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私はテイマーではありません~ナゼか周りにもふもふがいっぱいな件~  作者: 沖宮途良
第2章

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第303話

んー、今日もいい天気。昨日の夜ご飯も美味しかった。ディオさんとは馬車から降りて以降会ってない。ひとりお部屋ディナーだった。モンスターがいっぱいいるからひとりというのも語弊かな。


ベッドで体を起こしてぼーっとする時間は、プライスレスだと思う。テュルさん達はまだ寝てる。


ディオさん達は兄弟での話し合いがあるとかで「また明日」と別れていたからさみしくない。元からそういう予定だと街から出発する前には聞いていた。


基本的に王城に着いてからは数日は何もせず休養日として休んでいいらしい。


王様とかに挨拶は?とかわくわくしちゃう一般人もいるけれど、そんなことは無いらしい。上級貴族とか、王家に籍を置くものとか、重要な話がある人とかの一部の人間が、メイドさんやら執事さんたちに言って、それから、お目通り願っていますけれどいかがしますか?ってリストを王城の人達が作成して、そのリストを見てから優先順位つけて、会わせるとかなんとか・・・。


王城広すぎるから、役所仕事みたいな感じでやらないと、大変なことになるのは目に見えてる。大変だなぁ。


ディオさんとアンドレくんは、まあ、一応王子で今日は朝から王様や他のご兄弟に昨晩帰ってきましたよと、顔合わせな挨拶をしてくるらしい。


普通ここで、婚約者は?と思う人もいるだろう。私は今はそういう立ち位置になってはいるからね。


そういうのは、前もって「こういう人連れていきますよ」って手紙で通達しておくけれど、いかんせん、この場に来れなくなる可能性もある。事故とか怪我とか病気とかはもちろん、婚約辞めましたってことも多いにあるし、そうじゃなくても一応休養日扱い。王子達は家族だけど、まだご結婚してすらいないので他人。


この世界はスパイもジャック・ザ・リッパーみたいな暗殺者もイカれた魔術師も、わんさかいる。こういう話聞くと、日本に帰りたくなっちゃうよね。無法都市コワ。


いや、日本にも変な人はいたけどね。仕事先にいたんだよね。仕事はできるけど、自分を過剰に評価し過ぎているのか周りの人が間違いを指摘したりフォローするとブチギレして仕事を止めてしまう人とか。


あとは仕事でお世話になっていた女性をたまたま寄ったスーパーで見かけることが増えたなーとおもっていたら、仕事ではいい人だったのに、スーパー専門のクレーマーだったらしくそんな姿ばかり目に付くようになって、私はスーパーを変えたことがある。


あの女性は私に気づいてなかったのだろう。気付いてやっていたのなら尚更コワイ。まあ、あの土地から引っ越したからもう会うことはない。ってそこでこの世界に来ちゃったから、余計に会うことなどもう無いだろう。うん。コワぁ。


まあ世の中変な人が多い。人のふり見て我が身を直せ。うんうん。私、変なことしてないよね?この世界の常識勉強してだいぶ経つけど大丈夫だと信じたい。


常識外れの他人の可能性だってあるから、通達していたとしても、到着してから場を整えて日時を決めてから、ってのが通常なのだとか。つまり、今日は私はひとり暇になるのである。


「オッハー」

「はよっスゥ」


グレムリンがぱっちりと目を覚ましてトッテテテテと勢いよくベッド、というか私に突撃してきた。寝起きバッチリでイタズラしてこようとする、グレムリン達。元気過ぎる。さっきまでぬいぐるみみたいに寝てたのに。


今や私は2匹のアスレチック。登るな、登るな。顔が引っ張られる。どっちかが頭上に登頂した。


「ノッた!」

「まだぁ」


頭でうるさい。テュルさんたちも続々起きた。スズちゃんも現れ・・・たのはいいけど、2匹が頭に乗ってて「えッ」って固まった。いやいや、助けて。


降りそうにない。現実逃避しよう。


この世界はよくある中世とかの世界に似ているけれど、食事は物語の中のように発達してない!なーんてことはなく、美味しい物が多いし、やはり王城だから肉、魚、デザートに不自由していない印象だった。


ディオさんの領主の館でも量は少ないけれどデザートの食材も事切れずにあった。少なかったのは、街の方にほとんどを回していたからだ。ディオさんもアンドレもそこまで甘いものに感心がなかったからというのもある。


