表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
140/463

第132話

シェフが腕によりをかけた美味しい食事を済ませてさっきの休憩した部屋に戻ってきた。プントさんは食事に下がった。リネアさんは私達に着いて来たかったみたいだけれど仕事があるらしく、恨みがましくお見送りしてくれた。お仕事頑張って~。また遊ぼうねって言っておいた。フテゥーロちゃんはオレンジジュースでお腹が膨れてしまったのか今はスピースピーと鼻提灯(はなちょうちん)をふくらかしながら寝ている。


「アンドレあれを出そうか」


「はいお兄様」


「なんだろう」


「あ、その箱は!」


ユーグリッドさんにはわかったらしい。


「これは」


「王都で流行りのゲームだ!」


ユーグリッドさんが説明しようとしたところを被せて喋ってきたアンドレくんよ。


「こういうのは2人でよりそれ以上の人数で遊んだ方が楽しいからね。プントやリネアからモナちゃんが遊びに来るならとお薦めされたんだよ」


ほほう、それはとても楽しみ。そしてディオさんが楽しそうでなによりです。


「こちらは“騎士団の(つど)い”」


箱を開けると箱自体がゲームの盤になるようになっていた。箱から出てきたコマをその盤に乗せて遊ぶらしい。コマについての説明を聞いていたら、とどの詰まり、チェスや将棋の異世界バージョンといった所だ。ちょっと違うのは2人でやることも出来るけれど3人、4人でも出来る盤だということ。これは大人数でやったら盛り上がる。


「騎士団の戦略を練った時に使われる盤を元にゲームとして広まったと言われているが、騎士団にこの盤は残念ながらないぜ」


ユーグリッドさんがそう言った。


「本当の戦略を寝るときはどうしてるの?」


「地図と話し合いだな。このコマみたいなものも使うけれど、普段こういうもの自体使うことがないからな。その辺の石とか金とか適当に使ってる。あとは黒板とか消しやすいものとかだな。基本は文章に残さないように伝達で行動するように訓練している。」


「ほへー」


「こちらのゲームは“走れ!冒険者”というゲームです。」


こちらのゲームは箱の中から大きな地図みたいなものが出てきた。あとトランプみたいなカードがいっぱい。ゴブリンの耳、鉱石、ドラゴンの心臓、とか1枚に1つ。それぞれ書いてある。


「このカードは冒険者の証。集めて優勝者を決めるんだ。なかなか大変なんだぞ!」


アンドレ、鼻がふすーって鳴ってるよ。アンドレはこっちのゲームの方が好きなのかもしれない。こちらも説明を聞いていたら、人生ゲームとかモノポリーとかのゲームとよく似ていた。


「どちらをやってみたい?」


「どちらも出来るけれど、先にやるなら時間のかかる方を先にやってしまったほうがいいのでは」


「じゃあこっちだよな」


「そうだ!ユーグリッド、よくわかってるじゃないか!」


アンドレとユーグリッドさんが意気投合しまくっている。私はどっちでもいいよ。やったことないからよくわかんないし。楽しそうだからどっちもやれるならどちらからでもヨキですよ。異世界のゲームわくわく!










「3以上でろ!1、2出るな!でるなよ~」


サイコロをころころころ・・・・出たのは3!


「せ、セーーーーーーーフ!ゴブリンの耳3個カードゲットぉー!」


「取られたぁ~次の依頼何だろう。次は私が先に依頼達成するんだから!」


「なっなにぃモナのほうがカード持ってるだろ、俺はまだ4枚目だぞ」


「だってディオさんはもっと持ってるよ、アンドレに勝てなきゃディオさんに勝てないもん!」


「ふふふふふ、私はもう7枚ですからね。ユーグリッドさんも頑張ってくださいね」


「くっ、今日は運がない。まだ1枚・・・。」


今のところユーグリッドさんが最下位。依頼カードをめくって見ると・・・。


「なっ!?次の依頼は赤のデンジャラスカード!サイコロを三回転がして3回共カードに書いてない数が出なければ逃げ切り、一回でも出れば財産の半分を無くす、つまり、手持ちのカードの半分を捨てなくてはいけない!」


全員やらなくてはいけないデンジャラスカードはみんな阿鼻叫喚のカードなのだ。


「なんで引いちゃうの~!?」


「うわぁ~~!絶対当てたくない、当てたらいけない数字は!?」


「1!」


「俺が出しやすい数字だぁぁ!?でるなでるなでるなでるな・・・」


「出たぁぁ~~」


「ユーグリッドさんの唯一のカードがなくなってゼロに」


「嘘だぁぁ~~~~!!?」










「モナママ~終わった~?むにぁあ・・・」


フテゥーロちゃんがお昼寝から目覚めたようだ。


「フテゥーロちゃん!おはよ!見てみて~!勝ったよ~~!いぇーい!」


「いえーい!???」


「ははははは!モナちゃんの大勝(おおがち)だよ、ははははは!」


ディオさんから笑い声が絶えなかった。よっぽどこのゲームをみんなでやったのが楽しかったみたいだ。アンドレもゲームには悔しそうだがディオさんが笑っているのを見てとても幸せそうだ。


「ああもうこんな時間だ。もう1つのゲームは出来ないね」


ゴーンゴーンゴーンゴーンと柱時計が鳴った。ってええええ、もうこんな時間!?フテゥーロちゃん昼寝長かったんだね。


「モナ、もう帰る時間なのか、名残惜しいな」


「私も楽しかった。」


「泊まっていかないか!?」


「それは無理」


「がーん!」


「ふふふふふふ」


「あははははは」


「がははははは、そりゃそうですよ、今日中にちゃんと帰すように俺もあの2人に言われてんですから!」


家には猫ちゃんワンちゃんウサちゃんヒツジちゃん達も待ってるし帰らないとね。


「ぽろっぽーーーーーーー!!!!!」


窓にバチンとハトが突撃してきた!?何事!?!?

遅くなりました。ちょっとお疲れなので次回の更新は間があきまして、14日になります。すみません。


「ぽろっぽーーーーーーー!!!!!」


次回はアイツの出番からスタート予定です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