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第43話

「ふぁー疲れた」


「ワフッワフッ」


「きゅーん?」


家でゴロンチョ、帝麻萌那です。ベッドの上で動物に見下ろされるのも悪くない。これぞ両手に花。お店に戻ってもやることは無いので家に戻りました。たっぷり遊んで帰ってきたら、明日の私の準備は今日しっかり休んでおくことと言われたのでゴロンチョです。


「セイリューちゃんいっぱい寝れた?」


「きゅん!」


寝たまんま、なでこなでこしてたらテンクウちゃんが僕も僕もとセイリューちゃんと反対のほうの肩というか腕というか、そっちに頭をスリスリしてきた。ウイやつよのう。うりうりうりうり・・・・・。


「それにしてもバタバタしてたからリンゴの匂いを堪能できなかったなぁ。すごくいい匂いであれだけで癒されたのに、勿体ないことをした。ぬん・・・」


ぐう。


「少し動いたからお腹空いちゃった。うーん。もう少ししたらミギィさん達帰ってきて夜ご飯の時間になっちゃうからなぁどうしよう。ていうかりんごがめちゃんこ食べたい。無いけど。」


「クゥン?」


「きゅんきゅん?」


とりあえずベッドから起き上がって一階に。


「台所の勝手に使ったら怒られるかなぁ。もぐもぐもぐもぐ。グミうまうま」


こないだ買ったグミである。


「クゥンクゥン」


「きゅんきゅん」


「セイリューちゃんもテンクウちゃんもお腹空いた?うーん、食べられそうなものあったかなぁ」


動物好きっちゃ好きだけど、ちゃんと飼ったことなかったからお世話についても勉強中なんだよね。ミギィさんとレフティさんに教わってる最中。


「えっと、玉ねぎと・・・ダメなのなんだっけ、キツネも犬科だって言ってたから同じようなのあげてたハズ。」


「クゥン?」


テンクウちゃん達のごはんはミギィさんがいつも用意してくれたからまだその辺曖昧なんだよね。犬用おやつとかあればあげたんだけどな。うーん。


「きゅんきゅん?きゅんきゅん?」


「ん、どうしたの。セイリューちゃん」


「きゅーん!」


なんか怒ってる??


「きゅん!きゅん!」


なんかタシタシタシと前足をパタパタさせてテンクウちゃんを攻撃し始めた。


「セイリューちゃーーん!?なにしてるの!?」


攻撃の矛先は、首輪?ゴールデンレトリバー(仮)のテンクウちゃんの首には若草色の首輪。テンクウちゃんがこの色がいいと決めたのだ。首輪の真ん中にはメッキだけど金を模したタグ。ちゃんとテンクウってこの国の文字が入ってる。キラリん☆


「セイリューちゃんも首輪欲しいの?」


「きゅん!」


「えっと・・・セイリューちゃん、家族いるから、そのうちお迎え来るから、首輪なんて付けてあげられないよ?」


「きゅ・・・!?」


口パッカー開いて、セイリューちゃん固まってしまった。


「家族のこと思い出した?」


「きゅん?」


「違うんかい!」


「ワフッワフッ」


「お迎え来るのビックリした?とか」


「きゅん?」


「首輪付けたいの?」


「きゅん!きゅん!きゅん!きゅん!きゅん!」


「首輪付けられないってば」


「きゅーーーーん!!!」


プンスコ!ってほっぺた膨らんでる。子キツネがいくら怒っても可愛いだけである。ってああ!セイリューちゃんがテンクウちゃんを追いかけ始めた。さっき攻撃されたから逃げるよね~。わかるぅ~(ザキ●マ風)

って私の周りぐるぐる回らないで~逃げられん。ど、どんだけ~~(IKK●風)


「なにしとるべ」


「あっお帰りなさい」


いつものリアカー乗せの時と同じく脇から私を持ち上げてくれた。


「レフティさんありがとう!助かったぁ~」


そしてそのまま抱っこである。降ろしてくれていいんですよ?


「テンクウ困っとるのなかなか見んなぁ。こりゃ面白いわ。にゃはははは」


「クゥン!」


「きゅん!きゅん!きゅん!」


今度はレフティさんの周りをぐるぐる回り始めてしまった。


「あだらっ・・・こりゃあ困るなぁ、カカカカカ!」


レフティさんと顔を見合わせて笑った。


「おーい、2匹共。こっちおいでぇなー。ごはんだで~~~」


ミギィさんが私達を放置してると思ったら2匹のごはんを用意してくれていた!ミギィさん!神!走り回ってたのにどっちも追うのも逃げるのも忘れてごはんに一直線だ。


「降ろすべ」


「うん!」


何気に抱っこも快適なんだよなぁ。レフティさん力持ちだから安定してるし。


「こっちのごはんの前に明日の話ししとくべ。」


「ともだち食堂ではみんなにはもう説明したんだよね?」


「レフティとモナちゃんが首輪買ってる時に大体な。詰めはその後したけんど、最終確認はさっきしてきたよ」


「ええ、私も最終確認は聞きたかった~お店に戻れば良かったなぁ」


「家にいろ言うたのはアタイらだべ。そんなん気にせんでいい。」


「でも二度手間でしょ?」


「にゃはははは!気にせんでいいべ。」


「んでな、明日はミギィが避難所に行く。アタイは店。」


「食べれんもんの対応とかはアタシのほうが適任だで。んでスミコット夫婦も連れてく。ナカバは店で留守番だで。」


「お店、2人で大丈夫?」


「今日と同じくらいなら2人でも暇かもしんねえよ。下ごしらえとかはもう済ましてきたかんな。」


早っ。


「朝はいつもより少し遅くに出発。野菜とかはウエに頼んでこっち寄った後一緒に避難所に向かうようにした。んだもんで、朝ごはんはゆっくり食べれるべ。」


「ウエさんも一緒!なんか遠足みたい!楽しみ!」


引率におじさんが1人加わった。


「届けたら帰っちまうが、それ聞いたらウエも喜ぶべ。娘夫婦が孫連れて来んってうるさくてかなわん」


ミギィさんの顔が。おお、滅多に見ないしかめっ面。ウエさんおしゃべりそうだからなぁ。


着いてから団長さんのところに行ったりとその後の説明を色々聞いた。セイリューちゃんはまた寝てる時間だから連れていけないけど、テンクウちゃんは連れて行くことになった話をしていたら、またセイリューちゃんがプンスコしていたのはご愛嬌。プンスコプンスコ!


「きゅーーん!」

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