第176話
「なるほど。そっだら怪しいかもなぁ」
「アイツんことだしなにかあると思うベ」
「・・・・あの人信用ないんだね」
テンクウちゃんがツッコんだ。うん。私も同じ意見だ。
「いつもなにかしら事件を運んでくるというか、まあ、そういうやつなんだ」
「なのに結婚までいったの?」
「愛と恋とは似て非なるものだし、責任と妥協に諦めを足すとロクなことにならんっちゅーのは教えとく」
「うん?わかったような、わからないような」
「そだ、話かわるけんど明日祭りん時テンクウ達どうするベ?」
「俺様はトカキ達と一緒に商店街とか仲間とうろうろするからここには残らないぞ」
「あっそうなの。」
「そうなの!?」
テンクウちゃんまで叫んだ。
「にゃんだ。俺様がいないと寂しいのか。にゃはははは!」
「おやぼん、じゃなくってダンチー、じゃなくって、リード?じゃなくって、オカシラ?」
「おわっ」
猫が部屋に一匹また増えていたのでレフティさんが驚き声をあげた。うんうん。びっくりするよね。猫さん達急に増えたり急に居なくなったりするから、いつもあれ?ってなるもん。
「カラスキ、それを言うなら、おやびん、ダンナ、リーダーだな。お頭は合ってる。もう俺様の呼び方お頭にするか?」
「でもかしらぁってスバルが言ってたよ。同じになっちゃう!」
「俺様としては同じになってもいいんだがにゃ」
「オカシラ、オカシラ、オッかしらぁ。おかしいかしら、おっかしらぁ。オカシラ、オカシラ、オッかしらぁ~カラカラカラカラオッかしらぁ~。」
なぜかフテゥーロちゃんが訳のわからない歌を歌い始めた。
「こんの毛玉、うるせぇぞ!」
フテゥーロちゃんは軽く怒られたにも関わらず、えへへ~と満足した顔付きだった。
「やっぱりもっと考える!自分だけのビャッカさんの呼び方がいいから!あと、今のビャッケさん、恐かったから、オカシラはやめる!」
「よぐわからんけんど、答えが出たんなら良かったべ。話戻すけんど、明日はビャッコ達以外はどうするベ?アタイらも祭りいくけんど?」
ツキノさんは商店街をうろつくと、ウサギスープにされそうだから商店街じゃないところなら外に行って走り回りたい。とのこと。うん、そうね。火山ウサギのリクゴウくんと共にウサギの肉に捌かれようとしてたもんね。
タイモちゃんは今日会った小熊達の所に行ってみたいとのこと。タイモちゃんはタヌキの所は知っているけど、熊獣人達のことは知らない事が多いから少し気になるのだそう。
フテゥーロちゃんとスズちゃんは私の肩と頭上から離れないでくっついてお祭りを楽しむ!のだそう。・・・・あまり重くないからいいけれど、普通5歳の女の子の頭にも肩にも生き物乗っかってたら、首が疲れて死亡フラグだからね。精霊だから重くないのに感謝。ピカチュウだってお米ぐらいの重さなんだぞ。サトシの肩も頭もあの細い首でどう支えてるのか心配になるくらいなんだぞ。
テンクウちゃんは元々ビャッコくんとお祭り見学をしようと思っていたみたい。私がアンドレとディオさんとお祭り見て回る計画を建ててたから、“友達と回る祭り”をしてみたくなったのだそう。
「じゃあどうする?私達と一緒にお祭り回る?」
というか私はテンクウちゃんも普通に一緒にお祭り回るつもりでいたんだよなぁ。
「いいの!?」
「いいもなにも、テンクウちゃんだもん。むしろ私の横に居てください。」
「えへへへへへへぇ」
ニコニコしながらテンクウちゃんのシッポがモッファモッファと揺れ動いた。さっきブラッシングしたお陰でスッゴいさらさらシッポ。
「ボク、モナちゃんのこと冒険者から守るね!」
忘れてた!
「またサルが来ても今度はボクの風より早い足で逃げるから安心してね!」
忘れてた!
「「モナちゃん・・・?」」
ミギィさんとレフティさんに変な顔された。・・・・うん・・・・。どうにかなれ~~~~~!!!!
この後またレフティさんとミギィさんに最近合った出来事を話した。が、もっと眉間にシワがよることになってしまった。
テンクウちゃん、もうちょっと考えてから喋ってくれると嬉しいな・・・・。ど、どうにか・・・・・・なりませんかね?
明後日更新予定です
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