表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
165/463

第157話

プントの回(終)

アンドーレリユース様のどこがそんなにおかしいのかと申されますと、動き、表情、全てが私と出会った時とは別人なのでございます。決して悪い意味でのおかしいという意味ではございません。むしろ、王族ではなく、町民、いえ子供らしいとでも申しましょうか。


年相応の8歳の男の子にアンドーレリユース様はなってしまわれたのでございます。悪い意味でのおかしいではありません。なぜなら私、その姿をみるだけで胸がとても熱くなるからです。


今まで私は執事として未熟者だったと思い知らされます。私としては執事として当然の対応をしてきたつもりでしたが、昔ながらのしきたりや礼儀を中心に考え過ぎてしまっていて、頭の固い老人に成り下がっていたことに恥ずかしながら今更気付かされたのです。


気づいたなら変革の時。私はこの熱い胸を抱きながら今後も精進しつつアンドーレリユース様にお仕えしようと思っています。


おっと、アンドーレリユース様・・・療養で持ってこられた服のほとんどは帰り支度の荷造りに入れてしまった為あまりございません。どうしたものか。え?『これも修行よ?』


リネアに特殊任務をこなせるメイドを育成教育させ始めましたがまさかここまで目がぎらつくオオカミのようになるとは思いませんでした。荷造りをほどいて後でもう一度荷造りをしなおす工程を、筋力増強のための修行の代わりとしてやる。・・・ふむ。あなた方変なもの食べてないですよね?


最初はすごい集団が出来上がるかもと思っていましたが、方向性が私の考えていたメイドと違ってきている気がします。少し恐ろしくなってきました。


アンドーレリユース様もリネアの意気込みに少し引き気味です。ですよね。


アンドーレリユース様は本当にモナさんがお好きなようで、遊んだ日は私に逐一あれが楽しかっただの、こんな知らないことをしただの、色々な体験を教えてくれます。今回のこの街のお祭りでまたアンドーレリユース様の心の1ページに新しい体験が刻まれるのでしょうか。報告が今から楽しみです。


あっリネア隊が急に動きました。なにか・・・またハトですね。あのハトなんなのでしょう。リネア隊と勝手に呼びましたが正式名称は決まっていません。リネアがアンドーレリユース様に考えてもらうと意気込んでいました。


王都に戻り次第決めるとアンドーレリユース様は仰っていましたがそれまでどう呼べばいいのかわからなかったので私の心の中で勝手にリネア隊と呼ばせていただいているだけでございます。


・・・ハトがハトらしからぬ行動をしております。リネア隊は追い払っていますが、そのやり方は殺しそうです。ちょ、ま、あああ、リネア隊を見ているとハラハラしてしまいます。メイドなのでもう少しおしとやかに。そうでなくとも皆、貴族()の淑女なのですから、あまり羽目を外しすぎないで・・・。


ハトはアンドーレリユース様に用があるようですがいかんせんハトはハト。突進してきたら追い払うのが通常ですが、もしあのハトの言葉がわかるなら、話あえるなら、なぜ私の坊っちゃまを狙っているのかハッキリさせてみたいです。


・・・テイマーなら普通の動物とも意思の疎通が出来るでしょうか?領主様の所に雇われていた冒険者達の中にテイマーがいたはずです。


騎士団を通じてお話を聞けないか聞いてみましょう。お祭りもですが、その後の帰路の馬車旅の最中(さなか)にハトに追われ、襲われたらたまったもんじゃありませんからね。


さて、私も行動しなくては。


「坊っちゃま、大事な用を思い出しましたので少し席を外させていただきます」


「プントも明日俺と行くからな。準備しておいてくれよ」


アンドーレリユース様は私に向かってにこやかに話されたのです。この笑顔が曇らぬよう。この街から離れた途端にまたおやつれにならないように。今のために。明日のために。


「かしこまりました」

明日も更新します


なんか先月結構見に来ていただいたみたいでありがとうございます。


最近活動報告と言うなの近況報告書いてないなー。特に書くこともないけれど。(なぜならアニメを今期全然見ていない)


ではまた明日~~。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