第270話
だいぶ間があいてしまいました。申し訳ない。体調がだるい事が多くて。インフルになるぐらい体力低下してたから、栄養摂取に奔放してる作者です。
死んでない。死んでないよ!
モナ「誰もそんな事言ってない」
・・・if世界の続きです。
あのキスから2日過ぎた。山川谷トリオくん達からは困惑されてこの2日ギクシャクしている。そりゃそうだよねぇ。単なるお客人から、領主様の夫人候補ってことだもの。
いやまあでも、今までだって特別なにか困った事とか起きていないし、あの子達もまだ中学生ぐらいだから戸惑っているだけで、そのうち諦めだとか慣れだとかきっとそれぞれの理由で、私との対応を決めるだろう。
変わらない事がいいこともあるけれど、人間関係なんてものは“変わるが常”である。学校が変わったら変わるし、喧嘩したら変わるし、なんとなくの寄り道一個で変わる人生だって無くはない。
そんな事を考えていた今日この頃、グローくん達に改まって呼び出された。元野犬のグローくん達は基本的には私の自室にいるので呼び出されたというのは語弊かもしれない。いやでも、他の人は呼ぶな、とか、メイドとか手伝いする人間も近づけさせるな、とか要望ががががが。
・・・・時間までまだだな。もう少し考え事に費やそう。ええと。
・・・今更だけれど、やっぱり早まったかもしれない。キスを受け入れちゃった私はきっと馬鹿。絶対馬鹿。死ぬほど馬鹿。イッケメェンに好きだと告白されたら、うんって言いたくならなイカ!?なるだろう。なると言って。うああああ。脳みそ溶ける。恥ずか死ぬ。
ヌアァァァ、語彙力低下とはこういうことだ。ドゥアァァァ(赤面・悶絶・どよめく鼓動)
過ぎたことは仕方ない。うん。元第六王子のディオさんとお付き合い。今は領主様だけど、一応王子様なんだよね。ディオさん自身がとても親しみやすくて忘れがちだけど。そして何より顔面偏差値バカ高いから溢れるオーラ。ハッ、今更だけど、王子様とお付き合いってどうするんだ??
今の所今までより、スキンシップが若干増えた感じ程度だ。まあ、まだお付き合いして2日目ですからね。手を繋いでみたり、キスをしてみたり。・・・くっ殺せ(違う)思い出し、恥ずか死ぬ。
・・・・そういえばアンドレくん、昨日、私達のこと報告したら、ロボットダンスみたいな動きになってたけど、どうしたのかな。風邪でもひいてた、とか?でも今日も元気に出かけていったけど。ううん。帰ってきたら風邪引いてないか問い詰めてみよう。そうしよう。
もしかすると大好きで大好きで大好きなお兄さんが私と付き合うことになったからショックだった、り、とか?それだったら申し訳ないことを・・・・。
あっ。
お時間になりました。なんじゃらほい。
お昼ごはんを食べたあと、グローくん達が指定した時間になるまで自室に戻ること叶わず、外を適当にブラブラしてきました。スマホも雑誌とか何もないから外でブラブラしてたら考え事に時間を費やすしかない私は単純人間です。ハハッ。
うーん、ドキドキする。
自室にノックした。こんこここん。
「モナだよ〜、入るよ〜?」
ドアを開けて入ると、守護霊のはずのスズちゃんも部屋で待機している不思議。守護霊って肩に居続けるものではないのですか。よくわからん。
「おかえり」
「来たな」
「そこに座って欲しい」
そこって指定された所はベッドの上。枕元に、ソファ用に置いてあったクッションがモコモコと乗せられて座り心地の良さそうなベッドに変身していた。ナニコレ、みんなで乗せたの?萌えてもいいかな。
ゴーレムズは私の部屋には入れない。ゴーレムという種族としては小さいけれど、人間より少し大きくて入り口に入らない。ゴーレムの本来の大きさは、色んな人から聞いたところを総合すると、まあ大体ガンダムくらいかな。なんだっけ、人間の10倍ぐらい?18メートルぐらいで良かったっけガンダム。
この世界一大きいモンスターはゴーレムではなく、ドラゴンとか、あとは世界蛇と言われてるヘビや、巨体岩亀とか言われてるカメらしい。ドラゴンは小さいのから大きいのまで、ファンタジー好きならなんとなく想像出来ちゃうけれど他のは名前を聞いたからってすぐに想像出来ない。
