第416話
日付超えちゃいました。すみません。
ちょっとだけモナがモンモンとしてます。
オウジュの使いで出会ったことがあるのはイノシシとフクロウ。IF世界でネズミとサルに会ったことがあっただろうか。
んー・・・まだ思い出していない部分に会ったことがあったか、もしくは、一度も会うことがなかったのか。
でも未来を味わってきた私でも全ての過去は知らないよ。バックトゥザフューチャー で主人公が賭け事の本を未来から過去に持ち出してともうけしようとした時のように、大雑把なことは分かったとしても細かいことまでは記憶していない。
だからこそ主人公は本を持ってきた。本があれば答えが全部書いてあるからだ。残念ながら私には答えの書いてある本は何もない。
私がディオさん と出会ったあの未来での出来事の中に“事件捜査ファイル”的なものは見たことがない、というか単純に、ロッテリーの領主の仕事はいっぱいいっぱいだった。
そういう“街の事件”とかは騎士団とかの管轄 だった。私が知っていることは私が経験して思い出せたことだけなのだ。
というかさ、こんなにも考え事が多いって疲れるよねー。どっかの小説の主人公かよ。(←主人公です。)もしくは刑事ドラマにでも迷い込んじゃった?
「で、だからさ」
「あー」
「それだと」
「うんうん」
私が考え事をしている間も目の前のモンスター達はそれぞれに話をしているようだ。
・・・そう言えば、アンドレのカラスと黒猫の、黒猫ってスバルくんそっくりだったんだよね。今後スバルくんがアンドレと仲間になるんだろうか?
そう言えば、スバルくんみたいな黒猫以外のネコってあの未来のロッテリーで全然見かけなかったような気がする。
たまたま?
ビャッコくんがいれば、仲間がついてくるから、ロッテリーの街でネコを見たことがなかったということは、どこかに移動したのかも。
ビャッコくんは頭が良いから、あの大騒動が起きる前に仲間とともに逃げる選択をしたのかもしれない。
テンクウちゃんも、足が無くなって3本足の凶犬とかってかんじだったし。あの姿と今の可愛いテンクウちゃんが同じには見えない。
テンクウちゃんは2度とあのような荒んだ姿にならないといいな。気づかないうちに、私がテンクウちゃんの足を治してテンクウちゃんの人生は変わった・・・のかな?そう思いたい。
ユーグリッドさんの人生も変えられたのだろうか。わからない。小説とか漫画だと“コレ”っていう死亡時期を主人公が見てしまってそれを“回避”していくというのが、定石だ。
でも、私が知っているのはここで関わった人の“ほとんどの人がいなかった世界”なんだよね。つまり、ほとんど“死亡した日”や“ケガをした時期”やら
私はそんなの知らない。
でもなんの因果か、あのIF世界の10年前に、ココに今いる。
変えられるかなんてわからないし、今もちゃんと変えていけてるのかわからないし
なにより、変えてしまったこの今が
いい方向に行っているかなんてわからない。
もしかしたら、あのIF世界よりも悪い結果になるかもしれない。
(みんな・・・)
思い浮かぶのは、思い出したあの世界で仲間になってくれたみんなの顔。
ミナモちゃん、グローくん、サイショウくん、ミョルニルさん、テュルフィングさん、ロホ、アスル、アマリリョ、ブランクォ、ネグロ、バクヤ、カンショウ、ディエース、ウェスペル、イャンターリさん、ウェールくん、ズィルパー、クプファー、アイゼン、ヴァルトスさん。
(みんなは私のせいで犠牲になった。まだ思い出せていないけれど、きっと、誰もが私のせいで。)
(だから、次こそは、今は・・・・今だから)
〈目の前のみんなの事は、犠牲にならないようにしたいんだ。〉
「モナママー」
「あ、ごめんごめん、なあに?」
「質問があるってー」
考え事をし過ぎて周りが見えていなくなっていたところに、フテゥーロちゃんが声をかけてきた。スズちゃんもほっぺツツイてる。なんだか、こしょばゆい。ムズムズする加減だよスズちゃん、ヤメテー。
「質問?どうぞ?」
目線の先にはハムスター。
「ん、1個聞きたいんだけど。」
「はい。」
「アナタはなんでココにいるんだい?」
「女神の横竪様についてきちゃったから?」
「ああ、えーと、そー言うことではなくて」
「え?・・・あー、いつの間にか5歳児の姿でこの世界に?」
「そー言うことでもなくて」
「・・・」
どー言う事じゃい。ニ"ッゴリ・・・。(どうしようもない笑顔)
「この世界でもその世界でも何でもいいけれど、元々アナタは、この世界とは全く別の世界から来た。それでいいんだよね?」
「はい、そーですよ?」
「帰らないの?帰り道教えてもらってないの?」
・・・・ん?
『アナタはなんでココにいるんだい?』
つまり、私が帰れると思っている?
「残念ながら帰る方法がなかなか難しくて。魔力をたくさん蓄えないと帰れないんです」
「じゃあ帰り道はわかってはいるんだね」
「・・・」
「なんだいその反応は」
「モナママ?」
「モナちゃん?」
詳しく覚えてないです。すみません・・・・
「あ、えーと確か、入り口自体は王都の王城の裏の森にあったので、確かそこにまた行けば帰れたような・・・」
「すぐに行かないの?確かめないの?」
「今のまま言った所で帰れる保証は無いです。それに魔力を戻すには記憶を戻さないと魔力が戻りません。増やす方法はこの小さな身体には負担しかない方法しか知らないですし、私としては2度とやりたくない方法なので、記憶を戻す方向でどうにかしたいと思っています。」
「ふーん、厄介そうだね。アナタも、その方法も。本当に記憶が戻ればどうにかなると思うの?」
「どういう意味ですか?」
「アナタ1回死んだって言う話だったよね?どーやって死んだのか知らないけど、死の間際の気持ちまで思い出して、死ぬ、なんてことないだろうね?」
・・・・そ、そそそ、ソンナコトナイヨーーー!?
たぶん・・・・
えっ・・・
「わかんない。ど、うなんだろう・・・。そんなこと、考えもしなかった・・・」
死ぬ気なんて、今は毛頭ないけれど。
「決めつけないで色々やってみるべきだと、思うんだ。」
そりゃそうだ。
記憶云々も大事だけど、思い込んでいた。思い込んでしまっていた。魔力が無いと帰れないって。可能性はあるのかな。あれ、でも
「ただ、コレについて教えてくれたのは神様でして」
横竪も魔力あれば帰れる言ってたはずだけど、そう言えば、順流様も同じようなこと言ってたから信じたんだったんだよねぇ。記憶戻れば、的な?
「あ、じゃあ、そうなんじゃない?」
手のひらクルックルじゃないかーーーーい!!
意味深な事言うのが楽しそうなハムスター、面倒くさいんだけれども・・・・!!厄介キャラの匂いがする気がする・・・。
ハムストファーのゲンブくんは、いつでも面倒くさいキャラです。(決定事項だから覆らないんだよ。)モナは初、お目見えだったんだよ。
さらに補足。
ちなみにモナが今回言っていた入り口は、IF世界で出口は開きませんでした。別の場所で出口を見ることは出来たのですが、まあ、IF世界なので。そんな感じなのでモナの記憶としてはあやふや状態なのです。
次回は24日予定です。
いつもありがとうございます。「感想受け付け」最近外してしまいましたが、「お星様」や「リアクション」は受け付けオッケーのままなので、くれると小躍りして喜びます。
ではまた〜。