表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
122/463

第115話

・・・・なぁんか、みんなに微笑ましく見られている気がする。


モナは周りの雰囲気が小さい花嫁さんとして見られていることなどつゆ程も知らなかった。


「そういえば猫達がいなくなっているけれど、どこへ行ったんだ?」


アンドレがモナに疑問を投げ掛けた。


「首輪買ってあげたら意気揚々とお散歩に出掛けちゃった。ふふふ、猫の仲間に見せにいったんだと思う。」


「ワフッワフッ」


テンクウちゃんとフテゥーロちゃんは私達と行動だ。フテゥーロちゃんは買い物中も今も今日はずーっと静かだな。


「モナちゃーん」


ミリーちゃん達は家に帰るそうだ。そういえばお腹が空き始めている。そろそろお昼。私達も帰らなきゃかな。ユニくんとアンドレとユリーくんがまた機会があれば会おうと会話を交わしていた。


ちゃんと友達になれたようでよかった。こんな感じで王都に戻ったら友達をどんどん作っていって欲しい。王子だからって友達が近くにいないだなんて寂しすぎる。


ミリーちゃん達とまた遊ぼうねとお別れした。次はこのメンバーでおままごとごっこだね!と言われたけど・・・うん。かくれんぼを提案させてもらいたいかな。ユニくんの目が死にそうになってるよ。気づいて、ミリーちゃん。


「じゃあ帰・・・」


「あーっやっぱり!」


男性が小走りで走りながら私を指差して大声でそう言った。アンドレの護衛人が警戒して守ろうとしてくれた。何事!?と、思ったら。


「あっ。しょっぱいスープのお店の人!」


「お嬢ちゃん、待ってたんだよ!うちの店よってくれ!」


「なん?」


ミギィさんは結構顔が広いみたいだけどこのお兄さんは知らない人らしく眉間にシワが。


「おっとすみません、そこの店の“骨とスネ亭”の店長のフェローチェって言います。そこのお嬢さん達3人がこないだ来てくれた時にアドバイスしてくれたのが完成したので食べてもらいたかったんです。皆様もご一緒にどうぞ!お代は半額でいいんで、是非来てください。あ!アドバイスしてくれたお嬢ちゃんはタダでいい!食べてくれ!」


全員タダじゃないのには商売人だなと思ったけど、前に言っていた雰囲気だと全員半額はほぼ儲けなさそう。いいのかな?


「ミギィさん、行ってもいい?」


「ちょうど昼時だしな。どんなかアタシも気になる。せっかくだし行くべ。プント達はどうする?」


「モナが行くなら俺も行きたい!」


プントさんが喋る前にシュバッと挙手して声をあげたアンドレ。これにはプントさんも答えようとしていた答えを引っ込めて


「お坊ちゃまがそう申しますならそういたしましょう」


賛同してくれた。アンドレもニコニコ。よかったね!









移動してお店の中に入った。前回来たときは入り口のお持ち帰り窓口みたいなところから店長さんと話をしてそこでスープを飲んだから、今回は初・店内である。


「ちょうど開店時間だから好きな席に座って待ってて下さい。今温め直すんで。」


さっきまで足りない材料を急遽買い出ししていたとかで私達とちょうど出会ったらしい。 アンドレとプレゼント交換こ会なんてやってなかったらここの店長さんとは今日も会うことは無かっただろう。運のいい店長さん。


「いやー、会えて良かったよ~。大食いのお姉ちゃんもそばかすのお姉ちゃんも何回か来てくれた。どっちにもそれなりに好評頂いたんだが2人とも、うどんを提案したお嬢ちゃんが美味しいと認めてこそ完成だっつってな~。全然商店街通んないから焦ったぜ。」


