第150話
トウシャくんの魔力暴走状態のその放出していた青いイナズマのエネルギーをどうにかこうにか吸い取れたみたいで、トウシャくんの体から放出されたエネルギーは目に見えて小さくなった。トウシャくんは私に抱き締められたままこちらを見つめていた。
「もにゃ、おねーたん、なってる」
「あぁあ・・・服がキツイ・・特に首。くるひぃ」
5歳から中学生ぐらいに成長してしまったがため服がパッツンパッツン・・・いや、上半身はギリギリいい。問題は下半身だ。履いていたスカートがスリット状に裂けてチャイナ服みたいになった。身長が伸びてしまったから5歳の身体で丁度良い長さだったスカートは大人のミニスカートサイズ感。
「これは!?」
ミギィさんとレフティさん、それに一緒にずっといたヨコシャルさんも驚愕を隠せなかった。
どうしようと思っていると身体が徐々に縮み始めた。
「もにゃ!?」
「モナちゃん!」
シュウゥゥといつも戻る時には鳴ったことのない不思議な音を立ててまた5歳の身体に戻った。・・・・戻っちゃった。まだ魔力は足りないらしい。・・・・こないだサルの騒ぎが起きた時は大人の姿にもなったけど今回はならなかった。この身体が早速青いイナズマに慣れてしまったのか。それとも魔力の修復にまわったのか。
「モナちゃん」
ギクッ
「モナちゃん?」
ドキッ
「「「「「もにゃ~~?」」」」」
ぬぬぬぬぬぬ・・・・ぬのはんかち・・・。違うか~。
「信じがたいけんど、信じるしかなさそーだもんでなぁ」
「んな魔法みだごどながっだわ。」
私は異世界から来た大人だったとみんなに話した。テンクウちゃん達も私のこの告白に驚いて普通に喋ってしまった。
「ボク、こんな形でミギィさんとレフティさんと話せることになるとは思わなかったよ」
「テメーらうっかり過ぎるにゃ。」
ビャッコくんももうこうなったらバレた方が気が楽だと喋りはじめた。小熊くん達には一応口止めをした。ミギィさんお手製の美味しいお昼ご飯が対価だ。
「しかしだな、人の口に戸は立てられない。だからちっさい熊達に口止めをどんなにしてもいつかは世間にしられてしまうべ。」
「んだなぁ。」
レフティさんがテンクウちゃんに向かって真剣に話しかけた。
「テンクウ!」
「はい!」
「昔、アタイを助けてくれてありがとう。テンクウがモンスターだってこと、ずっと気づいていたんだけんどなぁ、秘密にしていたそうだと思っていたんで、話してくれるのをずっと待ってたんだ。」
「ごめんね?ボク人を助けたことはなんとなく覚えてるけどそんなの風を走ることに比べたら些細なこと過ぎて気にも止めてなかったよ」
「ええんだ。ええんだ。アタイが感謝してるって事実だけ知っといてもらえれば、アタイはそれで満足だよ」
レフティさんはニカッと笑った。
明日また更新します