第387話
昨日の分が日付越えちゃったのでっていう情けない感じの理由の、本日2本目です!!
ふへぇ。情けねえ。凛々しく1日2本更新だぜ!って憧れるのに、この更新の仕方は情けねえ。
( ´•ω•` )しょぼんぬ
コエキのチームが“コスモス計画”という変な壁の文字列を発見しているその頃、もう一方のトカキのチームはというと・・・。
「それにしても変な空気ですにゃあ。」
真面目にキョロキョロしている灰色なネコのトカキ。
「まあほら、ダンジョンって話だしナァ」
ちゃんと仕事してるんだか眠そうにただただ歩いているようにしか見えない毛量の多いネコのトロキ。
「ダンジョンはじめて〜ウッキウキ!」
一生懸命シュパパ!シュパパ!シュパパ!と何かを探しているけれど、動き過ぎてむしろ他の一般ネコの邪魔をしてしまっているのに気づいてすらいない縞模様ネコのカラスキ。
「こら、カラスキ。みんながびっくりしてるだろ!もし何かを発見してもそんなに動いていて壊しでもしたら、あにきぃに怒られちゃうぞ」
そう言ったのは世話好きな茶色のネコのアメフリだ。
「ぼっすんに!?それはヤダー!」
「それを言うなら“ボス”だよナァ」
「あり?また間違えた?」
「だナァ」
「ビャッカさんはやっぱりダンディーって呼ぼう!」
「ビャッコさんだし、ダンディーじゃなくてそれを言うならダンナだナァ」
「あり?ありり?オレち、また間違えちった!」
「「いつものことだから今更気にスンにゃぁ・・・」」
コントみたいな会話を繰り広げてながら下へ下へと、約10匹ほどのトカキのチームは降りていった。
「待て・・・」
「おっ・・みんな静かに!」
トカキが何かを見つけてアメフリが場を沈めた。少しだけおさまりはしたけれど、声量を抑えただけで口は良く動いた。
「お?ネズミ以外のヤツだナァ?」
「今どの辺りだろう?いっぱい降りてきたよね」
「6つぐらいは降りたと思います。ここから先がきっと本格的にダンジョンというものに変化しているエリアなんでしょう。」
「アレ倒していい?倒していい?」
コソコソとお喋りしながら目の前のものを狩ろうとみんな目がギラギラし始めた。特におバカのカラスキは今にも飛び出して行きそうだ。目の前にいたのはミミズのようなモンスターだった。
「よくよく見ると僕達よりだいぶ劣りそうです。このダンジョンを死滅させるのにもっと強いのが出てくる可能性も無くはにゃい。ですにょで1番手はカラスキが行って下さい」
「言い方は立派だがつまり様子見ってこったナァ?」
「何でもいいよー!わーい!うー!にゃー!」
「はやっ」
指名されたカラスキはあっという間にバビョンとミミズのようなモンスターに飛びかかっていった。噛みつき、ひっかき、火系統の魔法。
「簡単だったー!えっへん!」
簡単だったが自慢げに戻って胸を張ったカラスキにみんな苦笑しつつ、ありがとよ、ありがとな、と戦いを慰労した。
「あれ?カラスキ、さっきのミミズ溶かしたの?」
「え?倒しただけだよ」
「でもほら何も無いよ」
「あるぇ?」
「コレがダンジョンって証拠だナァ。そのへん戻って見てみるといいよナァ。きっと良いものが落ちてるはずだナァ」
「なになに?なにが落ちてるの?」
トロキが進み出ると足元にあったそれを長い長い自身の毛で掴み取り持ち上げてみんなに見せた。
「おお、さすが蜘蛛猫。で、ソレなに?」
「石?キラキラしてんね!宝石?」
「魔核だとか魔石だとか言われているものだろう?僕達の心臓の結晶みたいなものだよ」
「うはぁ、しんぞー。」
目が点。
「心臓じゃない所にあるやつもいるけどナァ。まあ、そーゆーヤツだナァ。人間にとったらお宝らしいから持っていったら食べ物と交換出来ると思うんだよナァ」
