもう、呪いなんて言葉を聞いた事自体が記憶から吹っ飛びそうだよ。ククリさん天然か?


っていうかちょっとスルーしちゃったけどさあ!


「私、勇者だったの!?」


「聖女様とも、使徒様とも言われていますね」


「いやいやいや、違うからね!こんなちんちくりんのどこが!?」


「え?今回こちらに来られたのは神の言葉をこっそりと私に届ける役目があったのでは?」


「んなもん無いですぅ〜!?」


ハッ・・・


コレ不味くない?


今度の後夜祭、まさかコレに近い状態の人達に歌聴かせる可能性あるってこと!?ちょ・・・聖☆おにいさん並みに居たたまれない感じになりそう!?ツッコミ一切不在で!?きつすぎるよ。えっ、これって苦行スタートしてる??




――――――モナは『久しぶりに最近で1番の冷や汗を体験した』と後に語っている。

「八神将」とこの物語の中では書きましたが、私


次回はの使用している辞書ではこの書き方だったのでそのまま引用しています。


ウィキペディアでは、主に「神」と「将」が入れ替わっている「八将神はっしょうじん」が主に使われていますが、こっちが正解とかあっちが不正解とかってわけでもなさそうでした。


調べると「八神」という言葉自体は色々使われているようなのですが、「八将」という言葉はあまり見当たらなく、むしろこの「八将神」の時だけ使われる特殊な組み合わせ・・・・・のように、調べていたら、特殊パターン実はそっち?ってなったので、


自分の好きな方を選んで今回のこの物語ではそちらの「八神将」パターンにしました。間違いではないです。最初に辞書見て惹かれた方にしたんだい!へへっ


ちなみにオウジュ様はそれを引用しただけで、“八神将”そのままを適用させたわけではないので、この物語の“八神将”のコイツラとか、テンクウちゃん達の▼◆♣●(調べりゃわかるかもだけどまだナイショ!)も、ほとんど名前だけ拝借って感じに近いかもしれません。


次回は12日予定です

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