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第194話

ハッ・・・!


アンドレの手をつないで思い出した。ミギィさんの眉間のシワが深くなっていたけれど、私のかけた声でシワがなくなった。ミギィさん、考えを中断させてほんっとーに申し訳ないんだけれど!


「ミギィさん!大変!」


「どうしたべ!?」


「ツキノさん、いない!」


レフティさんとミギィさんがツキノさんとセイリューちゃんを抱っこしたりしてたのは覚えているけど、セイリューちゃんと違ってツキノさんは本当に喋らないときはまっったくといっていいほど存在感皆無!


「どどどどうしよう!ツキノさん!」


「ツキノなら」


「あ。あの時のウサギですかー?」


チェルキョさんから半ば奪い取ったウサギの片割れだと、気づいていた!?いつから!?


「いや、見りゃわかるでしょ」


心を読んだ!?


「ほらここにモッコモコに」


「え?」


タイモちゃんの背中の毛の中に入っていた。


「そんなところに!?」


「こんなにモコモコしてたら見ただけでわかるよ。上からよく見えるから」


5歳の身長なのでそのモコモコギリギリ認識できるか出来ないかの瀬戸際ですね。ツキノさん静かだったから居なくなっちゃったかと思ってたけど居て良かったぁ~


「モナちゃん気づいてなかったんか、すまんかったなぁ。」


ミギィさんもしっかりわかっていたようで、私の慌て損だった。


「ツキノさん、忘れていてごめんね」


別段忘れられても困った感じを出さないツキノさん。ウサギなのになんだか高貴そうな女魅力的なのが溢れている感じがしてしまうのはなぜだろう。ウサギなのに。


「んじゃーまたな」


「俺達のショー、見に来てくれよな!」


騒がしくしている間にプントさんと、おやじっちとでんじゃらすじーさんとフレディマーキュリーに似た3人は話を済ませていたようだ。ナエさんのことは気になるがあの3人が見かけた場所に今から行っても同じ場所にずっと居るとは限らない。なんせお祭りで人がごった返しているからだ。


みんなそれがわかっているから、見かけたら声をかけようという所ぐらいで終わってしまった。ナエさんに何があったにせよ、過去の事をほじくり返す事になるのだ。家族でも気を使うのに友人やましてや他人には荷が重い。私は気にしてはいけない案件なのでアンドレ達の手前もあったから5歳っぽくわからない振りをしておいた。


「そうだ。モナちゃん、言い忘れていたけれどお礼を言わせて欲しいありがとう。」


アンドレを挟んで反対側のディオさんが歩きながらお礼を言ってきた。なんのことだったっけ?


「あとは王都に帰ってから処理をして正式に王族から貴族になるけれど、昨日はいつもよりもぐっすり眠れたよ。モナちゃんの提案のお陰だ。」


「あっ、じゃあ大丈夫だったんだ!良かったね」


「ああ。本当に、私の足が動かないようになってしまうのかと心配になる夢だった。見なくなって良かったよ」


「・・・」


そういうばディオさんの見る悪夢、領主さんの娘さんに刺されるのを見たんだったっけ?・・・私、どこかで似たような夢?を見た気が・・・あれ?えっと、たしか、おもちゃの・・・・


「ディオ様、そろそろ魔法が切れますので術のかけ直し致します。」


「もうそんな時間か。アンドレ、ちょっとだけ手を離すよ?」


「はい」


チェルキョさんの言葉で私の考えは中断。なんだったっけ?忘れたってことは重要じゃなかったのかも。歩きも途中で中断。人のいない端っこでチェルキョさんがディオさんに向けて魔法をかけた。私達にはディオさんはディオさんにしか見えないけれど、周りには別人に見えたり認識されにくくなっていたりする。


「うっし、完璧!」


『モナちゃん!モナちゃん!』


ん?


『聞いたことある声があっちからするよ』


声もそうだけれど、このかぐわしい匂いは!・・・パン?屋台のひとつに目が行った。あ!あの人達は!!

少し短くて申し訳ないけれど、明日に続く。



テンクウ「ボクなんだかんだいって喋っちゃってるね」


ビャッコ「俺様出番すらねぇぞ。ずりぃ!」


フテゥーロ「ぼく、わたしだって喋るの頑張って押さえてるのにーーー!」


スズ「スズもチュンチュンしかいってないのに!」


セイリュー「キュンキュン?」


テンクウ「それにしてもセイリューは数日会ってなかっただけなのに、なんだか力が漲ってるような?気のせい?」


セイリュー「きゅん!きゅきゅん!キュンキューーーン」


テンクウ・ビャッコ「な、なんだって!?」


何を聞いたのかはひ、み、つ!



ではまた次回





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