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第385話

前回のあとがきに書き忘れたけど、ピンホゥさんの名前は、「松=パイン」の別の国の読み方がそれっぽく聞こえるので「松=ピンホゥ」です。間違っているかもしれないけど、グーグルさんの日本語から外国語に変換できる音声機能で聞いたら「ピンホゥ」って聞こえたから「ピンホゥ」になりました。


そんなわけで未登場で名前だけ出てきたピンホゥさんの説明でした丸


ちなみに「パイナップル」は「パインアップル」が正式名称で、日本語に直すと「松のリンゴ」っていみなんだって。そーいや、ホームセンターとか行くとたまに見かける「パイン材」とかの材木って「松」の事だったか!って今更思った。


ってあとがきに書こうとして忘れてた、丸



♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣


色々書いてたら普通に遅れた。

「帰ったべ」


「おかえりなさい!朝ごはん用意しますね」


テントに戻ると、今か今かと待っていたのか跳ねるように支度をし始めたオースオグナくんが居た。モナとレフティ達専用に用意してもらったテントはモナの現代日本からの似たような状況で説明するなれば、スポーツイベントとかの救護用テントが近いような気がする。


小学生の時のドッチボールの地区イベントで顔面でボールを受け止めた時、こんなテントに入ったなぁ。と。四方に棒で立てて作るタイプのテントだ。


屋根もあってカーテン状の壁用の天幕で覆われているのでいるので周りからは隔離されていて安心するけれど、足元は土がむき出しのまま。椅子などがあってようやくくつろげる場所。


昨晩もこういうタイプの場所でユーグリッドさんと共にいたけれど、カメーリャ団長の所のテントは形が違った。


あっちのテントはサーカスのテントの小型番とでもいえばいいのか、中心に棒があって円型の空間が広がるテントだった。


サーカスの小型番の方が熱が逃げないのか暖かかった。ココは少し冷える。オースオグナくんは白湯らしき物を飲んでいたのだろう。机に置いてあるコップからかすかに湯気が立ち上っていた。


「モナちゃん」


突っ立って考えていたから、ぼーっとしていたと思われたのだろう。レフティさんに声をかけられた。


「オースオグナが準備してぐれっがら、今は座りぃ」


「うん。」


「先にコレお渡ししておきますね」


オースオグナくんがアルミホイルみたいな包みを私たちの前に置いた。アルミホイルっぽいように見えなくもないけどなんかちょっと違う気がする。


レフティさんがそれを手に取るとおもむろに開き始めた。やっぱりアルミホイルに似た感じで中身のものを包んでいるようだ。中身はパンだった。


ラップなんて無いからなぁ。ラップが使われるその前はアルミホイルで包むのが多かったって聞いたことがある。そういえば、お父さんもお母さんも若い頃は自分たちの親に運動会とかで作ってもらったおにぎりはラップじゃなくてアルミホイルで包まれてたとか言ってた気がする。たぶん。記憶がうっすら過ぎるけど。


「レフティさん、これってアルミホイル?」


「んあ?あるみほいる?違うべ、これは錫箔紙(すずはくし)っつってな、こういう紙だべ。」


スズはくし?


スズって聞いてまず頭に浮かんだのはスズメのスズちゃんだ。うん。違う。ちゃうねん。スズちゃんじゃなくて、金属のあれだよね。錫。えっ錫って食べ物包んで大丈夫なの?


開いて見てみるけど、特に匂いとかない。いや、少しはあるけど気にならない程度というか。なんというか、ほとんどアルミホイルと同じような?


「どしたべ?」


「いやぁ、こんなの初めて見たから。えっと。その。」


IF世界でディオさんと一緒に居た時、食品保管する時は、陶器の蓋みたいなものとか鉄のカトラリーみたいなセットのものとかなんかそういうのとか、トトロとかに出てきたと思うんだけど網の蓋みたいなフードカバーみたいなやつとか、そう。


そういうのは見たことあったけど、これは初体験だよ?


