第284話
今いる仲間と一緒に私のもつスキル確認をいくつかやった。テイミングは軽くしてあるだけだけれど、みんなのやる気に火がついたようで私のスキル確認が終わったら、今度は戦闘訓練だ!と言い出した子がいたので、広場でそのままモンスターバトルが始まった。
たった2週間で集めた新しいメンバー達は私の話に耳を傾けてくれたモンスターだ。私を助けたいと言うわけではない。それぞれがそれぞれに思惑がある。何かしらの利益を見込んでの、ビジネスパートナーとでも言えるような、そんなテイミングにしてある。それが新しく仲間になった子達だ。
テイミングをしてさらに隷属の首輪を付けたのはサイショウくんとゴーレムズ2人と蜘蛛隊のリーダー達5匹。もう亡くなってしまったけれど、ミナモとグローもそのどちらも強く私と繋がりすぎて、私が悲しむと繋がりのあるモンスター達にまで体が苦しくなるような仕組みだった。
ゴーレムズには体に空洞が出来てしまっている。1度空いてしまった空間はもう治ることはないのだそうだ。今のところ隷属の首輪を付けた他のメンバーには外傷的なものは一応見当たらない。今後も気をつけていこう。私が悲しい思いをしなければいいだけだ。
泣きたくても笑いたくても、ある程度は心を制御しないと。私が、強くなるまでは。胸がチクチク痛んでるなんて幻想。
大丈夫。大丈夫。大丈夫。大丈夫。
「え?アンドレくんが私のことを気にしていた?」
マンティコアのヴァルトスがアンドレくんが館に戻った後に教えてくれた。
「ああ」
私、スキルの練習のほとんどがこの大所帯になってから、始めてづくしだったから、結構やらかしていた気がする。きっとそこを心配されたのかもしれない。だって、きっとちょくちょく慌ててみんなを止めたりしてるから、呆れたに違いない。
「教えてくれてありがとう」
やらかしを減らしていかなきゃなぁ。
「ん?」
「どうし・・・えっ?」
「何か来たダヨン」
「モナさぁん、うえー」
「うっふはふ、バッサバッサー!」
ヤギのパンの3人のアイゼンとクプファーとズィルパーはそれぞれ思い思いに言葉を発していた。っていうか君らいつ来たの。さっき?ああそう。気づかなかった。
3人も私も注目を集めたソレは、フクロウのタイサイさんが飛んで降りて来たからである。久しぶりの女神様からのお呼び出しのようだ。女神様は機嫌があまり良くないらしく仲間を連れてでも何でもいいから早く来るように言われた。
ホント横竪さんは自分勝手だなぁ。
「敵が逃げた?」
続きは明日。
変な所で終わってしまう。声をかけただけ