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第129話

「シャボン玉のように消える夢か。ふむ・・ならこれはどうでしょう」


私が目の前に現れた表示にYES・Noの返事に悩んでいる時にディオさんはソファに寝ながら腕を少しだけ上げて、手のひらを上に向けた。


胸の辺りの高さの手の平から水色の光が少し出ると、辺りの床からポコポコポコと水が湧くような音が鳴り始めた。


近くにいたメイドさん達も私も驚いて悲鳴に似た声を少しだけ上げてしまったがすぐにそれがディオさんの魔法だとわかった。湧いてきたのは水ではなく、シャボン玉だったからだ。


「わぁっキレイね~モナママ!」


「うん!スゴい!キラキラしてる」


ソファを中心に5歳の私の手の大きさぐらいの大きいシャボン玉やビー玉くらいの小さいのまでさまざまなシャボン玉が部屋に舞った。こないだ水風船に囲まれたけれどこっちの方が断然いい。フテゥーロちゃんがふよふよと飛んでシャボン玉に近づくけれどシャボン玉は割れない。


「モナママ、これ乗れる!ぽよんぽよんする、楽しい!」


跳ねとる!スゴッ。


「ほんとだスゴいね。しゃーぼんだーまとーんだ♪」


私が歌う


「やーねまでーとんだー♪」


フテゥーロちゃんが歌う


「やねまーでーとんでー♪」


ディオさんが歌ってくれた


「「パチンと~きーえーた~」」


私とフテゥーロちゃんがそう歌うと同時にディオさんがシャボン玉の魔法を消した。シャボン玉の消え方とは違って雫は落ちなかったけれど、虹の粒みたいなものがパチリと跳ねた。シャボン玉もキレイだったけれどその一瞬がとても素敵でなぜか涙が出そうになった。


「パチンと・・」


私の忘れている記憶はこんな感じで消えてしまったのだろうか?


まだ目の前の画面に魔法を使用しますか?が出続けていた。その問に私はNoを選択。今回は使わなかった。だってまだ説明読んでなかったから。昨日読もうと思ってたけど疲れて寝ちゃって読んでなかったし、魔法も薬と同じで副作用とかあったらやだなー・・・と、少しだけ思ったけどそういえばミギィさん達、別にピンピンしてるな。


副作用とかどうしてそう考えちゃったんだろう。あれ??まぁいっか。魔法は今度使おう。魔力がだいぶ回復してきているらしいからまたスズちゃんも呼ばないと。


「ディオさんついでに不安なこと私にぶつけちゃって下さい!スッキリしましょうっ!」


「モナママかっくいい」


「頼もしいね。うーん、でもモナちゃんには聞かせるのは・・・」


「是非!」


「しかし」


「どんと来い!」


ドラマのTRI●Kの上田先生張りにどんとこーい!どやぁ。


「うぅん、大人の事情なのであまり話さない方がいいと思うのだけれど。」


くっそ、ディオさんいい人過ぎる鉄壁のガードおぉ。


「ディオさんいいですか、スッキリしましょう?」


おふざけoff糖質offグリーンだよぉ?ちがう、クリーンだよ!話して下さい後生ですから・・・!


「アンドレより年下とは思えないね」


ギクゥッ。さすがにそれを言われたら私はもう無理ですよ。うん。無理に聞かない!ハハッ!


「実はね」


話すんかい!と、心のツッコミ。かくかくシカジカダイ●ツ夢フェア♪(いつかのCM)話を聞いたら絶句してしまった。


「ディオさん、結婚するんですか」


うおおおおん。推しが結婚とかあなたのファンは泣きますよ。私がファンです。うぎぃぃ、どこだこんないい男捕まえた幸せ者の女性はどこのどいつだ。


「ところがその領主の娘さんにはお相手がいまして」


「えっ」


えー、領主のパピーさん?一体なに考えてるのん?でもあれか貴族の結婚ってこういうものとかって誰かが言ってたっけ。昔の日本もお見合い結婚や親からの紹介とかで周りが相性良さそうな人見繕って結婚してたのが主流だったとか。恋愛結婚は最近の話なんだよ~とテレビとかでやってた気がする。


100年立てば常識も逆立ちするとか。人間って言うことやること時代時代でコロコロ変わるからここの世界の常識だとこれが通常なのかも??5歳だからわっかんないや~(ペコちゃんスマイル)


「・・・・・恨まれそうなんです」


アウトバージョンでした。うわぁ。ディオさんのそんな落ち込んだ声聞きたくないぃ。こんなに胸につっかえて、そりゃまあ夢に見るわけだよね。


・・・そういえば近くにメイドさんが聞き耳立ててるけどいいのかな。普通内緒話なら退出・・・いや、もう遅いから気にしない方がいいか。


「ディオさんは恨まれなかったら結婚するつもりなの?」


「恨まれようと今後の為には私達の犠牲など小さなことです」


「えええ」


平民風情にはわかりま千円(せんえん)。ああ、現実逃避の親父ギャグに走ってしまう私。真面目に聞かなきゃなのに。


「モナママと結婚しないの?」


「!?!?」


フテゥーロちゃん!?


「モナちゃんが私の年と近ければそれもあったかもしれませんね。第6王子なので平民と結婚しても誰にも何も言われませんので」


ちくせう・・・5歳のこの体が憎い・・・・。今、変身できないかな。そんな恨まれるような結婚ツラいだけですよ!ってディオさんをさらいたいディスティニー。


[▼魔力不足です]


ちっ・・くしょう。めそ。


「しかし今は政治の駒として動かなくてはいけませんので、結論からいいますと無理ですね。」


デスヨネー。あっ。そうだ、そういえばドラマか映画でそういうのの受け流し方法あった。これならいけるんじゃない?


「ディオさん?領主さんの家に籍を置ければ跡継ぎになるんですよね。なら、絶対結婚じゃなくてもいいんですよね?」


「どういうことですか?」


ディオさんはソファから体を起こした。切羽詰まってる時って考えが(せば)まるよね。時間があればディオさんだって自身で気づいたはずだもの!


なぜベストを尽くさないのか!お前らのやってることは、全てまるっと何もかもお見通しだ!モナちゃんあったまいい!キラーン!

モナが変なテンションのまま次回に続く。


次回は4月3日予定です。




フテゥーロ「モナママとパパが結婚してたの言っちゃダメだよね?だってもうパパはぼく、わたしのパパじゃないんだもん。でもね、モナママとパパになるはずだった2人が一緒にいるとね、ぼく、わたしはねすごーく嬉しいんだ。だからね、ぼく、わたしはねジッとしてるの。だけどねもしねモナママを泣かせたら一番大嫌いになるの。だからね、ぼく、わたしは見ておくの。」


フテゥーロちゃんが作中で結構大人しいのはディオとどんな感じで接すればいいのか図りかねてる部分があるため。


( ・ω・)モナママ大好き

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