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第214話

「おお、なんかよくわかんないけど、凄そう」


「凄そう、じゃなくてとってもすごいんだぞ。ね、お兄様!」


「そうだね」


この街の神殿についた。神殿って教会みたいな結婚式場によくある感じだと勝手に思ってたけど外観はギリシャ神話とかによく出てくる白い石で作られた太い柱が建物の回りに何本も立っている大きな建物のだった。おお、リトルマーメイドにもこういう建物なかったっけ?世界不思議発見!みたいな海外ロケの番組でこういう建物出てたよね。えーっとパル、パル?パルテノ・・・は、ヨーグルトか。あれ美味しいよね。じゃなくて、パル・・なんとか神殿。


スマホが切実に欲しい。グーグルさんのカメラで検索する機能使いたい。カメラで有名どころなら検索出来るし、翻訳機能とかも使えるし、便利だったんだよなー。あー、なんだったっけー。名前が思いだせなーい。


そのうち思い出すだろうということで、今すぐ思い出すのはあきらめた。


そのパルチャノフ神殿と違うのは入り口の所が少し湾曲していて人の通る所に鏡のような鉄板のプレートのようなものが柱の頭上部分に取り付けてある。鏡のようになっているので通る人の頭がそこにうつる。


「あれは神様が通る人を見ていますよ、と言う意味を込めてついているんだよ」


ディオさんが教えてくれた。ほえー。パルパルポルポル神殿の神様ってつまり、あの土地神のあの女神様のことだよね?こういう場所って神様の像とかありそう。あるよね。わくわく。


パルペッテンソン神殿の内装どんなんだろ。観光って感じですごく楽しみ!・・・・そういえば結局ミギィさん達もレフティさんもまだ戻って来ていない。


今いるのは、(モナ)、アンドレ、ディオさん、プントさん、セイリューちゃん、ツキノさん、である。そういえばテンクウちゃんとフテゥーロちゃんは出会ってから毎日ずっとほとんど一緒だったからこんなに離れ続けたの、コレが始めてじゃないかな。


さあ神殿に入ろう!・・・とした時、叫び声が聞こえた。


「待ってくださーーい!!リネアせんぱぁぁいいい!!」


「わたくしは探さねばなりませんの!!お離しくださいませぇぇ」


「職務放棄ですわぁぁ!!」


「わたくしの運命のお方が行方不明でしてよぉぉ!!地の果てでも行きますわぁぁ」


「それを聞いてしまっては離せませんわぁぁ」


なんかいる。メイド服のメイドさんが3人がかりで1人のメイドさんの手足をホールドして動けないように頑張っている。なんだあれ。


「何してるんだアイツら。」


アンドレが顔を真っ赤にして他人行儀にしようとしているけど、なりきれてないよアンドレくん。ディオさん、なんだかツボに入ったみたいでプルプルして顔を伏せてる。メイドのこんな珍道中なかなかないよね。わかる。笑いたくなる。けど一周回って、笑いを越えてポカンとしてしまう私がいた。


と、状況を見ていたらプントさんが動いた。全員叱られている。お祭りで賑わっている街中(まちなか)で、メイドがメイドでメイドをどうしてこうなった?って感じになってたらみんなの注目の的である。叱られて当然の行為だ。だって単なる貴族のメイドじゃなくって本当は王族の専属メイドなんだよ?


こんなことしてる王族の専属メイドなんて普通いない。いや、いるけど。普通はクビになるだろう大騒ぎ。まあ、アンドレは王族のお披露目とやらがまだらしいから単なるどこかのよくある貴族のお坊ちゃんの1人程度の認識ぐらいで済むかもしれないけど、そこのメイドが騒いでたって醜聞でしかなくなるわけで。


リネアさん含む合計4人のメイドがプントさんにこってり絞られた後で、ディオさんの前でどうしてこうなったのか説明をし始めた。このメンバーで一番偉いのディオさんだからね。メイドの管理もしないといけない。王族って、貴族って、大変だなぁ(他人事。)


リネアさんの言うことはただひとつ。


「ユーグリッド様が行方不明だと伺いましたの」


「誰に?」


「・・・・・・・・ハトですわ」


えっ・・・・????


リネアさんが聞こえるか聞こえないかぐらいの声で出たのは「ハト」だった。


「リネア?ハトってあの、アンドレを目標にやたらと飛びかかってくるあの、ハト?」


「そ、そうなのですが、そうじゃないのです。急に!急に心に語りかけてきたのですわ!“(われ)はタイインなり!かの愛するものが失われるかもしれない、今すぐ走るのだ!熊が狙われている”と!!」


「それで、どこに走って行こうとしていたのですか?」


「・・・・闇雲に、ですわ。申し訳ございません。いてもたってもいられなくなってしまいましたの」


ユーグリッドさんが行方不明ということはクリストファーさんに聞いていたけれど、“狙われていた熊”のことをいうなら、サルに狙われたトウシャくんのことでは?とも思ってしまった。


「それは先日のあのサルに小熊達がさらわれそうになったことを誰かがリネアの言いように解釈するようにそういう風に遠回しに聞こえるように言った、とかではないのですか?」


プントさんも同じことを思ったらしい。だってユーグリッドさんって目付きの悪い、超絶顔恐い熊獣人だよ?しかも騎士団の副団長。戦ったところ見たことないけど、絶対強い人のはずだ。オーラがある。たぶん。強いはずだ。そんなひとが狙われたとしても返り討ちにしそうだもん。


「そ、れは・・・」


リネアさんは黙ってしまった。


「とにかく、貴女達は館に戻りますよ。リネア、探し人があるならまず私服に着替えてからにしなさい。」


プントさんがそういうとリネアさんはコクりと頷いた。


「ディオ様」


「うん、そうだね。大丈夫。2人ぐらいはいるんだろう」


「はい、なので申し訳ありませんが私も1度館に戻ります」


プントさん!?今館に戻るって言った!?ディオさんの言う2人ぐらいいるってなんだろう。とか考えてたらプントさんはメイドを全員引き連れて本当に館に帰っていってしまった。マジか。


「ディオさん、さっき言ってた2人ぐらいってなーに?」


「ああ、護衛役がね実は少し離れて付いてきてくれているんだよ。」


ええっ。ディオさんが「たぶんあの辺りと、その辺り」って言ってた場所から本当に2人ほどが人混みの中から抜きん出て来た。おう。本当に護衛がいたよ。プントさんがいなくなったから代わりに出没するだなんて護衛の人達も状況見ないといけないから大変だなぁ。プントさんがいなくなって代わりに護衛2人が増えました。


「じゃあ入ろうか」


リネアさんのことが少し気になるけれど、ディオさんが神殿へ進んだので今はそっちに集中しよう!うんうん。


パルシステム神殿にレッツゴー!・・・で、結局本当の神殿の名前は思い出せなかった。ハハッ!


正解は、パルテノン神殿、でした!


処女宮という意味をもつ“パルテノン”その言葉の由来になった特別な部屋があったとか。女神アテナをまつる神殿。




気になる人は検索検索ぅ!


魔導具師ダリアはうつむかないのアニメ化おめでとうございますぅぅぅ!!明日漫画新刊届く!ワクテカ!


おっと失敬。次回もまた明日予定です


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