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私はテイマーではありません~ナゼか周りにもふもふがいっぱいな件~  作者: 沖宮途良
第1章

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第106話

モナが驚いたのも無理はない。どう見てもレフティさんの言うようなペンキ後には見えなかったからだ。絵の具にしては濃いけれどペンキのようなパキッとした感じの色合いや固まりは見当たらない。だからこそ何か病気で色が変化してしまったように見えたのだが。


「それにモナちゃん、こん(この)ウサギ、助けたかったんだベ?」


レフティさんは繋いでいた手をニギニギと動かした。レフティさんは私が緊張してしまっていたのも安心したのも手で感じて行動してくれていたのだった。


「レフティさん!大好きっ!」


「カカカッ!」


男前なおばちゃんカッコいい!!


「ま、あん男が簡単に騙されてくれて良かったベ。あとたまたま緑ついてたウサギも運が良かったな。」


「でもこの緑って本当にペンキなの?」


「このウサギ入れてるカゴ良く見ると中が汚れてっべ?ほれ。どっから調達したんだか知らんが古い色が落ちてくっついたんだベ」


レフティさんはウサギの入ってるカゴの中に人差し指を突っ込んでザリザリと擦ると、レフティさんの指にもウサギにもある緑色がつき始めた。


「おおお、ほんとだ!」


ウサギ達をカゴに入れる前にウサギのお腹に色がついていたら汚れだと気づいただろうが、入れてから緑色が付いたものだから病気だと言っても信じてくれたのだろう。私もそれを言われたら信じるなぁ。うんうん。・・・・いや、単にチェルキョさんが確認不足のだけな気もする。


「ウサギさん、こんばんわ。お家着いたら体キレイにしようね。」


今日はタイモちゃんもウサギーズも増えてしまった。セイリューちゃんがココに居なくなってしまって悲しむ暇などなくなってしまった。


「まずはシャワーだべな」


レフティさんの台詞をきいて、ウサギ達がジタバタとカゴの中で暴れていたのには笑った。










「今日のデナー((ディナー))のメインは久々にアタシの故郷のコロローケ作ってみたよ。」


「おおーっ」


コロローケ、日本で言うコロッケの事だ。ミギィさんの作ったコロッケは食べやすいように真ん中から半分に切ってくれている。なぜなら1個がでかいから!


まず真ん中にゆで卵が丸々1個どーん!そのまわりにひき肉がゆで卵をミチッ!と包み込んでさらにさらにその回りをじゃがいもがジャガジャガ・・・とお肉を包んでいるという。そして最後にパン粉でいつものコロッケのように・・・。


スドーンとでっかいコロッケなのだ!


パン粉はかなり細かいやつなので遠目で見たらパン粉ついてるの?、ついてないの?という見た目。揚げ具合によったら、ただの芋にしか見えないかもしれない。それが半分に切られ、野菜と一緒に彩り並んでいるという。美味しそうに私を呼んでいる。


よ、ヨダレが・・・。うーん。毎日毎日、ミギィさん達の美味しい料理ばっかり食べて私太っちゃうよ~。


「おお、ミギィの故郷のは久々だな。」


「んだろ。この辺りのコロローケはじゃがいもだけとか、肉いれてもちょこっと混ぜる程度だかんな。メインっつーより、サラダとかオヤツみてーなもんだべ。」


「私小さいコロローケも好き!」


ここでの小さいコロローケは、お菓子のコロロとかフレンチパピロぐらいのサイズのミニマムコロッケ。小さい秘密は作り方。クッキー生地作るときみたいに棒状にじゃがいもの生地をコロコロ転がして、包丁かスキッパーでカット。


小麦粉ぉたーまーごにぃ~パン粉を~ま~ぶ~して~揚げた~ら、コロォッケだ~よ~キャベツぅぅはどお~した~~♪(BY、キテ●ツ大百科)


「小さいコロローケ作るとき、また私手伝うね!」


「モナちゃん均等に切るのうまがったからまたやってくれろ」


「えへへ」


フライドポテトとかハッシュドポテトとかみたいにつまめるコロッケがこの街のコロッケなのだ。揚げる時間も短いからすぐ食べられる。ちなみに家庭料理すぎて商店街の飲食店にはない。ともだち食堂には添え物として乗ってる。


お芋って何でこんなに美味しいんだろう。この街の主食は一応パンだけど、じゃがいもと豆も種類豊富でほぼほぼ主食みたいなものだ。


ミギィさんの特製甘辛ソースをドロリとかけるとドデカ卵コロッケがてりてりしてヤバい。


「んだば。」


「「「いただきます!」」」


ザクッ、ジュワッ。


「幸せすぎて死んでしまう。」


「ふはっ、ん、上出来だべ。」


ミギィさんはコロローケの出来具合に満足そうだ。


「お酒お酒っ」


コロローケをつまんですぐにお酒を流し込むレフティさん。


明日(あっしだ)休みだかって、飲みすぎたら起きれなくなるベ。ほどほどになぁ。」


「わーってる。わーってる。」


それから少し時間がすぎて夜ごはんが終わりそうになりそうになったとき、ミギィさんが立ち上がった。


「んだっけ、モナちゃん。」


「なぁに?」


「問題です。明日はともだち食堂が休みだべ?今日は何の日かわがるか?」


「何の日?なんかの記念日?私が来た日の乾杯してくれたあとの一週間記念?」


「違うベ。毎週来るやつだベ」


「んだ。忘れてっと、悲しいベ~?」


「毎週くるの!?う~ん、う~ん」


正直言って全然わからん!悩んで悩んで悩んでいると、2人はニヤッとして小さいオレンジ色のハンカチみたいな包みを机に置いた。


トトロのドングリの包み?いやいやいや。え?????


「お給料だべ」


おきゅうりょう!!!!そっか!週1って言ってたっけ!!!


次回は2月2日予定です

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