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第366話

私はそれを聞いていてふと思った。ファンタジー系のマンガとか小説でよく聞くスタンピードとかいうやつに似てるなぁと。


他にも色々言い方は変わるけれど同じような現象がそれぞれの物語にある。スタンピードじゃなかったら、大氾濫だとか暴動を言い換えたものとかまあ結局、モンスターがいっぱいだよ!という感じの事を指し示す言葉が使われていたはずだ。


「ドブネズミが多すぎます。ネズミ一辺倒にしても汚くてかないません。前回のサルの集団はまだそういう群れだとは仮定できてもこのネズミ騒動については、人の手が加わっていないなどと言えない規模です。」


ネズミと人間ってあと思いつくのがハーメルンの笛吹き男の童話だよね。まさかナエさんがそういうスキルとか魔法を持っていたりするんだろうか?


でもそれがゲームみたいに発動しているのなら、それを模倣するはずだから子供達を狙うのが筋かな?


今のところそういう類いはみんなの話から一切でていない。小熊ちゃん達の近くにいた子供達も、子供達だけで狙われたと言うよりは大人含めて普通に攻撃されてたようだった。


私のチンケな想像力じゃここまでしか思いつかないなぁ。


ハーメルンと言えば町の名前だけど、笛吹き男の名前と勘違いされやすいよね。ムンクの叫びも“ムンク”っていう絵描きの作者の“叫び”っていう絵のタイトルだし。フランケンシュタインは実は博士の名前がフランケンシュタインで、復活させた改造人間の男の名前は無いとか。


そういうどうでもいいことしか思い出せないよ。なんかもっとでてこい知識!あーもー。どうにかなれーー!


「じゃなきゃあ、ダンジョンが近くにあって溢れて来たかってことになるべ?」


え?レフティさんのセリフにみんなが視線を集中させた。


「あった。ダンジョンだろ?あったぞ。」


それに応えたのはユーグリッドさんだ。


「「「えっ!?」」」


ゴクリと誰かの喉が鳴った。数秒だったけれど沈黙が怖かった。まるで辺りは嵐が丘で、ここにいる人達だけで寂しい虚しいと嘆いた空間にでもなったのかのよう。そんなわけ無いのに。


小さく漏れたような声がみんなの耳にこだました。


「・・・・どこに?」


それを聞いたのはオースオグナくんだった。聞いてはいけないことのようにも思えるけれど、好奇心には勝てなかったようで、目に少しだけ希望と絶望の入り混じったような輝きと、何かに魅入られたようならんらんとしたようなそんな顔つきで、ユーグリッドさんを見つめていた。


え?どういう状況?


「どこだか分からないが、俺が昨晩から送り込まれちまった所だ。」


うん。そう。直近でダンジョンと言えば、さっきまで私達がいた、あの場所に違いない。ただし、スキル使ってあの場所に飛んだし、さらにスキル使って外に飛んできちゃったから、はっきりした場所なんて全然わからないぞ。まじで。


って思ったけど、伝える前にみんな興奮し始めた。さっそく口火を切ったのはクリストファーさんだ。


「場所を知っているなら早い!カメーリャ団長に言って騎士団派遣しましょう!案内してくださいユーグリッドさん!こんなにも街に近い所ならダンジョンを早急に閉めなければ」


あ?閉めるんだ?


「んだべ」


そうらしい。


ってオースオグナくんが閉めるって聞いてなんかガッカリしてる。あ、冒険したかったんだね。わかるー。


「ババア」


「ん?」


ユーグリッドさんがレフティさんに向かってめちゃくちゃ真剣に話しかけた。


「2人だけで少し話、できねぇか?」


2人だけ?・・・って、私の方をユーグリッドさんが見つめてくる。そっか、きっとダンジョンの話をみんなにするには私の事を話さないことには。真摯に話をしようとしているのかもしれない。


「急に気味が悪いべ?」


あーね。ユーグリッドさんがさっきからババアババアと不躾極まりなくずっとずっと言ってて急に、真摯になったら気味悪くも思うかもね。そりゃそーだ。


「ハッ」


悪役みたいな笑い方だなぁ・・・じゃなくて!!傍観してる場合じゃなかったぁぁ!!


