第99話
セイリューちゃんとご家族会えて良かった良かったヨカッタナァ。
「ところで」
「ん?」
ケセランパサランちゃんが言っていた事をキジンさんに伝えたら小さい声で『まあ子どもの説明なんてそんなものですわね』とデヴ●夫人風に優雅だった。くっ・・私の心が狭すぎなのか。キジンさんの対応大人過ぎて眩しい。イケタヌめ。イケ女子タヌキ★キジンさん!・・・何かのコーナー名かな?
「セイリューさんは親に会わせるということで来てもらいまんした。コウチンさんは実はセイリューさんの一族と共存していたオオカミでして、なんでも“秩序の番人”の役割を担っているとか。セイリューさんのお腹に“蟲”が入り込んで中から食われていたのでトドメを刺す予定でんした。」
おわーっ!?えっえっえっなんだか凄そうな名称が出てきたぞ。オル、なんとか、クスっと、デ?分からん。
「そこをモナさんが助けてくれたんでんすが、蟲の復活があるやも知れませんしモナさんの家の辺りをずっとうろうろして過ごしていたらしいんですわ。キツネの集落にそろそろ戻って欲しいとそちらさんからの言伝てもありまして、コウチンさんを呼び戻そうとぽん吉とポンポコ丸にそちらに行ってもらった次第ですん。」
な、なるほどー。キジンさんは丁寧に説明してくれたからそんな気配はないけれど、コウチンさんというオオカミの方からしたらこれは仕事を奪っちゃった形じゃないのかな!?考えたくはないけど、恨まれてる、なーんてこともあるかも新米?古米?古々米?ココ困ったまい。(唐突の震え)
そんなオオカミのコウチンさんは結局いなかったんで捕まえられなかったから真相はまたもや闇の中。コウチンさんとアンドレに会うのがコワイ。まんじゅうコワイ的な結果であれ!南無三!(他力本願)
というか蟲ってなんですかね。ムシなんてムシよ!ムシが良いわね!ムッシ、ムッシ。ウイルス的なヤツのことかな。あの時私がやったことって確かポーション薄めて飲ませたけど・・・ポーション弱くなってたから効き目薄かったんじゃ?
だけど、特にセイリューちゃんからお腹に違和感ある~とかいう異変とか無さそうだし、たったあれだけでその例の蟲ってやつは死滅したってことなのかな??
「それでですんね、“タイモ”というのはキツネさんがたとはまた違う話でんして。」
およ?違う話がいつの間にか始まってた。しまった。今の疑問をキジンさんに聞きたかったのに。後でにするしかアルマーニ。
「タイモー、タイモー、出ておいでな~~」
キジンさんがその場で叫ぶが出てこない。というかもう少しスゴミを足したら千と●尋の神隠しの湯婆婆の“おいで、おいでな~”のシーンしか出てこない罠。
考えが横道を反れていると、セイリューちゃんのご両親が出てきた小屋の裏から出てきたようだ。ヒツジだ!!モコモコだ!裏にいたからか少し土で汚れてる。なんで裏にいたの君。汚れがもったいない。せっかくのモッフモッフが!!
「・・・・」
「・・・・」
しまった。見つめすぎたか。どんびかれてる気配が。全然来ないからキジンさんとぽん吉とポンポコ丸がそっちに寄っていった。信用度よ。
「モナ?」
「モナちゃん何してるの」
ケセランパサランちゃんとテンクウちゃんがコテンと同じ動きをした。いつも思うけどふたりとも器用だな。
「そ、そういえば、カラスキくんはどこ行ったのかな~」
キョロキョロ辺りを見回すと・・・いない。あれっ??あの巨体な不死鳥どこ行った。
「モナ!カラスキね、燃え尽きたよ!」
ん?あしたのジョーかな?燃えた・・燃え尽きた・・・。違うか。
「死んだの!」
ケセランパサランちゃんの口から衝撃的発言。
「いやいやいやいや。えっ!?死!?えっ!?」
ものの数分ぐらいしか目を離してなかったと思うけどいつの間にそんなことに!?
