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第12話

食堂の手伝いをすることになりました!ワッホイ!お子様だって働ける所を見せてやりますよ。元・社会人ですからね!キリッ


「そん前にテーブル番号覚えんと何も出来ねっぺ」


食堂にはカウンター席と2人用席と4人用席があった。そしてカウンターは入り口から1番と数え進めて10番まで。次にそれぞれのテーブル席だがまた入り口から11番から店内をぐるっと一周するように数え進めて最後には入り口に戻っていくような数字番号の配列になっていた。ちなみに最後のテーブル番号は22番だ。結構ある。


「んそだなぁ、番号覚えるのに早ぇんは、やっぱし料理運んだら覚えんの早ええっぺ。カウンターは運ばねでいいからテーブル席だけ運んで欲しいベ」


「おお、早速仕事っ!」


「もし注文さ言われたら“担当の者お呼びしますのでお待ぢ下さい”っづってナカバかスミコット呼ぶんだで」


「はい!」


「あどコレを服に付けどけ」


「ぐるぐるまーく?」


「あんら懐かしぃわぁ、うちのお店の新人さんマークよぉ。それ付けておけばぁ、常連さんも無茶は言わないってココのルールなのですよぉ」


丁度配膳を終えて厨房に戻ってきたナカバさんが懐かしがった。ほほう、つまり日本で言うところの若葉マークと言うことか。ありがたく付けとく。マークの裏は特殊なシール状になっていて付けたり剥がしたり出来るものになっていた。便利。


ぐるぐるマーク見ると魔●陣グルグルを思い出す。あのネコが好きだった。この世界にもああいうぶちゃカワ系いるかな?昨日見たお猫様達はぶちゃカワ系いなかったけど、いるといいな。


食堂の朝の部は基本的にパンとサラダと飲み物ともう1品のセットメニューらしい。朝はお客さん少ないから比較的、対応とかは楽な方らしい。初めてのことだから、らしい。らしい。ばっかりでも許して欲しい。


朝で一番忙しいのは厨房だ。お昼に届ける配達分のお弁当を同時進行でやっているため裏は戦争なのだ。


そして私の心も大荒れだ。なんせ5歳の体が物を運ぶのに不慣れ過ぎてめっちゃくちゃフラッフラする。昨日のテンクウちゃんもきっとこんな感じ・・・あっこぼしそうぅぅ!!


「あらあら」


スミコットさんのナイスアシストでどうにか事なきを得ました!


くそぅ・・クレヨンし●ちゃんなんて頭でお盆のせたり色々やってたぞ。冷蔵庫も上って器用に開けたりしてたし、アレを目標にもうちょっと5歳児としての威厳を!・・・威厳ってなんだっけ。あれはアニメだもん、土台無理だよね。でもせめてフラフラしないようになりたいな(泣)


それからそこそこ頑張ってたけどあんまり成長は見られなかった。報われねぇ・・まるで努力を「無駄無駄無駄無駄ァァァ」って言われてる気分だよ


幼女ラッキーぐらいに思ってたけど役にたたないのツラい。んぐうううう・・メッソォ・・ようじょおおぉ(擬音)


「疲れたでしょぉ、少し休んでおいでぇ」


「いいの?」


「そら、お仕事初日から無理なんてさせる気ありませんからね、今はお客さん落ち着いたし休める時に休んどきなさいなぁ」


スミコットさんもナカバさんも休むことを勧めてくれたので休憩室に向かうことにした。


「あっ昨日のポーション、ココに合ったのか」


モナが寝たあと小瓶が割れたらいけないからとユーグリッドが出して置いてくれていた。そのあとすっかり忘れ去られ背景の一部と同化したような赴きになっていた。このままココにあっても誰も盗む気がしない安心感よ。


「ポケットにしまっておこう。ん?」


休憩室の窓から鳴き声が聞こえた。テンクウちゃんにしては甲高い気がする。窓から外を覗くと1匹の丸い・・丸い茶色の、なんだあれ?


「ポコポン!」


「えっ」


地面からジャンプのクルリンパってマジックショーみたいに豆タヌキみたいなのが消えてった。


普通の動物って言うよりアニメに出てくる風船みたいに体の丸いタヌキ。え?今のなに?両目を擦ってみるももう一度現れることはなかった。


「えぇ~~げ、幻覚???疲れてまた眠くなったのかもしれない。顔洗おう・・・」


ちょっとだけ休憩したらすぐにお店にもどった。するとお客さん達とみんなが話し合いをしていた。なにかあったのだろうか?


「あ、モナちゃん、聞いてよぉ!領主さんの所にぃ王子様が視察にきてるんですってよぉ!」


ナカバさんめっちゃテンション高い。


「憧れるわぁ~夢拡がるわぁ~視察ってこっちまで見に来るんでしょうかねぇ~?」


「滅多に来ねぇべ。ココは領主邸からすんごく離れてるべ。近くに来たとしでもあっちの商店街まででこっちまでは来ねぇっぺよ」


「えぇ~つまらんなぁ~来て欲しいわぁ~」


レフティさんは現実的である。


「んでな、騎士がその護衛に当たる事になったんで今日からの弁当少し減らして配達して欲しいってぇ砦からの言付けだ。」


あぁ、なるほど。そのお客さんのオジサンはそれを伝えに来てくれたのか。






「うす。んで、余る弁当どうしますか?」


「こりゃ久々に販売するしかないベ」


「販売?」


「売り歩くんよ」


「今日の配達はハジー、アンタがいっとくれ。騎士に牽制も兼ねて睨んで来てかまぁないべ。アッチが昨日のうちに連絡寄越してくれりゃあ調整しやすいように考えたのに。ウスノロトンカチが。ここの店以外にも発注しとったはずだべ、代表でバシッとな。ハジー頑張っとくれ」


ミギィさんがお怒りです。ヒエッ。


「うす。」


「昼からの営業の下ごしらえはスミコットとアタイらがやるから、ナカバとモナは弁当が出来次第販売しに向かってぐれな。」


「「はい!」」


お読み頂きありがとうございます!もしよろしければブックマークや☆を押していただけると嬉しいです。


作者が嬉しさに舞い上がって更新頻度が増えるかもしれませんよ~ポコポン!(意味深)



よくあるよね急な変更。ミギィさんが怒るとハジーさんの牽制とレフティさんの拳が落ちます。スミコットさんはブレーキ役でナカバは傍観勢です。モナは今のところブレーキか傍観のどっちかの予定。


モナ「どっちかってナニ!?傍観がいいなー。(/ω・\)チラッ」


ミギィ「そう言ってるとブレーキ役にされるのがオチだべ」


レフティ「んだんだ」


モナ「(゜ロ゜)ハッ墓穴!?」



*おまけ*


*んぐうううう・・メッソォ・・ようじょおおぉ(擬音)の部分はモナの背景音です。モナの背景音です。(大事なことなので2度言う。)メメタァとかと同じです。



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