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第112話

ミギィさんが私達にお祭りのことについて説明してくれた。


「元々は今日が祭りの開催日だったんだがな、ほら、色々あったべ?祭りの準備も遅れに遅れてな。今年はもう中止しようって話し合いまで開かれたんだが、こういうときこそ活気あることした方がという意見があってな、遅くなったがやることになったんだべ。詳しく知らんが領主様もそれに合わせて視察迎えたのかと思っとった。」


合わせて迎えたのなら、領主様が王族に近々祭りがあるので滞在延ばせませんかって進言しそうだけど。アンドレの様子から察するにディオさんからそういう話が出てきてないってことは、領主様絶対言ってないと思うんだよな~。領主様がそういうところが抜けてるからこの街廃れるの止まらないのでは??


思ったけど、お口チャック案件である。せっかく5歳なんだし5歳らしく行ってみよう!やってみよう!


「アンドレアンドレアンドレ!」


「なんだよ」


一回呼べば聞こえるぞとブツクサ。そんなんじゃモテる男には遠いぞアンドレ。


「1日くらい帰るのを遅らせたらだめなの?」


「もう館では準備してしまっている。な、プント」


「そうですね」


「ほら。」


ホラって言いながら恨めしそうにこちらを見ないでくれたまえよ。


「プントさん、ダメなの?」


「こちらも色々あったので(主に暗殺騒動)、ディオ様のご判断次第です」


「そっかプントさん家主でもなんでもないもんね。仕えてるから。だからね、アンドレ。アンドレが行きたいってワガママ言えば行ってもいいかも知れないよ」


「・・・」

(モナさんは本当に5歳なのでしょうか?)


「プント、お兄様に行きたいって言えばいいのか?」


「絶対、とは言いきれませんが、私個人の意見を言わせて頂きますと、1日ぐらいは可能かと。」


「んもう!なんだ、いいんじゃん。だったら祭り楽しんでいこうよ~なんだもう。頭固いな。口調も固いし。やわらかぁくやわらかぁく言わないと、私達子供だよ?」


プントはポカンとしてしまった


「にゃははははははははは!!!」


ミギィさん大爆笑。そんなに笑うことでもないと思うんどけど。んん、子供っぽくし過ぎたかな?


「アンドレっお祭りはみんなで楽しむことが大事なんだよ、ちゃーんと伝えておきさえすれば、1日2日(いちにちふつか)帰るのが遅くなったってお父さんやお母さんは怒りはしないよ。ディオさんだって楽しまないともったいないよ。ねっ。」


「・・・うむっ。そうだなお兄様を説得してみる」


やっーたやったたでーきーたー!やーったやったたでーきーたー!ヘイヘイヘイヘイ!でーきーたできたぁできたできたハイハイハイ!ヘイヘイホーホーヘイホーホー!ヘイヘイホーホーヘイホーホー!


おっとテンションあがってしまった。


「明日アンドレの所に遊びに行ったら、私もディオさんにお祭り一緒に行きましょうって言うね!」


ニコッ!わーいみんなでお祭りだーい。うきうき!


「ぅあ、あ、ありがとう。」


アンドレもはにかんでる。可愛いなぁ。


「ニャアァァアゴ」


おっと。立ち止まってしまっていた。ビャッコくんが呆れて“早くしろ”と鳴いている。そういう風に聞こえた。


「早く商店街行こっ」


「おうっ」


先頭を進んでたビャッコくん達の後を2人で追いかけた。


さて今日は雑貨屋さん巡りしてから首輪があったお店に向かう予定だ。首輪があったお店は開店時間がそんなに早くないのだ。それにアンドレが一緒に買い物についてくるということになってからアンドレがお城に帰るまえのお土産を買いにお店を巡ったらいいのではとミギィさんとレフティさんが提案してくれたのでそれに乗っかった。さすがミギィさんとレフティさん!


「おおっこれが商店街。小さい店舗がひしめき合っているな。こんなんで儲かるのか?すぐ潰れないか?」


「アンドレアンドレアンドレ!勝手にうろうろしないで!迷子になっちゃうよっ」


「すすすすまん!」


「はいっ」


「ん?」


「はーやーく」


「モナ?手がどうしたのだ?」


「何って手をつなぐの。アンドレ迷子になったら困るからね」


「手を握って歩くのか!?」


あっまた顔が真っ赤に。しまったな。プライド高そうだから傷ついた?バカにするな!とか言うかも?


「イヤ?嫌なら・・・」


「ちょ、ぬあっ、引っ込めるな!手だろ!つなごう!イヤ・・じゃないからな!モナだからつなぐんだからな。モナも迷子になるかもしれないだろ。つないでやる。」


ぎゆっと力が入るのかと思ったら、想像してたより優しく握ってくれた。・・・お兄ちゃんってこういう感じなのかなぁ。ふふふ。アンドレの妹になった気分!


「こったら、好きなお店どんどんまわるべ」


「うん!」


「楽しみだ!」







3件目のお店を巡った時だった。あ、これ可愛いと私が呟くとアンドレが反応した。


「モナ、欲しいものがあれば、俺が!買ってやるぞ。」


「私自分のお金あるから大丈夫」


「そうなのか!?ぬぬぬ・・・」


善意で言ってくれてるんだろうけど、アンドレに買ってもらういわれはないというか。お金足りなければミギィさんという保護者がそこにいるので、そっちに頼みますとも。


なんかアンドレの口がムッスリしてしまった。そんなアンドレにプントさんが耳打ちしてなにか話してる。プントさんと話し終わったかと思うとこっちに向き直った。ふむ?


「あっ、あのな欲しいものを選べ、買ってやるぞ。あのな、ただ俺がモナにあげたいんだ。えっとな、その、友達になってくれたし、一緒にお子様ランチ食べた仲だし。俺があげたいんだ。ぷ・・・・・プレ・・・プレゼント・・・・だ。」


アンドレの顔がみるみるうちに真っ赤になって耳まで真っ赤ッか。


アンドレ今日は真っ赤ッかデー?ちゅうちゅうタコかいな???


やーったやったた~~のくだりは、確か


いってみよう!やってみよう!という番組?のはず?記憶曖昧。




次回は14日予定です

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