「・・あ!あのォ・・!!」


「モナちゃん?どしたべ?」


「レフティさんと2人きりでお話するのは私が先です!!」


「あ!」


「お?」


「ほぅん?」


あっぶなーーー!!ダメダメダメダメ!ユーグリッドさんが私の事を聞き出す話をどうにかこうにかそらしたのは私が!先に!ミギィさんとレフティさんの2人に!!私の事を話したかったからなのに!!


あぶぶぶぶぶ!!


泣いた私の努力??が水の泡になるところだった!


ボーっとしてたら結局、元の木阿弥(もくあみ)だよぉ!


「んだっけ、ユーグリッドはあとだべな」


「んなっ俺が先だろーが」


グワッと大口を開けてもだめですぅー。レフティさんは私のものですぅー。ぷんすぷんす!のび太くん譲りの口の形「3」になっちゃうんだから。


(*`・з・´)ぷんすぷんす


「いんや、モナちゃん優先だんべーー。っだら、申し訳ないけんど、みぃんなこん(この)テントから出てほしいべ?オースオグナくんとコウチンもすまんがまたすぐ呼ぶからユーグリッド達と少し外に出ていれくれな。すーぐ呼ぶから。」


「はい」


「グルゥ」


オースオグナくんとコウチンさんが返事をした。そういえばコウチンさん、普通に喋れるはずなのに、今は犬っぽく喋らないな。


ユーグリッドさん達が囲んでいたからかな。あえてそうしているのならツッコむのも野暮だ。時間があればあとで聞いてみよう。


ユーグリッドさんは納得いってないみたいだったけれど、最終兵器彼女じゃなくって、最終兵器相棒のクリストファーさんが背中を押して押して押して、無理矢理外に出してくれた。どんだけすねてんのクマさんよ。テントの床の土がえぐれるじゃないか。


そっとペシペシと土を戻しておいた。つーか駄々っ子か!もうっ。


「モナちゃん」


声がかかる。土いじりはオシマイ。レフティさんの目を見る。


真剣さが伝わる。もちろん私だって真剣だ。


「レフティさん。みんながまだ近くにいるから、大きな声では話せないんだけど・・・・・聞いてくれる?」


ちょっとずつ、ポツポツと話すしか無い。だって私の話は長いから。


まずは一番大事な話から。


「ええよ。聞いちゃるから、こっち()い」


テンクウちゃん達とお喋りしていることとか、実は中身が大人だとか、実は未来のこの世界で一度3年分生きてたとか。神様殺したとか、まあ、色々あるけど。


「私ね、異世界から来たの」


ここからだよね。

ことわざ



もとのもくあみ

【元の木阿弥】


一時よくなったものが再びもとのつまらない状態に帰ること。(苦労や努力にもかかわらず)もとの状態にもどってしまうこと。




(*`・з・´)


のび太くんが口の形「3」なのってアニメだともしかして、無いかもなー?と思いましたが、まあいっか。マンガだと「3」の口になってるのありますよね?あったはず?どうだっけ?www


最近ドラえもんの映画も観なくなっちゃったからなぁ。


調べたらのび太の新恐竜(2022)までは見てた。それ以降見てない。久しぶりに探して観ようかな。







ちなみに騎士団の団長カメーリャさん(モナ曰く、、ブリーチの椿隊長に顔が似てる人)は、未だにモナのこと、どこかのお嬢さんが盗賊とかに攫われて来たと、いろんな情報集めています。


可哀想に。(ははは)



最初に出会った、ミギィ、レフティ、ユーグリッドの3人が最初にコソコソとお話していた中身がとうとう次回??どうだろう。未定です(えっ)


14日がなろうのメンテナンスらしいので、1日ズラして、15日更新予定です

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