「お前、そんな事してたのか」
「長年の生きる知恵ってやつだよナァ」
「そっかー。オレちもっと倒すね!」
「オレもオレも!カラスキだけに任せてられないからな。トカキのもトロキのもオレ達で取ろうぜ。今ココにいないヤツラのも取っていってみんなであとでいっぱい、あにきぃかモナちゃんにお礼として食べさせてもらおう!な?いい案だろ?」
「さすがアメフリー!オレち、さっきまで楽しかったけど、もっと楽しくにゃってきちゃったー!へへへー」
「ふたりとも、あんまり離れるんじゃないぞー」
「「はーい」」
ふたりが少し離れるとトロキはトカキに質問した。
「ナァ、トカキ?お前昨晩はどこに行ってたんだ?白のダンナァに頼まれてどっか行ったんだろう?」
「ほら、例の件さ。未来を知ってるって言ってたハムスターの言ってた事が違っていたし、後で起きることが前倒しになったみたいだっただろう?」
「ああ、あれか。もともとこの祭り期間は何も起きないはずだったらしいっていうアレナァ。このネズミ騒動じゃなくて、人間が攫われる事件が少し起きる程度だったとかって話だったよナァ。俺達、そのために商店街や民家の人が攫われやすそうな場所を重点的に監視してたってのに、その事件とは別の、次に起きるハズのが起きたんだもんナァ。で?」
「そう。で。だ。結局誰か攫われたのかと報告まとめたんだにゃ。」
「あ?誰か攫われ出たのかナァ?」
「ああ、予定とは数も人も何もかも違うみたいだけれど、攫われるという事自体は起きていたみたいなんだ」
「結局助けられなかったのかナァ」
「違う違う。全部繋がっているんだよ」
「どういう事だァ?」
「ネズミ達、面白い魔法を使えたみたいなんだ」
「・・・・なんだ。つまり、アレかぁ?もしかしてもしかしなくとも、この先に・・・・?ナァゥ・・・」
「人質が、いるはずだ、にゃあ。」
ダンジョンの先のどこかに、攫われた人間が連れて行かれているという。まるでアリの巣のように広がるこの細くて長くて人間には入りづらいこんな環境に、人間が?とウソのように聞こえる。
居たとしても地中奥深くになるにつれて衰弱するしか未来がなさそうなこんな場所で長くは生きられ無いだろうことは明白だった。
知能の低そうなモンスターが襲ってくる空間でもある。
「トロキ、いざとなったら頼りにしてるにゃ」
「おう。任せときナァ」
男同士の語らいはココまでにして、と、ふたりは先に行ったカラスキとアメフリを一般ネコと共に追いかけたのだった。
補足。
“一般ネコ”は基本的に普通のネコちゃんです。モンスターネコと一緒に行動ができる程度の知能の高いネコだけみんなのお手伝いをしている形です。
なので基本的に目の前にモンスターが出たら速攻でモンスターネコのみんなの後ろに下がるし、戦闘はしません。死んじゃう可能性しか無いので。
なので探索は一緒にしますがほとんどのシーンの描写はかなり少なくなっています。申し訳ない。けど、一般ネコの描写ちまちま描いてると、ネコ会話がぶった切れてしまうので進まなくなっちゃう。
私がストーリー進行書くの下手くそなばっかりに。すみません、一般ネコさん。
なので一応モンスターネコのまわりでうろちょろうろちょろしているのだけは頭の片隅に入れておいてほしいです。へへへ。
以上、補足でした!!
次回は30日予定です。
その前にまた補足的なのをアップ予定だけど明日か明後日ちょろりと上がるかも。まあ大した事ないです。
「ありがとうSS」も、もう1本、本編にガッツリ食い込んだ話もかきたかったなぁ。書けばいいじゃん?また今度ね!
ではまた次回