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第128話

「アンドレ~ユーグリッドさぁ~ん?」


甥っ子と叔父さんの休暇のひととき、みたいな感じになっているよ。


「もうちょっと待っててモナ!」


「あっすごいアンドレ様!三球目をそこに飛ばすとは」


「ああっくそっ」


アンドレもユーグリッドさんも盤上の戦いに夢中になっていて目線すら寄越してくれない。一応返事があるだけマシだけど。うーん。得点を競い合ってだいぶ経つんですけども。全く、うちのお父さんもそうだったけど男の人って夢中になるとほとんど話聞いてくれないんだよね。


初めて憧れのオモチャに触れたから楽しそうにしてる。それをすぐ止めろとは流石に言えないから諦めて傍観し続けたけど流石に見てるだけも飽きたなぁ。


「アンドレ?私とモナちゃんは先に部屋に行っているけどいいかい?」


「わかりました~」


おーい、大好きなお兄様に目線も合わせないってどんだけだーい。アンドレの生返事。これ半分聞こえてないよね。ディオさんも流石に苦笑してる。


「そういうわけだから行こうか。」


「はい」


メイドさん達に遊戯室にあったサイコロやボードゲームのようなものをもってもらって移動した。


「あの2人は案外気が合ってクリッチェ観戦とか一緒に行きそうですね」


クリッチェはサッカーみたいな球技らしく王都で人気のスポーツらしい。スポーツ観戦・・・あの2人で。本当に似合いそうだ。ディオさんも私も想像が鮮明だったのかお互いにくすりと笑った。第8王子と熊獣人の騎士という完全な他人で顔も性格もほとんど違うのに、なのにあの2人は何か似ている。ディオさんとその話題でだいぶ盛り上がった。


窓が開いていて風が入ってきて心地いいが夏なので喉が渇く。通された部屋に入ったらアンドレ達が来るまでお茶をすることになった。レモンとミントとラズベリーみたいなのが浮いてるお水が入った水差しをメイドさんが小さめのガラスのコップに注いでくれた。ガラスのコップってこの世界にもあるんだなぁ。


ミギィさんとレフティさんの家では木で出来たコップ、お店では軽すぎるとこぼしやすいからというのと汚れが分かりやすいというのでアルミみたいな鉄器のコップを使っていたからガラスのコップって無いのかと思っていた。飲食店って気を遣うよね。


それにしても陶器のティーカップはこの5歳の手には少し持ちづらいから普通のコップがいいなとは思っていたけど、持ちやすい代わりにこの世界のガラスのコップは1体おいくら万円のコップだろう。絶対落とさないようにしないとと、緊張しつつ、ごくりっ!


「ぷはぁ~おいし~~い。あっごめんなさい。シャキンっ」


王族の前でだらけきってしまった。ディオさんの前だとアンドレと違って少し緊張するから余計にお水がおいしく感じるのかもしれない。だって好みな顔立ちがニコニコと。うおお、これが顔福。ディオさんの沼にはまりそうである。ズブブブブ。ああ、お水がうまい。


「気にせずにくつろいで欲しい。」


ニコニコ笑顔がマブまぶマブまぶ・・・(眩しいと言いきれないくらい眩しい。)ディオさんは私を笑顔で浄化でもする気じゃないだろうか??・・・・ってよくよく見るとディオさんの顔にも疲れの色が見える。


「お疲れですか?」


「え?・・・わかってしまうかい?最近夢見が悪くてね」


「何か不安なことでもあったんですか?」


「なぜ?」


なぜって顔見たらなんとなくわかるし、アンドレからもお兄様が~って聞いてるからなぁ。それに。


「不安なことが大きかったりすると変な夢を見やすいらしいんです。私もね、あー明日やらなきゃいけないことがいっぱいあるなーって時はドキドキして眠れなくなって、眠れたな~って思ってたら、やらなきゃいけないことを忘れて大変なことになったり、やらなきゃいけないことをやったのにどれもこれも失敗したりっていう怖い夢を見たりしちゃって次の日の朝もっと疲れちゃってたよ、ってことがあったんですよ!だからね、あんまり心配しすぎは体に毒です。」


「ふむ・・・では、対策を取っていても悪い夢を見るときはどうしたらいいと思いますか?」


「誰かに夢のことをお喋りすると夢が現実に起きなくなるってきいたことあります。あとは沢山笑うといいそうです。えーと、あとは、頭が疲れてるからモットモットいつもより寝るといいよって聞いたことあります。そだ!ね!ね!ディオさんっ。そこのソファで横になってみて下さい!」


「えっ!?」


おっと周りにいたメイドさん達も小さく“えっ”て声が上がった。しまった、アンドレのお兄さんだけれど王族でしたね。不敬罪には当たりませんよね?悩んでるけど怒ってはいなさそうだし大丈夫だろう。なんせ私は5歳の幼女だ。天真爛漫ハッスルハッスル!・・・やっぱり不敬罪かなぁ???


「少しだけですよ?」


「わぁい!」


横になってくれたディオさんの胸に子供を寝かしつけるようにトン、トン、トン、トン、秒針よりは少しおそーく、寝ている時の鼓動に近い早さで。この小さな手では軽すぎる気がするけれどもうそこはご愛敬ですよ。


「モナちゃん上手いね。とても心地いいよ。」


「えへへ」


ねんねんころりよ~もいいけれど、どうせなら悪夢が消えて欲しい。


「シャボン玉とんだ~屋根までとんだ、屋根まで飛んで、こわれて消えた~シャボン玉消えた、飛ばずに消えた、生まれてすぐに~こわれて消えた。かーぜかぜふ~く~な。シャボン玉と~ばそ~♪」


そのまま続けて即興の私のシャボン玉を歌った。


「悪夢よきえろ~悪夢がとんで、屋根まで飛んで、こわれて消えた~悪夢が消えた、飛ばずに消えた、生まれてすぐに~こわれて消えた。かーぜかぜもっとふけ~。悪夢よきえ~ろ~~♪」


ピコーン!


[▼魔力有り]


ピコーン!


[▼愛似移動友(あいにーどゆう)発動しますか?]


なんか目の前に出たんですけど!?!?ぬぁっはー!?


「モナママ!ぼく、わたしも歌いたーい。いい~?」


うん!ちょっとまっててね!?

次回は31日予定です。


あーもう4月か~。アニメの最終回ラッシュなのにその前から見れてないのが多くて追い付けない。

(´;ω;`)めそりんぬ。


紅しょうがのおいなりさん食べたい。

ごまたっぷりのわかめと鮭のおにぎり食べたい。

ついでに少し甘いだし巻き卵。

タコさんウィンナー。

プチトマト、ブロッコリー、アスパラのベーコンチーズ巻き。

まだ足りない?それなら唐揚げ追加です。


・・・・のお弁当持ってお花見行きたい。


連日の雨で桜が結構散っている。切ない。

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