第336話
1日ズレまして申し訳ありません。気づいたら寝てた。(ここ最近のデフォルトになりつつある)汗だくでお仕事はいい睡眠取れちゃうよね(遠い目)いえ、言い訳ですね。すみません。ぐふぅ・・・。(吐血)
私が行ったことはあまり人に褒められることではない。
勝手に騎士団の人達や魔法使いの人達を強制移動したし、単なる一般人の私が勝手にオーク討伐に向かった事もそうだし、モンスターのみんなを危険にさらした。
まあつまり何が言いたいかと言うと、国の広報に載せられてしまうのを取り消してほしいというのが私の本音だ。載ってから知らされて、内容を見て愕然としたから。
「モナ」
この国にニュースペーパーはあるにはあるが、ゴシップ紙のような事を報道するようなものばかりで基本的にお金のある貴族の娯楽用としか出回っていない。紙が貴重だからだ。
広報というのはいわゆる掲示板の張り紙のことだ。国からの掲示や個人の用事まで、あらゆる所に掲示板があり、お店の宣伝、デートの待ち合わせの伝言、仕事の人材募集、各地で起きた事件などからの注意喚起まで、様々なことがコルクボードのような掲示板に貼られたり、黒板っぽいの掲示板に書かれたりする。
そこで国からのひとつの掲示物が話題になってしまっている。もちろん昨日のことだ。王城のパーティー会場に向けて裏の森から巨大なオークがやってきていたのは、姿は見えずとも地鳴りが王城の外にも響いて噂になってしまっていたらしい。コスモオークの足音が地鳴りとは。
なんだっていい。消して欲しい。いやもうホントなんでこうなった。
「モナ!」
「うぇはい!?」
「怪我大丈夫?疲れてるんだから横になってよ」
サイショウくんが見上げてくる。今、私はまた王城の一室で過ごしている。あれだけ大騒ぎがあったのでパーティーは昨日は中止。今日はやっているらしいけれど、私は不参加にさせてもらった。
「怪我は大丈夫。でも横になりたくないの」
部屋にある椅子に腰掛けて、窓の外を眺めながら考え事ばかりをして時間が潰れていく。
さっきまで部屋を離れていたメイドのシーラが戻ってきた。
「シーラ!どうだった!?」
「王の命令なので引き下げることはすぐにはできかねますと。ご検討はしてくださるようです」
「あああぁぁ〜。」
絶望である。
「モナ様。モナ様がなぜアレに対して嫌悪を抱いているのか理解が出来ないのですが、どうしても取り下げなくてはなりませんか?私といたしましては、素晴らしい功績だと思うのですが」
「あのね、“事実は小説より奇なり”って言うんだよ。あんな広報、小説みたいなものと同じで、嘘なんだよ!嘘。」
「嘘?全て事実のような気がしますけれど。」
「どこが」
「見出しは《元第6王子ディオールウェリス様、ご快復》●近隣の街のご領主であるディオールウェリス様、両の足が以前から動かなくなってしまっていたが、とある御人の奇跡の御業によって完治。現国王であらせられるアットリーム国王ならびに血族の方々から感謝の意を表した。と書いてありましたし、《謎のオークがパーティー会場に襲来》という見出しの方は、●特別な力を持つものが謎のオークを撃退し始末した。謎のオークはキングオークと同じサイズだがキングオークと特性など色々な違いが見え、国の研究機関に詳細を調べてもらっている。謎のオークを倒した特別な力を持つものは、まるで勇者や聖女のように、辺りで迷ったり傷付いたりしたものに手を差し伸べ逃がし手助けをし、そして奇跡の御業にて謎のオークを討ち取った。国民にほとんどの被害がなかったのはその者の偉業である。近々、改めて褒章を・・・」
「なんでそんなに事細かく覚えられるの!?天才か!?」
「そういうところでございますよ。モナ様」
「どうもこうもないよ、そういう事をしてもらいたくて行動したわけじゃないんだって」
「皆様はそれでよろしいのですか?」
シーラはあたりを見回しつつそう言った。頬を膨らませてブスくれているスズちゃん。心配ばかりしているサイショウくん。お腹をポリポリかきながらさっきまでゴロゴロと昼寝をしていて私達の声でちょっとだけ覚醒し始めたようなグレムリンズ。こっちを見ようともせず部屋の片隅で考え事ばっかりしているテュルさん。パンのさんにんは山川谷トリオと一緒の部屋が自分達の部屋だからとここにはいない。
「よくないっ!」
スズちゃんがプンスコしている。
「ですよね!」
「スズはね、頑張ったの!魂だけふっ飛ばされて、悲しかったの。でもね、おかしな動きがあってね、少し食い止めたの!でね、戻ったら戦いは終わっててね、モナも変な笑いしてたから、心にスズが戻ったの。だからね、今まだモナがモナなんだっていうのにね、スズ誰からも褒めてもらえないの!全然よくないっ!!」
なんか違う話だったのでシーラはポカンとしてしまったけれど、気を取り直して直ぐに対応した。
「た、大変申し訳ありません!スズちゃんさんはモナ様の為に頑張られたのですね!!大変立派でございます。」
わーパチパチパチとお世辞っぽいように見えなくもないシーラの行動にスズちゃんは気を悪くすることもなく、それで満足したようで、ドヤァとニコニコ笑顔になった。うん。チョロ過ぎるよスズちゃん。チョロチョロのチョロだよ、スズちゃん。
そっか、私の心がボロボロになりきっていないのは、スズちゃんが戻ってきたからだったんだ。
スズちゃんってあまり色々出来るような子じゃなかったからちょっと疎かにしてしまっていた気がするけれど、スズちゃんのこと見直さないといけないな。
そんなことを思っていた。そんな時、部屋の外に鳥が降り立った。バサバサと鳴る羽の音が恐怖の足音にさえ聞こえた。
そこにいたのは昨日一瞬だけ見た白いフクロウのタイサイさんだった。
更新時間も不定期に完全になってしまいましたね。
次回は30日予定です。もしくは31日。いや、30日で頑張る
,:’:,…,:’:,
,:’ ・ω・ ‘:,
;: :;
゛’ー—‐’”
がんばるんば