第163話
レフティさんはミギィさんと一緒にこの家で一匹のネズミに出会ったらしい。しかもミギィさんの部屋で。とかまぁ色々語ってくれた。こと細かく。レフティさんのジェスチャーは大げさで見ていて飽きない。ふふふ。
「えーと名前は・・・ごーるどえすぷれっそ、だっけか?」
「ちがうちがう。ごーるでんふぁふむとふぁー、とか言っとったべ」
「それってゴールデンハムスターでは?」
「モナちゃんのもと居た世界にもおったんけ?」
「うん。・・・ネズミってまさかのハムスター?」
「こんくらいでな、普通のネズミよりフワフワしてるんだ」
そういえばどっかにネズミを預けて来た。とか2人が話してた気がする。・・・・オオカミのコウチンさんもネズミとかリスとか火山ウサギのリクゴウくんが連れていかれて・・・。えっこの家にそのネズミ居たとか言ってたよね。まさかそのハムスター。
「そのハムスターがどうしたの?」
とっとこ走ったの?だーいすきなのは~ひーまわりの種~~?
「モナちゃんと少し違うけれどね、未来を知ってるって言うんでモンスターや獣人が集まるタイミングで連れてけってアタイを馬車代わりに使われたんだけっど、いやぁあれは壮観だったべ。あのメスタヌキのドンはカッコ良かったよ」
「・・・メスタヌキ?」
まさか・・・
「キジンさん?」
「えっ」
「あっ」
口が滑った。
「くそっあのくそネズミ、モナちゃんがキジンさんと知り合いだったのなら、デボラさんに仲介してとかしなくて良かったんじゃないかぁぁぁ」
レフティさんが苦虫噛み潰したような顔になった。・・・・こわっ。というかレフティさん、デボラさんのところに行ったりしてたんだ。これはだいぶ“足にされた”んだろうなぁ。
「・・・・あのすまないけれども」
「もにゃ!!プンスコだよ!」
レフティさんとミギィさんと3人で会話を繰り広げていてすっかりさっぱり忘れてたけれど、ヨコシャルさんとトウシャくんと小熊ーズが居たのだ。そして誰かから音が鳴り響いた。
“ぐきゅうううううううう”
「「「「「おなかへったのぉ~~~」」」」」
お昼まだだったね。いや、本当にごめん。
「そだそだ、台所に出来合いの物買って来たから食べるべ。人数いっから簡単なサラダとかぱぱっと作るなぁ。レフティ、話しは下で続きするべな。」
「んだなぁ。テンクウ達は・・・まだやっとるからほっとくべ」
テンクウちゃんとビャッコくんとフテゥーロちゃんとスズちゃん以外、みんなで一階に降りたのだが、あのこ達はいつ気付くんだろうか。
勝手に一番が決まっても私が認めないのなら認めないけどね!ハハッ(ミッ●ー風)ネズミだけに。
「んまーーーい!」
小熊ーズ達がもちゃもちゃと食べてるのを眺めつつ私もお昼ごはん。ミギィさんが作らない食事は少し味付けが濃いものが多い気がする、と、思っていたら単にレフティさんが食べたいものを買う時が多いだけだった。レフティさんはおつまみみたいなのが好き。ミギィさんはアッサリ系。
お好み焼きみたいなチヂミみたいなソバクレープみたいな粉もののよくわからない食べ物を買ってきてくれた。よくわからないけど、うまい。チーズの塩気と野菜が合わさってたまらん。
「それで、本題はモンスターが溢れる街になるのをそのゴールデンハムスターはどうしようとしてるの?」
「アイツもモンスターの端くれだ。ただ、やり方を間違えるとこないだのサルの時より大変な自体になることだけはわかってあるらしいけんど・・・未来を知っとるからって」
「未来を知ってるハムスター?」
リクゴウくんについて行けば良かった!なにそれ気になるんだけど!?!?
捕捉・
ゴールデンハムスターのゲンブはキジンさんの所にいるよ。
リスがゲンブを探していたよ。
リクゴウがリスと出会っていたよ。
レフティがゲンブを連れていったよ。
・今までモナはそれらのことを全く知らなかったよ。
ハトは未だにアンドレに向かって飛んでいるよ。
タイモちゃんと白ウサギのツキノさんも一階に降りてお昼を食べてるけど会話に参加する気が全くないよ
明日も更新します