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第188話

チェルキョとモナのなんかよくわからない騒動の端でスズとフテゥーロはミギィとレフティに話をしている所だった。


「モナちゃんの精神がそんなことに」


「そうか。そういえば、テイマーって言葉を聞くと体が強張(こわば)っていたように見えてたなぁ。なるほど、モナちゃんの忘れた記憶の中にトラウマになるなにかがあったんだべ」


「どんなトラウマか、見当つくか?少しでもわかってれば対応策とか練れると思うんだけんど。」


「んーん、ごめんなさい。わからない」


「スズもね思い出した事と思い出せなかったことがあるの。モナちゃんが未来で死んじゃったことはわかるんだけどね、どうやってモナちゃんが死ぬことになっちゃったのか全く覚えてないんだ」


「そうなの、それでね、ビャッコがねモナママに神殿行けって言ってたの。ミギィさん、レフティさん、モナママの為になるなら行きたいの」


「そーだなぁ。トラウマも、モナちゃんが誰かに裏切られて傷つけられたりしたものなら、癒してあげれるのはアタイ達、モナちゃんの周りにいる人間とかの仕事だべ。特にあんたらみたいに寄り添ってあげれるヤツが一番だべ。癒される。」


「んだなぁ。アタシもそう思うべ。フテゥーロちゃん、スズちゃん。モナちゃんのこといーっぱい癒してあげてくれな。」


「うん!」


「モチのロンだよ!」


「神殿はこの祭りの間は解放されとるから(おり)を見て向かおうな」


「んだな。」


「はなして良かったね、スズちゃん」


「うん!安心だね、フテちゃん」





こそこそとテンクウちゃんとタイモちゃんが小声で話していた。


『人が多すぎるのよ。むあってしてクラクラしそうなのよ』


『ええっどうしよう、モナちゃーん!』


なんかテンクウちゃんがクゥンクゥン言ってるけどなんだろう。テンクウちゃんの目線に合わせてしゃがんで聞いてびっくり。


「タイモちゃん水分不足だよソレ!」


「ん?」


「どうしました?」


「どれどれ」


アンドレがまず反応して近くにいたディオさんとプントさんがタイモちゃんに寄ってくれた。プントさんヒツジの具合見れるの?有能執事?執事とヒツジ?タイモちゃんの口をパカッと開けて舌の乾きを見たようだ。


「舌はまだ濡れてますが体がだいぶ熱くなっていますね。日陰に行きましょう。」


公園の屋台をうろついていたら気づけば商店街の方に来ていた。商店街の方が屋根があるしパフェのお店みたいに冷たい物を売ってる所もあるから、ちょうど良かった。


「急に道変えてどうした?」


ミギィさんとレフティさんが後から気づいたようでやって来た。


「なるほどな。ちょうどいい。結構歩いたろ。休憩がてらアソコ寄るか。こっからなら近いし、水ぐらいだしてくれっだろ。」


「んだなぁ。モナちゃんのことも気になるってまた会いたいっつってたべ。アタシ達が一緒なら安心だからな。」


「モナ誰かに呼ばれてたのか?・・・え?危険な所じゃないよな?」


「アンドレ様も一回は会った方がいいべ、あれ?もう会ったことあったっけな?」


「ディオ様は会ったことあるべ?視察とか、あっちのクマ達のとこで。な?」


なんだなんだ??








「見てくれマイハニー!可愛い子達が来てくれたよ!」


「そうね、まるでサーカス団みたいだわ。」


「マリー、ゲイリー、やっとるか?」


ミリーちゃんのお父さんとお母さんのマリーさんとゲイリーさんだ!ゲイリーさん、相変わらずマッドサイエンティスト感すごいなぁ。夏とか冬とか絶対関係なく年中あんな感じかと思うと、ミリーちゃん達本当に素直に元気に育ったのは雑貨製作してるリリーさんがいたからな気がしてしまう。あはは。それにしてもここって?


「祭りはハシャギ過ぎて倒れるヤツもいるかんな。救護テントを商店街の空き地スペースに設置しているんだべ」


「なるほど!」


「モナちゃーん、体の不調はあれからないかい?少しでも不調を感じたらうちに来てね。すーぐ点滴なり注射なり、身体検査なりしてあげるからねぇ~」


ゲイリーさん、親切で言ってくれてるはずなのにその手の動きが不穏すぎて、人体実験に飢えてるように見えて怖いんですが。


「モナは今日は具合悪くない!それよりこっちのヒツジを見てくれ!」


「ヒツジ?どれどれ、あら、熱ごもりみたいになってるわね。水分補給と、氷で少し体を冷やしましょうね。」


マリーさんが的確な診断をしてくれた。・・・氷って言ってもここには無さそう・・・とか考えてたら、マリーさんの手から500ミリリットルのペットボトルサイズぐらいの氷が出現。


「なっ!?」


プントさんと戻ってきたチェルキョさんが臨戦態勢に。


「ふふっ。この氷を~」


と言ってマリーさんは手の力だけでグシャリ!どこからかヒッて小さい悲鳴が聞こえたような。いや、どんだけの腕力。


「アナタ~」


「ハニー!」


ツーカーというか阿吽というか、ゲイリーさんの手元に気づけば小さい桶が2つ。どちらの桶にも少しだけ水が入っていたが、その握り潰した氷を入れた。


「そっちの桶はコップとかで少しずつ飲ませてあげて~、そっちのはタオルに染み込ませて体を冷やすのに使って~」


「御一行様ご案内~、こっちでみんなで休憩していってね~」


マリーさんとゲイリーさんは手際よく受付テントから休憩テントへと案内してくれた。


テントの中は思ったよりも涼しかった。そしてそれに驚いたのはディオさんだった。


「これは!王都にも数少ない魔道具!?」


テントに入っただけなのに。とりあえずタイモちゃんを休ませ、私達も休憩をとることになった









明日もこうしん予定です

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