第317話
更新を止めてしまい申し訳ありませんでした。やってた事は終わったので、心置きなく続きを書きたいと思います。
∧_∧
(・ω・ )ルンルン
o┳o )
◎┻し'◎ ≡
端的に言うなれば、私が連れて行かれた理由はテュルさんと同じで、パン達に異変が起こっていた。
「うわぁ」
「すごい」
「ホヘー」
「ドヘー」
「あわー」
「アイゼンとクプファーはこちらに」
ヤマーくんが教えてくれた先には壁際に眉毛を下げてとても申し訳無さそうなふたりがいた。
「と、言うことはこの繭はズィルパー?」
「そうです」
目の前にあるのは大きな白い繭。カイコの繭とそっくりなソレは、宿舎の一室の4隅の1角を占領して蜘蛛の巣を張るようにべったりと張り付いた状態で繭を形成されていた。大きさは結構大きく、健康器具のバランスボール並み。繭でけぇ。とはいえ、パン達の大きさを考えると小さい。
「モナ、ごめんね、急になっちゃったんだ。でも心配しないで。ただの進化だから。あと、僕らパンって種族はひとりが進化中の時は他の子は進化しないから安心して」
と、アイゼン。
「パンはモンスターの中でも臆病だから群れを必ず守る。特に進化を始めたら、他の子は進化を本当なら今すぐ続いてできるけど、進化が終わるまで待つんだ。そうしないと、群れが滅びるから。」
と、クプファー。
「知ってる、ヤギとヒツジとシカの系統のモンスターはそういう傾向が強いって聞いたことある。たしか、オサとなる者に力が引っ張られて進化しやすくなるとか」
小さいイノシシのサイショウくんが声を大きく語ってくれた。
「そうなんだ。」
繭は動かしてはいけないことと、ズィルパーが終わったら次はアイゼン、クプファーの順番で進化待ちしているということと、サイショウくんの言うところの”オサ“つまり“長”は私だということが発覚。
群れの長というならば、テイマーというものは、モンスターの長で合っているとは思うけれど、どうしてもそういう言い方だと、あの女神に据えられそうな自分のこの先の用意された立場について頭をよぎらざるを得ない。
「それで私はどうしたらいいの?」
アイゼンとクプファーがキョトンとした顔でこちらを見てくる。おや?なんか変な反応だな、そう思っていたらふたりは私が怒ると思っていたようだ。
「だって、勝手に進化したら普通怒るよ?」
モンスターの共通認識だったらしくパンのふたり以外もそりゃそうだーって感じで、なんだか迫害感というか疎外感というかなんというか。少し寂しい。
「そんな事で怒らないよ。少し呆れたけど、それよりもこの部屋で進化しちゃって大丈夫なの?そっちの方が怒られない?」
「そちらに関しましては私からひと言3人にもそちらのふたりにも言わせていただきました。ちなみにこちらの部屋はパン達に与えた部屋ですので期間内は繭になろうが構いません。しかし、退居の際はチリ1つ残さないよう、キレイにしていただければと存じます」
あのおじいちゃん執事様だ。
「期間とはいつまでのことですか?」
「そう、それなのです。いつまでですか?」
おっと?執事さんがオウム返ししてきた。え?どゆこと?
