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第322話

昼間のパーティー会場は 子連れがとても多かった。室内だけれども 実は ここは 野外 なんじゃないかと思う程度には子だくさんだ。


貴族の子供と言っても結局は子供のようで走り回る子も中にはいるみたいだ。


ディオさんの噂がかなり広がっているけれど 車椅子で動くこと以上のことは基本的にしないのでなぜか 沈静化しない噂は放置して私たちは私たちのまま パーティーを過ごすことになる予定だ。


途中 行われるダンスでは アンドレ 君と踊ることになっている。


今更だけれども、アンドレくんとたくさん改めて話すようになって、アンドレくんが私に本当に好意を向けてくれているのがわかった。


本当に今更だけど アンドレくんは私のことを“姉上”と呼びながら私のことが好きなようである。気づいたけれど私はアンドレくんのことを そういう目で見たこともないし 、今そういう気持ちにはなれないから、気づかないふりを続けている。


今更だけれども こんなに広くて大きいパーティー会場でスピーカーとかがないのに どうやって開会式の言葉を広げるのかと考えていたら、会場の天井の方に仕掛けがあるようで前方の方の広間のあたりに子供がかけていくと音が反響する場所があり 、天井のところから下に向かって音が跳ねた。


子供が走った音が響くようになっている。今いるホールに聞こえてくる。つまりはこのホールの中が音が反響するようにうまく作られているということだ。足音が響いたのでさすがに走り回っている子は、城の警備の騎士の人から注意を受けていた。そりゃそうだ。


建築関係に詳しくはないから何とも言えないがこういう技術ってすごいよなあ と感心してしまう。


「あれと一緒に風の魔法で音を部屋中に広げるから、国王の開会式はもう少し聞きやすいですよ」


と、ディオさん。建築+風魔法。うぅん。スピーカーとかの似たような魔道具とかあるのかと思いきや、そういうものがなくてもいけちゃう世界でしたか。


と、思ったらスピーカーみたいなものはあるけれど、雑音が入りやすいからこういう行事に向かないだけだと言うだけらしい。説明を楽しそうにらんらんと話すディオさんの言葉を聞いていて思った。あれか、ラジオのザザザザって入る感じかな。


「ディオさんは本当に魔道具とか好きですよね」


「ふふふ、申し訳ありません。話が尽きないもので。」


ヲタクですね。理解ります。前に王城から裏の森までダイブしてきたディオさんは、領主の館でも山川谷トリオと色々と私の見てない所で作ってたし、またこの王城に来てからも時間が取れるようになってからまたそういう事を再開させていた。


ガンダムとかスチームパンクとかのそういう男のロマン的なやつなんだと思う。


「モナ、偉そうなの来るみたい」


スズちゃんがまだ来ていない人間の存在をキャッチしたっぽい。幽霊だけに魂を感じるんだそうな。よくわからん。でも偉そうなのっていうのは誰だかわかる。王様だ。ディオさんとアンドレくんの一番上のお兄さん。


ご静粛に、ご静粛にー!とコールマンが周りに呼びかけた。


「キングヴァギアン国王陛下並びに、キングヴァギアン王家の方々のご入場でございます。皆様拍手でお迎えくださいますようお願いいたします!」


誰かが拍手をするとつられて右も左も拍手をはじめ、辺りは拍手の音の波にのまれた。音が大き過ぎてドアが開く音も子供の喋っていた声も何もかもが飲み込まれた。


現れたのはロイヤルファミリーとでも言えばいいのか。いや、私の隣にもいますよ。みなさん、ココにもいますよ!


偉そうな王様こと、アトム様につづいて、私は初めてみた王妃とその子供が続いた。王女様だ。ちっちゃーい。


それに続いて私が見たことある顔ぶれが続々続いていた。第2宰相の第2王子ヒューマ様。今更だけれど、王子って肩書はいつまで王子なんだろう?よくわからない。あそこに王女様いるから、普通は王弟殿下とかいうのでは?と思った。いやまさか、王様が子持ちだったと思わなかったよ。この場が静かになった後でディオさんにその辺り聞きたい。


第4王女ウテナ様、第4王子アムロ様、第6王女ララァ様、あっ。ララァ様の後に続いたのは手紙の主だ。シンジーナアスカ様。通称アスカ様。口が悪いけどカカロットくんの言うところではいい人らしい。そしてその後ろからはカカロットくん。正式名、カルカーローンウッド様。


王家、正式名長くない?絶対忘れそうだよ。ディオさんもアンドレくんもやたら長いし。


「ペリェアーヌパタァーヌ様とフィジコミネール様は壇上にいないようですね」


ディオさんの後ろのリヴァイくんが何か言ってる。ええと、誰だったっけ。ってディオさんのお姉さんたちだね。


「ああ、ペリーヌお姉様は足がお悪いと聞き及んでいる。フジコ姉君は予定が変わってしまって来れなくなったそうだ。」


商会に嫁いだフジコ様は忙しい人らしい。へぇ、商会。


「俺が手紙を預かったからな」


壇上にいないと思ったら後ろからアンドレくん来ました



全然進んでいない不思議。


次回は10日予定です

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