ラーメン屋さんみたいな作りの客席と調理場が近い店舗なのでスープを温めながら話しかける店長さん。


リネアさんもナカバさんも私のこと念頭に置きすぎ事件がいつの間にやら勃発していたらしい。わお。


「遅くなってごめんなさい。でも今日しっかり食べますね」


「おうよ!ヨロシクな」


ニカッと笑っている。麺楽しみ。わくわく。


出てきたのは緑の麺と白い麺と茶色いつぶつぶが入ってる麺。小さなお椀に1つずつ麺とあのパイタンみたいなスープが入ってる。1人ずつ三種類分のお椀が手前に置かれた。


「スープも改良はしたんだが、今回はメンてぇのを味比べして欲しいからスープは同じのを入れてある。三種類のうちどれが美味しいか食べて欲しい」


アンドレ達にもお椀が次々置かれていくが、置きながらも私の反応が一番気になるらしくチラチラこちらを見ている。


白いのからいこう。普通のうどんよりだいぶ細め。乾麺で売ってるうどんってこのくらいだったよねって感じの細さ。ちゅるり、ちゅるるる・・・。モグモグモグモグ。お、これは。ぷっつり、ぷっつり・・・・。ちょっと残念な麺だ。


腰が足りない。あと茹ですぎなのかも?お年寄りや小さい子にはいいかも知れないが、物足りない。うーん、残念。


「くっ、ダメかっ」


私の顔が曇ったのを見逃さなかったらしく、店長さんが悔しそうに呟いてる。はははは。バレバレならもう、なにも言うまい。


アンドレ達もそれぞれ口をつけ始めた。護衛の人達も

全員。


「なにこのスープ、うんま!」


若い護衛の人が一番いい反応を見せていた。それを横目に茶色いつぶつぶが入っている麺をちゅるり、ちゅるるる・・・。モグモグモグモグ・・・・。なんだか少し甘い?なんだっけこれ。なんかお餅を思い出す・・・。


「それはクルミ入りなんだ。どうだ!?」


あ、クルミだったか。


「美味しいけどやっぱり白い部分がまだまだだし、この麺には別のスープが合いそう、かなぁ?もしくはスープ無しで食べたい。おやつで。」


合って無くはないんだけど麺が甘いから、クルミ餅思い出し過ぎちゃう私の脳。スープ無しでおやつで食べたいな。本末転倒である。


「おやつ・・・・おやつかぁ」


泣かないで店長さん。まだ泣いてないけどそのうち泣きそうな気がする感じに取れるぐらいには、がっかりしている。


「モナは食通だったのだな。すごいぞ。」


アンドレ、褒めてもなにもでないぞ。


最後に緑の麺。ちゅるるる、ちゅるり、ちゅるるる。モグモグモグモグ・・・。今までで一番のど越しがいい。それにかなりモチモチしてて、歯ごたえもある。ちょっと独特な味してるけど、これはかなりいいのでは!?


「ツルなんとかっていう野菜をまぜこんだんだ。茹でるとねばねばするからつなぎにいいとおもって使ってみたメンだ!どうだ!?どうだ!?」


「不思議な味だし見た目あんまり好きじゃなかったから最後にしたんだけど、食べたら一番美味しい、かも?」


「うおおおおおっしゃあぁぁぁぁぁあっ!!!」


店長さん両手を胸に足から崩れて、スライディングガッツポーズ状態。サッカー以外でそのガッツポーズする人初めて見たよ。

次回は21日予定です。20じゃないよ。1日ずれます。



フェローチェ・意味、荒々しい、猛々しい。お店がス●夫だから名前は剛●武的なのがいいかな!って探した単語ww


ス●夫だからラジコンっぽい名前にしようかなとかいろいろ考えたけどやっぱり相棒のジャイ●ンははずせないよね。




フテゥーロちゃんと名前ちょっと似ちゃったから、そのうち店長さんは“店長さん”のままか“フェロさん”になるかも。


お食事回もう少しあるよ。


ツルなんとかっていってるのは、ツルムラサキっていうねばねば野菜のことです。手作りうどんにいれたこと無いからフェローチェさんのようにモチモチするうどんが作れるのかはわかりません。緑の麺になるのかもわかりません。完全なフィクションです。あしからず。私のかわりに誰か実験してくれ。この作品限定の麺メンです。めんめん。


ほうれん草とか小松菜とかと迷った。緑、緑、緑~って、笑


ちなみに護衛さん2人とも名前決めたけど、出すべきなのか迷ってる。ハハハハハハ。


ではまた次回。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