「ヤマー達はディオールウェリス様の元で働いている身元となるため王城滞在期間がディオールウェリス様と同じになる予定でお伺いしております。しかしこちらの働き者のヤギモンスター達はモナ様、あなた様の元で働いている身元の者と位置づけていまして、ヤマー達と同じで括っていいのか、もしくはあなた様のご都合で滞在を短くしたり、逆に延ばしたりする可能性はありますでしょうか?こんなにも働き者でとても良い子のさんにんは私共裏方仕事をしている身としてはとても助かっていまして、是非とも1日でも長く、我々の仲間として仕事を手伝ってほしいと思っております」
おお!?おお。すごい熱烈な歓迎。そうかつまりオウム返しの理由は私にあったと。ふむ。
「私はこの城に滞在するのはご存知かと思いますがパーティに出る為です。ドレス作成をココでするために早めに王城入りしました。パーティ後の帰還時期はディオールウェリス様と同じだと考えてもらって良いです。どちらかに事情が発生しない限り期間が変わることはありません。」
ディオさんのことを本名呼びするのなんか違和感。あと、執事さんに話すこの工程が私まで仕事してる気分になっちゃう不思議。
裏方忙しそうだし、いっそのこと手伝いを願い出ようか?でもディオさんの領主の館でも願い出た所で恐縮されてやらせてもらえなかったし、さらにこの王城となると国の中枢だから無理だろうな。無理寄りの無理。客人扱いだし。
やりたいと言ったらスパイと間違われますよって館のメイドに注意受けた事もあったっけ、懐かしい。言われない限りは甘んじて客人にならねば。
でもそう考えるとモンスターだからってパン達の事を受け入れて仕事させている状況もおかしいのでは?あれ?、ん、まあいいか??わかんなくなってきたぞ。
「裏方はお忙しいようですが、私にも何かお手伝いできることがありましたら」
言ってみたけどやっぱり速攻で断られた。客人と言うことと、今回ココに呼んだのも特例で本来使用人以外は立入禁止区域なのと、未来の領主夫人だということを捲し立てられた。おうふ。
今後の事もあって、繭になっていないふたりと話す時間をとることになった。そう、繭になって、一体何になるというのだとか。執事さんにはこのヤマーくんたちの部屋じゃなくて私に振り当てられた部屋で話し合いしてほしかったらしいけれど、結構距離的に離れているから私がめんどくさくなって、その場での話し合いを希望した。
執事さんには申し訳ないが私は心の底から一般ピーポーなのだよ。お貴族様はこういう場所好まないだろうからすぐに去るんだろうなぁということは、執事さんがしたその顔で丸わかりである。
アイゼンとクプファーと繭になったズィルパーと私だけが一時的に部屋に残された。テュルさんとサイショウくんとスズちゃんとディエースとウェスペルはヤマーくんたちと廊下で待機。ごめんね、ありがたや。
で。
「実はわからないんだ。」
「わからないってどういう事。進化って、えーと、私が日本にいた時のゲームとかだと進化先は1つに決まっていることが多かったよ」
ポケモンのイーブイを除く。あれは多い。年々増えていったからね。
「さっきも言ったように、オサに引っ張られるんだ。今までと変わらないヤギのパンの姿のままで体が成長した形を取ることもあれば、オサがオオカミ系のモンスターを仲間にしたいと願っていたらヤギのパンだけれどもオオカミの特性を併せ持った新しいキメラのようなものが現れます。」
「人間の作る鎧をまとって繭から現れた時もあった。あの時は種族が滅びる可能性が高かったからみんながみんな守護を求めていたから守りの強いものが出来上がった。」
「そう、オサである、モナ次第になる」
「せ、責任重大過ぎる・・・」
急にそんな事言われてもというやつだ。というかまさかパン達の長とやらに知らないうちになっていたから不可抗力である。長い間一緒にいたのに長のシステムなんで話してくれなかったんだろう。
「ごめんなさい。進化、普通こんなに早くならない。だから言ってなかった。」
「ごめんなさい。ほんと。いつもならあと5年は進化しないはず。僕らは未熟だから。でも、そうなってしまった。」
「なにが原因なんだろう。テュルさんもそうだけれど急にみんな進化し始めたってことだよね。私ココに来てから、みんなもわかっていると思うけれど修行っぽいこと出来てないよ」
むしろみんな運動不足状態と言っても過言ではない。だからグレムリン達も外に出たがった。
「ごめんなさいきっとアレのせい」
「そう、アレやったから。もう止められない」
「どれ?やった?最近??」
私は思い出せなかったけどふたりは検討がつくもの・・・・・・あっ?もしや。先日かけてもらった魔法?
私の顔がわかりやすかったのか、ふたりはそれにうなづいて答えた。
つまりは私が幸せになるには欠かせない事項ということで起きた事象だったようだ。・・・・・って、意味わからん!!
ちなみに更新止めてやっていた事とは、漫画を久しぶりに描いてました。楽しかったー。身にも金にもならないし、やっぱり私は漫画描くの下手だけど、楽しかった。
そのうちまたブラックインザママの描き途中をどうにか形に出来たらいいな。データはちょこっと残ったままなので。
ちなみに描いていたというソレは見たければILLUSTDAYSに載っけてます。
そういえば載せたらすぐに★を付けてくれる人がいるみたいなんです。ここで言うのも変ですが、ありがとう。
実は昨晩こちらの話をアップしようとしていたのですが、気づいたら気絶するように眠っていたらしく、更新出来ませんでした。ごめんなさい。あれ昨日夜ご飯食べたっけな、まあいいか、うん。
いつもと違う時間の更新理由です。休んでしまった分も書き上げたらドンドン上げていきたいです。
次回はある程度書いたらすぐにでも!