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第187話

ディオさん達はジャイさんと話が済んだようでジャイさん達とはその場でお別れをして次へ歩みを進めた。また会いたければスネ亭に足を運べば会えるだろう。


「ねぇ銀さん」


「・・・」


「銀さん?」


「あ、すいません、俺のことですか?」


「うん。ってあ、ごめんね!間違えた。えっと、銀さんじゃなくってチェルキョさん。」


「はい、なんですか?」


「もう間違えちゃうから銀さんって今後も呼んでいい?ほら、あだ名的な!」


「えっ。もちろん嫌ですけど。」


「がーーーん」


心の声でずっと銀さんって勝手に呼んでたから口にまで無意識に出てしまっていたけど、あだ名的なソレなら、イケルかなって思ってた。けど、チェルキョさんには嫌だったようだ。そりゃそうか。なんかもう私の中ではもう銀さん1択なんだけどな。顔も似てるけど態度の節々に銀さんぽさが少しあるんだよね。やっぱりダメかぁ。まあ仕方ないか。と、諦めたその直後。


「子供が銀さん銀さんゆーとるんだから銀さんだよっつっとき。心がせんまい大人だべ。」


・・・・レフティさんからまさかの援護射撃。ガーンって言ったから?


「あれっ?これ俺が悪人の流れ!????」


いや、別段そういうことでもないんだよ?単に私がいい間違えて呼んだことが大きいだけで特に悪い人間だとかそういうことを求めたことはなくてだね?


「断りづらいと罪悪感得てるべ?」


えっ罪悪感でてるの?チェルキョさん(銀さん)健気では?


「罪悪感!?ないないないない!」


なーんだ、スゴい否定。うーん、なら・・・ないなら良くない?って思ってしまった。チェルキョさんのその、ないないないない!に少しイラッとしてしまったのも、ある。だってスゴい勢いで言うんだもん。芸人か!ってぐらい。ないないないない!!って。もうっ!私はなんとなく懐かしいからってだけなんだけどな。現代日本を思い出せる要素というか、なんというか。うーん。


「だって似てるんだもん。知ってる人・・・っていうか、知ってるキャラに」


ちょっとだけ強気に出てみた。言っといてもいいよね?ダメだった?


「キャラってなに!?!?」


ですよねー。キャラ。キャラだよ。銀さん。


「チェルキョ、君もうギンさんって名前に改名したら?」


ミギィさんの援護射撃。いや、そこまでじゃないんだけど。


「親から貰った大事な名ぁ!」


チェルキョさん。いや、だからね、わかってるともさ。わかってるともさ。そこまでじゃないんだ。


「チェルキョ、大人げないぞ。これからはギンさんで行け。俺が改名する手続きしてやってもいい」


アンドレさん!?何を言っているのかな!?私がびっくりなんですけれども!?!?


「王子様に捨てろって言われるなんて!?ええっ!?嫌ですよ!その人のこと、どこぞの誰なんだか俺知らないですよ!?わかんない人の名前に改名とか怖すぎます!!」


いやホントにね。私も知らない人の名前に急に改名しろって言われたら拒否するよ。アンドレ、もういいから、ね?いいから。


「モナちゃん、そんなにギンさんに似てるんだろう?懐かしくって寂しくって似てるチェルキョに故郷を重ねてるべ?」


えっとー・・・まあ、故郷、つまり、日本を思い出す要素にはなってますね。つまり、正解ですね。懐かしく、それもまあ、感じなくはない。寂しくって、これはちょっと違うような??よし、どうせなら違うってこと説明してみよう。


「ん、とね。顔も声も似てるんだけど動きと喋り方が違うんだよなぁ。違和感。なんかもっとこう、オラオラっていうか、けだるげっていうか、ワルいことを教えそうなお兄さん感出せない?」


ほら、出せないなら銀さんとは違うってこと証明になるし。


「え!?俺の存在消しにかかってきてる!!」


そっちじゃない!私の意図が汲み取られてない!


「違うってば~ちょっと見てみたいだけだよ~」


見れば違うってことわかるから!ほら!


結果、チェルキョさんはどこかに走り去っていってしまった。数分も経たないうちにチェルキョさんの代わりがどこからかやって来た。ついでにさっきまで居なかったプントさんも来た。


「アイツをいじめないであげてください。」


「いじめてるつもりじゃなかったんどけど・・・ごめんなさい・・・」


「俺の親から貰った大事な名ぁぁぁぁ!!って叫んでいましたよ」


ほんと、ごめんなさい。


空と海とのあいだには~今日も冷たい雨がふる~君が笑ってくれるなら、僕は悪にでもなる~♪・・・うん。このことは私が全面的に悪かった。マジで謝るから、銀さ・・・・チェルキョさん、謝るから出てきて。


ほらほら、1つの手のひらでは何事もなし得ないが2つの手のひらならなにかを作り出すことが出来る!ってどこかでことわざであったよ!チェルキョさんがいるからこそ生まれる物がある!だからね、戻ってきて!どこかのことわざ、たぶんトルコとかそっちのことわざ。


その数分後・・・屋台の端から震える小動物のように出てきたチェルキョさんをなだめて機嫌をとった。チャトランチャトラン、おー、よしよしよしよし。


捕まえたチェルキョさんと増えたプントさんと共に次の屋台を巡った。睨まないで。ごめんて!

次回は明日予定です

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