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ブクマ1000人超えたって、マ!?記念SS①

え、うせやろ?マジで?でじま?(目、こすりこすり・・・)


あ、これ、アレだわ。数日たったら減少するやつだわ。



減らん!祝わねば!!!


(⊙ω⊙)カッ


という、唐突のお祝いショートストーリーの開幕です。

1000人って、え??え??って私、なってるので、大台だし、1話のみのお祝いショートストーリーはみみっちぃ気がするので3話ぐらいアップせねば!と思っています。


急に本編ぶった切ってしまって申し訳ない。


ショートストーリー、1本目、開幕開幕ゥ。皆様、マジでありがたヤァ!!(五体投地)ズベシャーーー!!

・・・オレ。ネコ。知ってるか。黒いネコって、明かりのない所から出てきた時に、目が光ってゴーストに見えるらしい。


・・・ゴースト。かっこいい。いいな。クロネコ。


・・・なんでダメなんだろう。まあ、びっくりはするか。ゴースト。


びっくりしたら、粗相(そそう)するやつもいるからな。ネコはシモがユルイやつが多いって誰かが(なげ)いてた。


オレはそんなことしない。したことない。・・・あんま、驚かされたこともない。というか、黒いネコですらない。


オレはなんていうか。・・・ハゲネコって呼ばれてる。


ハゲてない。毛の量が少ないだけだ。そういうネコなんだ。


だから、昼間でもびっくりされる。たまに「病気のネコちゃん!?」なんて言われる。


・・・人間めんどくさい。・・・オレは元気。ウソを勝手に言わないで欲しい。


・・・こんなに毛が少ないのはあんまり見たことない。


仲間なんて見たことない。


オレだけ、違うのかな。


オレだけ、生き残った種類なのかな。


毎日毎日似たようなことを考えながら、喋らずにウロウロしていると、やっぱり不気味がられて、そうすると、結局、毎日毎日誰とも会話らしい会話をせずに、時間だけが過ぎて


「・・・ひとり」


ずっと。


気づけば。


どこに行っても。


・・・・・・本当に?


人間にも親というものがあるらしい。ネコにだっているはずなのだ。


「・・・あるく」


とにかく、どこかへ行こう。


最初は、少しだけ早かったと思う。


でもすぐに疲れるから、ほどほどにした。


ある時は病気だと思われて殺されかけた。


でもどうにか逃げ切った。


むしろその見た目だから誰も触るのに抵抗があったらしい。


ある時は子供に捕まって飼われそうになった。


でも親にポイ捨てされたから逃げた。


単純に食べるのに苦労してるような家だったし子供はおもちゃ感覚だっただけで悲しんでなどいなかった。


ある時は寒さで凍え死にそうになった。


毛がなさ過ぎて恨んだけど生き残った。


根性だけはあった。傷の回復は遅いけど根性でどうにかした。


ある時は暑さで干からびそうになった。


脂肪も水分も少ないガリヒョロな体を恨んだけど生き残った。


体が細い分、日陰も水も少ない量で元気になったからだった。回復は早かった。


毛が少なくてガリヒョロな仲間はどこに行っても見当たらなかった。


「・・・どこも同じ」


どこに行ったって危険はあるし、仲間なんていないし、あるく意味なんてない気がしてきた。


人間の住む場所も大きさが変われば、関心し過ぎるか、無関心過ぎるかの両極端。


というかもう。


「・・・疲れた」


ひとつの街にたどり着いた。別に都会過ぎず、田舎過ぎずと言った感じのような。どっちもあるし、どっちでもない。


でも人はそこそこいる。


・・・?なんか妙な気配がする?


少し考えて、昼間にそこに行くのはやめた。


夜になって見てみると、変な生き物がわらわらと、ゴミの入っている箱に群がっていた。


うええ・・・何してんだ。なんだあれ。


・・・オレが人生で初めて、ネズミと言うものに出会った瞬間だった。


オレ達ネコだって残り物とかもらうよ。でもさ、ゴミの箱をかじってかじってかじって大きな穴を開けて、って・・・


「・・・狂気の沙汰じゃない?」


こわっ。ひと言呟いたら、ギロリと5〜6匹がこっち見た。ゾワッとした。


ここの街はゴミの処理に人手が足りていなかったらしく、昼間人が多いからネズミがどっかから来て繁殖しちゃったらしい。


森ならいざ知らず、街の中で繁殖しちゃったそいつらは、独特な進化を遂げているみたいで、お腹壊しそうなものもお構い無し。こわっ。


とか思ってたら襲われた。ぎゃあ!なんだコイツら!


毛が少ないから“かじりやすそう”とか思われたのかもしれない。


痛い、痛い、痛い。ちくしょう。


疲れたとはいったけれど、死にたいとは言ってないぞ。ばかやろう。


でも、今までの疲れがオレのチカラを減らしていたのも事実で。


「・・・ふり、ほどけ、ない」


根性はあった。細い体で疲れの回復が早い。けど、やっぱり疲れるのも早いんだ。そして細いから傷の治りは遅い。血がどうしたって流れた。


だめだ。


もうだめだ。


寒い。


冷たい。


雪が・・・。


ん?


