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第32話

ミリーちゃんとユリーくんの手元には3つの箱が並んでいた。


「大きいの。小さいの。変な形の。に分けるんだ!」


「これ!これより大きいのは全部大きい方に入れるの!」


サイズ見本があるから子供でも出来るようになっている。良いシステムだ。私も少し手伝った。でもクズでも宝石は宝石・・・のはずなのに、それを使った商品も安すぎる。えええええ。もう一回。ええええええ。


リーリーさんの仕事を色々見せてもらっていたら思いのほか楽しくて時間があっという間に過ぎていたようだ。たまにはこういうのも楽しい。ちなみに商品の値段については安すぎて心臓に悪いって言ったら少し考えてみると言ってくれた。おねがいします。


「ワンッ」


「テンクウちゃん?」


「ただいまーーーーー!!ミーーーリーーー!ユーーーリーーー!パパにちゅーーしてくれーーーー!」


「「パパーー!?」ちょ、恥ずかしいからあとでにしてーーー!!」


現れたのはマッドサイエンティストみたいな見た目のパパさんだった。してくれって言いながらむしろ全力でキスしに行ってる。ミリーちゃんの抵抗も虚しく頬は吸われた。ちゅーちゅータコかいな。


「つれないこと言うなよーちゅっちゅっ、ん?お客さん?」


気づかないでいてほしかった。気まずい。


「こ、こんにちわ。」


「っリーリー!お客さん来てるってなんで言ってくれなかったんだ。あわわわわ、恥ずかしいーー!」


「言う暇もなかったのに、どの口が言うんだい。」


リーリーさん。ごもっとも。


「お母さん、パパ、仕事お疲れ様。この子はね新しい友達よ。モナっていうの。」


パパさんの後ろからお母さんが現れた。こっちは理系の美人さんってカンジ。良かったマトモそう。


「あ、モナちゃん、うちの奥さんから離れて。」


「え?それはどういう」


「か、可愛いわね。んんふふふふ・・・。血、血を取ってもいいかしら、ハァハァハァ・・・」


(ぼか)ぁー見た目があれだけど、マリーは中身がアレなんだ。ハッハッハッ!」


「えーーー!?!?」


「ワフッ!?」


「お母さん!おかえりー!お仕事どうだったの!?くまさん元気?」


ユリーくんのおかげで採血は免れた。


「大丈夫だったわ〜。呼ばれた医者も10組超えていたから、1組ごとの検査人数もそんなに多くなかったの。ね?すぐ帰ってくるって言ったでしょ」


「うん!」


その場に待機組の医者と帰宅していい医者など、分けられもしていて、現場の混乱は少なかったそうだ。騎士の人達頑張っているんだなぁ。


「あら?そ、そこにいるのは、ハァハァハァ・・・ひ、光るキツネ!?ど、ど、うやって光っているのかしら、ハァハァハァ・・・解剖、採血、実験・・・。ふへへへへへ、じゅるっ・・・」


「ハニー、子供達どん引きしてるからやめたげて。」


セイリューちゃんにげてーーー!!!