「そだっけか?まあ、うちの食堂では使ってないからなぁ。今回は騎士団からの支給品だかんな。欲しかったら持ち帰ったらええべ」


「えええ・・・」


「まあ、使い道っつっても、持ち帰りの菓子包んだり鍋の蓋代わりにしたりするくらいしかしたこと無いがな、カカカカカ!」


ほぼアルミホイルとラップと同じような扱いだってことはわかった。うん。気にしたら負けなやつだ。


「出来ました。どうぞ食べて下さい」


目玉焼きとベーコンと野菜がたっぷり入ったスープが置かれた。スープは作ってから時間がたっていたのを温め直しただけのようだけれど、時間が経ったことで野菜がしんなりしていて歯がなくても食べれそうなそんな感じに見えるくらいとろっとして美味しそうだ。


「ん、コレじゃ足りんべ。肉追加で。」


「「えっ」」


レフティさんの食欲がモリモリだ。


「俺にも肉くれ。肉」


コウチンさんまで催促している。


オースオグナくんがこっちまで見ている。


「私はこれ以上は入らないよ!肉は朝からキツイよ!」


ホッとされた。げせぬ。一瞬でも疑っただろ。おい。


口に含んだスープが美味しくて美味しくて、さすがスープ屋の手伝いしてるだけはあるなと感心しながら舌鼓をうった。








アンドレ達のいる場所とモナ達のいる場所ではない、3カ所目のネズミモンスター発生場所。


そこから突入したのはテンクウとビャッコだった。


ミギィはふたりが入った穴を見つめていた。子供ぐらいなら入れるだろう穴はミギィ達大人には無理な大きさだった。


中は1部広がっている空間があるらしいけれど、そこに辿り着くまでに通った穴を崩しながら進んでしまいかねない。


「ネコがネズミを最後の1匹まで追い詰める先に、何かあるんだべか?」


「キュッ?」


「なんか出てきたべ」


干渉に浸る間もなく、ミギィが見つめていた穴からは見たことある動物が出てきた。口になにか咥えている。


「モナちゃんの飼い始めたうさぎじゃなかったっけか?なんでこんな所に?いや、ニセモノとかか?」


目の前にいるのは居ないと思っていたうさぎのツキノらしかった。口に咥えているそれをミギィに差し出すように地面に置いた。


「これは?」


少し大きな指輪に見えた。


「なんか掘ってあるべ・・・って、これは」


領主の名前が彫られていた。そう、それは領主のしていた指輪だった。


「レットアルァトゥルルメェヘルン」


うさぎから謎の言葉がでたけれど、意味がわからない。わかるのはうさぎがまた穴を見つめていること。


「まさか、ロッテリーの領主が穴の先に?」


騎士団の人間も全く知らされていなかった。領主が昨晩から行方不明になっているということに。


誰も知るはずがなかった。


領主様はサプライズで贔屓にしている冒険者の人達と楽しく酒を飲み交わしているだろうと思っていたために、領主様を知る人達の事件の発覚が遅れていることに。


まさかその贔屓にしている冒険者の人間が領主様をさらってしまっていることに。


気づいてすらいなかった。


「確かめるべ」


ミギィは近くの騎士団の人間、領主様と面識のある人間を探して走り出した。


事件が発覚するまであと数分。

モナが言ってる「鉄のカトラリーみたいな」とか言ってるのはちょっと分かりづらいですが、「クローシュ」と呼ばれる釣鐘型の被せ蓋のことです。


ここではガラス製はまだ無い世界なので、「陶器」のものか「鉄製」のものになってます。


その後の「網の蓋みたいな」っていってるのはモナは正解を言っていました。「フードカバー」もしくは「キッチンパラソル」って呼ばれているものです。正式名称は実際は「蝿帳はえちょう」っていうらしいんですけど、ネット通販系見ると書いてないんですよね。書いちゃうほうが売れ筋悪くなっちゃうんじゃないかな。しらんけどな。


「錫箔紙」とこの作品で書いてみましたが、実際は「錫箔」と「錫紙」は同じものでは無さそうです。合わせちゃいました。ガッチャンコ。


アルミホイルで調べた時に、錫がアルミの前に使われていたとでてきます。錫って昔は色々使われていたんだなぁ。


スズ「呼んだ?」


ごめん呼んでない。


今やおにぎりとかはアルミホイルよりラップに包むのがスタンダードですよね。というか作者のわたしもアルミホイルでおにぎり巻かれてた記憶がほとんど無い。


「錫」についてはネットを検索すると色々でてきます。最近で多いのは「ぐい呑み用コップ」とかのことばっかりですが、歴史はかなり古くから加工しやすい金属ということで色々、ほんとに色々あるようです。







次回は22日予定です。



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