「違うでしょ、灰になったんだよ」
テンクウちゃんまで!?カラスキくん灰になったの!?
「だからほらそこにいるよ」
テンクウちゃんが鼻先でツイッと指し示すようにしてくれた。なんかいる。あっ子猫だ~。砂にまみれて・・・・・灰・・・燃え尽きた・・・死・・・・不死鳥!!そっか!
「あの子猫がカラスキくんか!」
驚いていると灰色の猫とセイリューちゃん親子が寄ってきた。
「猫から不死鳥には簡単になれても、不死鳥から猫に戻るには燃え尽きないと戻れないんです。ほとんど猫に近ければ普通に戻れなくはないんですが、カラスキは変身する時、不死鳥寄りに変化することが多くて。力は随一素晴らしいものを持っているのに、頭のネジが飛んでいるアホォなヤツなんですよ。」
灰色猫さんは呆れたように解説してくれた。解説と共に私の脳内ではハリー・●ッターのヘドヴィグのテーマソングが脳内に響いた。
「挨拶が遅れました。僕はトカキ。ビャッコさんの腹心の部下です!」
ドヤァ。
猫から“腹心の部下”って聞くなんてことはそうそう無いよね。所さんの目がテン!になっちゃうよ。
「あなたが熱の時は伺えず申し訳ない。そして、サルの時は同じく戦闘をした仲。ビャッコさんもモナさんの事をお慕いしています。今後ともよしなに。」
「よ、よろしく。・・・・・・・・・・・君猫だよね?異世界転生した人間とかじゃないよね?サラリーマン?知ってる?知らない?」
「?何を言いたいのか分かりませんね」
「ダヨネー」
そうこう言っていたら灰から生まれた子猫はぐんぐん大きくなって元のカラスキくんになっていった。大きくなった直後にトカキくんがお説教に向かったようだ。カラスキくんのシッポも耳もどんどん下がって・・見てられない(苦笑)
「キュン!」
「セイリューちゃん」
「お礼申し上げます。トトと申します。」
おおっ!セイリューちゃんパパって人間の言葉を喋れたんだね!どっちがパパかママか見分けつかないけど喋ったら分かる!さだま●しさんの声っぽいのほほんとした感じの澄んだ声してる。
♪お前を嫁にもらう前に、言っておきたい、事がある。かなり厳しい、はなしもするが、俺の本音を、聞いておけ~
そのキツネの姿で歌ってくれまいだろうか。追加で関白失脚もセットでおねシャス・・・。って言いたい。ガマンガマン。
「実は」
「え?」
セイリューちゃんパパの説明によるとセイリューちゃんと引き離されたり、セイリューちゃんのお腹にいた“蟲”も全部あの“サル”の仕業だそうな。なんなの?この世界のサル。怖すぎるんだけど。世紀末ヒャッハーなサルなの?
このロッテリーの街の騎士団の人達がだいぶお縄にしてくれたけど、それでも逃げたからなぁ。
「そこで、今までいた場所からナイトフォックスの一族皆、話し合いましてこの近くに居を構えることになりました。是非とも遊びにいらしてください」
「おおっ!セイリューちゃんのお家が近くに!是非とも遊びに行かせてください!あっでも今日はそろそろ帰らないと行けないので、今度!お願いします。」
「モナさんのおかげですん」
キジンさんがタイモちゃんというモフモフのヒツジさんとぽん吉とポンポコ丸を引き連れてこちらに来た。
「??私のおかげ??」
セイリューちゃん一家
子供・セイリュー
パパさん・トト
ママさん・アヌビス
ママさん名前本編に出るかどうかも怪しいからココに書いとく。
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(゜∀゜ 三 ゜∀゜)(゜∀゜ 三 ゜∀゜)(゜∀゜ 三 ゜∀゜)
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