「きゅーん?」


「いいユリー。お母さんもああだし、パパもああだけど、ユリーは、ちゃんと、しっかりしたおとなになるのよ?」


「う、うん??」


「ミリーちゃんがいれば世界は平和になるね。マッドサイエンティスト夫婦から生まれたとは思えないくらいまとも。」


「失敬だなぁキミ。(ぼか)ぁーまだ彼女より全然まともダヨー?」


「パパ、笑顔がモナちゃんの言う、マッドサイエンティストみたいにみえて、まともには見えないわ。」


「パパ泣けてきゃうよーーん!?」


ミリーちゃんの攻撃。的確にエグッてる。さすが親子。そして自業自得。


「立派なお医者さんのはずなのに。マリーもゲイリーも落ち着きなさい」


リーリーおばちゃんが居なかったら今世紀最大のカオス空間になってたかもしれない。


「ごめんねモナちゃん。パパのはしゅみだけど、お母さんは生きがいなの。でもわるいひとじゃないのよ」


「あ、うん。」


ワオ。


「もうだいぶ遅いから、お家まで送ってあげる。リーリー、今日はみんなでご飯食べにでかけましょ。」


「モナちゃん送ったあとよるごはんだー!」


「わーい」


「作るの今からは疲れちゃうからね。(ぼか)ぁーもうお腹ペコペコさー。」


リーリーさんはささっと作れる用意をしていたらしいけれど、ミリーちゃんとユリーくんには勝てなかった。仲の良い家族だなぁ。ほのぼの。









「あんれ、ゲイリーとマリーじゃないかい。って、モナちゃん?怪我でもしたっけか!?」


「んだべ、大丈夫か!?」


「ワフッ」


「きゅーん?」


「大丈夫大丈夫!ミリーちゃん達と遊んでたら遅くなっちゃったから送ってもらっただけだよ!」


ペタペタと体の異常がないかレフティさんとミギィさんにされてしまった。は、恥ずかしい。


「んもぅっ酷いです。私達そんなに信用ないですか」


「医者ってやつぁー怪我や病気があって遭遇するから、しょうがない心配ってやつさーハニー」


「いや、あんたらが無駄に採血とかしてそうで怖いだけだべ。」


「んだ。特にマリーな。」


「「えええお二人とも酷いっ」」


「・・・・」


知り合いだからこそ言える軽口だと信じたい。大人4人で笑いあってるからきっとその程度だ。


「ねえ、モナちゃん」


ん?ミリーちゃんがこそこそと声をかけてきた。ユリーくんもミリーちゃんに引っ付いてじっとこちらを見ている。


「今度はこっちに遊びに来てもいい?」


2人とも目がきらきらしている。あ、これはあれだな。秘密を共有するような、友達同士でしかわからない系の特別なやつだな?そうとわかれば私も小声で。


「もちろん!」


私の返事を聞くやいなや、キャッキャウフフと2人とも可愛い。


「モナちゃんもまた秘密基地来てよね」


「ひみつきち、僕が隊長さんなんだよ。つぎ来たときは、おとてなし、じゃなくて、えっと、おもへかし?ん?おももなし?するね!」


「それを言うなら、おもてなしよ、ユリー。」


「ハッ、それだっ。それするね、モナちゃん!」


「うん!」


可愛いは正義で罪で真理だなぁ。


「んとに、仲良くなったんだなぁ。よがったな、モナちゃん。」


大人達の目線まで温かい。これは、恥ずかしい。でも、心地いい。


「えへへ、うん!」


アンドレと知り合ったその日、新たに友達2人出来たのでした。


「ふぇへへへ、今度採血させてねぇ・・」


「ハニー、色々台無しダヨー」


大人が濃いなぁ・・・。


お読み頂きありがとうございます!もしよろしければブックマークや☆やいいね!を押していただけると嬉しいです。


とうふメンタルな作者が嬉しさに舞い上がって更新頻度が増えるかも?






マッドサイエンティストのイメージは、マリーが、“でこぼこ魔女の親子事情”のフェニックスを追いかけてる彼女のテンションのイメージで、見た目は“理系が恋をしたので証明してみた”の美人さん(主人公)。


旦那のゲイリーは見た目だけ、最遊記のマッドサイエンティストさんのイメージです。


全部名前忘れた。後で調べよう・・・。


ミリー、ユリー、リーリーには特にイメージはない。普通です。普通。普通が一番よ。


イメージはホントに単なるイメージでしかなくて、決定されたもの、ではないです。


特にモナはイメージが固まっていません。今でも。困った。






●一人称


マリー「私」

ゲイリー「(ぼか)ぁー」

ミリー「私」または「わたし」

ユリウス(ユリー)「僕」または「ボク」

リーリー「私」


次回は25日と26日です。連続投稿の意味は、1から読んでたらわかりますよね( ・ω・)にゃふん

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