巨体岩亀はゴジラサイズ、世界蛇はなんかどっかのデカい川のサイズらしい。どっかのデカい川ってどこやねんって話だけれど、元の地球で言うところのナイル川とかアマゾン川とかのサイズだったら、ゴジラどころの話じゃないから笑えないよね。ハハッ。よし、この話は忘れよう。
「来てくれてありがとう。ゴーレムズは部屋にはいないけれど、この話はあの2匹も同意の上の話だということを前もって言っておく」
グローかっこいい。私がゴーレムズを気にしていたことに気づいたのだろうか。スゴイな、気づかいの権化。野犬って気づかいの権化だったんだ。知らなかったなぁ。
「わかった。」
ベッドの枕側を椅子代わりに私が座るとその正面にみんなが手前に鎮座した。ゴーレムズ以外のみんなだ。ここにミナモがいないのがとても悔やまれる。ウサギのミナモ。私のせいで死んだ子。
今目の前にいるのは真ん中にリーダーのようにして、野犬だったグロー。その横にスズちゃん。スズちゃんの反対側に小さくて後ろに下がってしまうと見えなくなってしまうサイズの蜘蛛隊5匹。お手入れをした時に気づいたのだけれど、おしりに付いている模様が5匹とも色も形も違っていた。勝手に5匹とも同じだと思い込んでいたから先日気づいてすぐに5匹に謝った。そしてその後ろにはイノシシのサイショウくん。サイショウくんは、首輪のせいで元の森には帰れないらしい。
「で、話なんだが」
ぐっと手に力が入った。いやだってさあ、絶対首輪の事とかだよね!?
「ここ数日だけれど、お前が幸せそうな気持ちがこっちにも伝わってきていてな、ほら、ツガイが出きたとか言ってただろう。改めておめでとう。お前が嬉しいと俺達も嬉しい」
えっ
「あ、ありがとう?」
しゅ、祝福された〜!?う、嬉しい。・・・そっか絶望とかの共有ばっかりじゃないんだ。嬉しい気持ちもこのモンスター達に伝わるのか。悪い事ばかりに気が向いてしまっていたけれど、コレって本来スゴい事だよね。
「それでだな、この数日モナの気力がいい方向に向いているお陰で俺達も考える時間が取れてな、みんなで話し合ったんだ」
「スズが提案したの!スズエライ!」
「何を話したの?」
するとあまり喋らないサイショウくんが口を開いた。
「コレはミンナの同意だから、だから、聞いて欲しい」
真剣な眼差しだった。ゴクリとツバを飲んだ。グローくんがやはり代表のようでサイショウくんがコクリと頷くと喋りだした。
「仲間をもっとどんどんと増やして欲しい」
・・・・・?
「仲間を増やすとモナの力が増え、増え、増え、そしてモナは俺達の首輪をも外せるようになる。という説明は受けていたはずだ」
「だからね、スズね、最近ミナモが死んじゃって、モナちゃんが、仲間を増やすのためらってるの知ってる。だからね、相談したの。」
するとササッと片手を上げる蜘蛛隊の1匹が見えた。グローもスズちゃんもそれに気づいて黙った。蜘蛛隊の黄色い模様の子が喋った。
「ごーれむ、モナのカナシミで、くーどう、なってる。せんりょく、タリナイ。」
くーどう?それに続いて赤い模様の子が喋った。
「だいサンぱ、まだコナイ。今がチャンス」
次に青い模様の子が喋った。
「ワレラのナカマそこのキにタイキ!いる。イッパイ!」
黒っぽい模様の子が喋った。
「50はいる。」
ご、50もいるの!?白い模様の子が喋った。
「モナつよくなる。ワタシたちも強くなる。なら、ふやす。ふやさないと。」
「ということなんだ。」
グローがまとめたように喋るけど、まとまってないからね!
「考えさせて」
すぐにはい!って返事をしたかったけど、メリットばかりではないはずだ。誰かに相談したい。・・・誰に?ディオさんに?どうしたらいいだろう。
アンドレはディオが大大大好きですが、モナのことも何気に好きになっていて、実はかなり嬉しい反面、かなりショックを受けて、ロボットダンス的な、ギギギギギという、動きになっているという。
続きは明後日更新します。
新アニメも面白いけど2クール目突入の薬屋のひとりごととシャンフロは外せないよね!ウハウハ!