「・・・バカな?」


死ぬ間際の体の冷たくなっていく感覚なのかと思ってたら、なぜか局地的★猛吹雪に見舞われた。


瞬間的に吹雪(ふぶ)いて、ネズミは逃げたらしい。


雪の塊かと思ったその目の前の白い塊は、オレじゃないネコだった。


疲れてしまって気絶したのは不覚だった。


次に起きた時、その街から離れた場所にいた。どうやって運んだのか分からないけれど、沢山の草のベッドの上にオレは寝ていた。


「・・・う?」


起きようとしたら体中がクサかった。


ツーンとしてオエッってなった。洗い流したい衝動に駆られて飛び起きて、水場を探した。


近くに川があったから飛び込んだ。・・・ドボン。


「・・・ああ」


気持ちいい・・・。あれ?


おかしなことに気づいた。昨日ネズミにカジられて血が出てた部分の傷がかなり薄い。ほぼ治りかけだ。


「・・・いつも、もう少し」


傷とかは他のネコと違ってオレは治るまで時間がかかるネコだった。ハズだ。


キョロキョロしていたら昨日の白いネコが現れた。白いネコが言うにはモンスター用の傷薬を塗ってくれていたらしい。


ネコはネコでもオレってモンスターだったのか。


と思っていたら、白いネコは事も無げに『モンスターだって自覚のにゃいやつは多い』って言ってて、ああ、オレだけじゃないんだな、と、安心した。


それとモンスター用の薬は人間用よりは匂いがキツくなかったし、アレは手に入れるのは物があまりないから貴重だったとか言われてしまった。


人間用の方がクサイとか知らなかった。というか薬を身体に付けること自体、初の体験だった。


そして色々な事を知っていて教えてくれる、目の前のその白いネコが、とってもかっこよく見えた。


目が離せない。


白いネコをジッと見つめると、『じゃあな』と別れの言葉を言われて慌てた。


「・・・boss(ボス)!」


唐突に出た言葉だった。とくに意図はなかったけれど、止まってくれた。


「は?」


「・・・オレ、無知。」


「おう?」


「・・・知らないは、死ぬかも。でも、師匠みたいな、教えるモノ。欲しい。無知、だから。」


「で?」


「・・・ついてく。たたえる。boss(ボス)って呼ぶ。教えて。」


「ええ・・・なんだそれ。いらねぇにゃー。」


クロネコってゴーストみたいでかっこいいと思っていたけど、その対極の真っ白いのでもかっこよく生きられる。だなんて、この時まで思っても見なかった。


「それに、弱いやつは足手まといって言うんだ。もし、俺様についてきたいんにゃら強くにゃってから出直してこいにゃ」


つ、強く・・・!?ええとええと、でも、今すぐついていきたいんだ。今すぐ逃げていきそうな白いネコに認められたくて、昨日のネズミを思い出して無理やり怒りを爆発ささた。


「・・・なんか出た。」


「ゲッ」


オレ、別にビックリしてシモが緩くなって粗相(そそう)したわけじゃないのに、白いネコはすごーく嫌なものを見るように、立ち止まった。


・・・ムカついたらなんか出ちゃったんだよ。


後から知ったけれど、悪夢(ナイトメア)(キャット)というモンスター特有の悪夢を生み出す特殊エネルギーがブワッと放出されていたらしい。


その時はまだよく知らなくて。


「・・・止まらない。どうしたら。」


「・・・・・あーーーもーーーーっ!このままじゃ辺り一帯おかしな事ににゃるじゃにゃいかーーーっ!いいか!?教えるから、止めろよ!いいにゃ!?」


「・・・ハイ!boss(ボス)!」


仲間なんて見たことない。


オレだけ、違うのかな。


オレだけ、生き残った種類なのかな。


答えはきっとすぐに出る。


オレがboss(ボス)と呼び始めたビャッコさんについていけば・・・きっと。


boss(ボス)って呼ぶんじゃにゃい!」


「・・・ハイ、boss(ボス)!」


・・・もう大丈夫、きっと。

ビャッコの仲間の毛量少ないタタラくんのお話でした。サカナクションのアルクアラウンドの曲が脳内で鳴り響きながら今回のSS書いてました。へへへ。


いつもより3割くらいマシマシで元気なタタラくん。いつももっとアンニュイそうに「・・・bossボス」って言ってます。


この話の最後なんか珍しくニッコニコのタタラくんだよぉ。今回のSSは本編にそんなに関わらない気がする。けど、書いて満足したからそれでよし!(え?)


タタラくんはドラえもんと真逆です。ネズミにカジられて怯えるのがドラえもん。ネズミにカジられて“袈裟まで憎い”状態になるのがタタラくん。狂気じみてるね。モンスターなんてそんなもんです。(え?)


ビャッコくんはなんだかんだ言って世話焼きです(みんな知ってた。)にこっ


ちなみにどっかに書いたかと思うのですが、このタタラくんはスフィンクスタイプのネコちゃんだと思って書いています。コーニッシュレックスでもよし。


スフィンクスは毛がないわけじゃないよ。うっすら生えてるよ。


色々いるみたいだけど、名前見ても詳しい人間じゃあないのでよくわからん。エルフキャットにドンスコイにバンビーノにドウェルフ・・・毛の少ないのも色々いるんだなぁ。


気になる方はネコ、検索してみてね。



次回更新分も引き続きお祝いショートストーリーです。別のキャラのお話。


次回は14日予定です。

明日の更新じゃなくてゴメンね!無理ぽー。¯\(◉‿◉)/¯オテアゲ!


いやほんとに、1000人とか、マ?

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