ほとんど館のメイドさんたちがおやつに消費するためにあったみたい。私が来てから少しずつ増えて、そのあたりは喜ばれていたけれど、モンスター大量に連れてきていたからプラマイゼロ。もうちょっと大人な対応お願いしたいけど、まあ、無理はさせられない。


本当にディオさんの奥様になったら、きっとそうもいかないんだろうけれど、口約束程度の間柄だからなぁ。


「あ。ありがとう。」


パン達がグレムリン達を頭から下ろしてくれた。ズィルパーとクプファーとアイゼン。


そういえば、アイゼンは会った頃はダヨン!ダヨン!と語尾に必ず言っていたけれど、どうしてそういう喋りかたなのか聞いたら、そう言わないと仲間にしない!と言われたからやっているといっていた。


ズィルパーとクプファーに出会う前に言われてそのままやっていたらしい。色々聞くと仲間にからかわれていただけだとわかるけれど、ひとりになるのが怖かったのだろう。


ズィルパーとクプファーもそのままのほうがいいのかと聞いてみたら、言っても言わなくてもアイゼンはいいやつだし、アイゼンは仲間。って言っていたので、逆にアイゼンは目ん玉ひん剥くくらいにえー!?って驚いていた。


それからダヨン!は使ったり使わなかったり。ん?昨日はほとんどダヨンって言ってなかったかもしれない。変な言葉使いが多いけれど、可愛い。昨日のヘンタイ発言にはドキッとしたけれど。


「めっ!ダヨー」


「ノボルたのしーヨ!」

「もっかい!やろ!」


「違うとこならイーヨー。モナは、めっ!ダヨー」


「アイゼンくん、ありがとう。良い子良い子。」


嬉しくなってなでなでした。少し人間っぽさがあるけどほとんど二足歩行のヤギだけど、ズィルパーもクプファーもアイゼンも優しくて愛嬌があっていつも癒やされる。


「えへへ、いいこー」


「ふたりもありがとう」


アイゼンだけなでなでは不公平なので一緒にグレムリン2匹を降ろしてくれた、ズィルパーとクプファーもなでなでなでなで。かわえ。かわえ。


このモンスター達とは出会ってからもう4ヶ月の付き合いだ。ほとんど毎日1度は会うようにしていたので、ロッテリーで待たせている仲間たちとも良好な関係だと、私は思っている。


「ナデナデだめ、ペシペシしろー」

「グリグリ、もしゃもしゃ、しろー」


ヤキモチなのかなんなのかわからないけれど、癒やされ時間をイタズラ時間にどうしても変換したい意思を伝えてくるグレムリン2匹。あんまりにも、こういうことばっかり言っていて口が止まらない時は、いつもお決まりのやることが1つ。


「ふふっ」


「「ハッ!?」」


気づいてももう遅い。いつもと同じく2匹まとめて両腕にすっぽりひっ捕まえて、1匹ずつのお腹に向けてそれぞれ手を乗せます。せーので。


コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ〜〜〜〜〜!


「「ギャハハハハハハハハハハ!?!?」」


悪は倒れたり。なんてね!これで案外イタズラに懲りてくれたりするんだよね。ワルガキにはヒーヒー言わせてやるぜ。


「恐ろしい・・・」


テュルさんドン引きしないで。

最後のコチョコチョ攻撃ですが、結構子供にキクんですよね。


「いや〜(笑)やめて〜(笑)」

「イタズラやったのにごめんなさい出来ない人はコチョコチョの刑です。ごめんなさいしたら、やめてあげよう」

「ごめんなさい〜」

「本当にごめんって思ってますか?」

「ホントです!」

「じゃあ、コチョコチョやめてあげよう。」

「(ニヤリ、悪い顔再び)」

「(スチャ!コチョコチョの手)」

「(ぎくっ・・・)わるいこと、してないよ〜?ふふ〜ん?」


みたいな感じで、大人のすごいコチョコチョに警戒してくれます。まあ、3〜4歳ぐらいまでかな。フフフフフフフフ(悪どい顔)


やっぱり平和な話の方が書くの楽しい。

_:(´ཀ`」 ∠):_

でも面倒だと思っているシーンはこの話の核部分何だよね。楽しく書ける技量が足りない。うううう。悩ましい。


読みづらくて申し訳ない。読んでくれてありがとう。



次回はまた明後日予定です。

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