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第97話

「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


何かが頭上で通りすぎた。


「な、なんだぁ!?」


「今のって・・?」


ロッテリーの街の貴族街から少し離れたそこはマックドゥの森。そこにいたのは領主に臨時で雇われた冒険者達だった。


「火の纏う鳥ではなかったか?」


「足元に人がいたような?ハッ・・まさか獲物。」


「助けに行こう!」


1人走り出しそうになったが首根っこ捕まれて止められた。


「ぐえっ」


「まてまてまてマジーニ!今はデボラさん達から薬草採取依頼を受けている最中だ。考えもなしにバラバラになるのが一番マズイ。」


「そうだな!よし、ヒイカとシヨトヒオは今溜まっている薬草をとりあえず今日分として届け、そして騎士団にこの事を伝えてくれ。人がモンスターに害をなしたかも知れないと。ユウージオはメルトを先行させてくれ。情報が欲しい。俺とシャケノミーが追いかける」


マジーニイヒートはこのパーティーのリーダーらしくテキパキと割り振りをした。走って首根っこ捕まれたとは思えない。


「森林の首飾り、緊急事案、活動開始」


「「「「おうっっ」」」」


モナはまだ知るよしもない。







避難指定区域の公園内のとあるテントにて。ユーグリッドとクリストファーが書類仕事をこなしながら雑談していた。


「なんか音しなかったか?」


「え?しましたか?ユーグリッドさん、耳がいいから1人だけ違う音聞いてそうですよね」


「んだそれ。褒めてんのか、けなしてんのか。」


「褒めてるんですよ。もっとハッキリわかるようなら事件の可能性もありますよね。また聞こえたら教えてくださいね」


「おうよ。・・・そいや、お前さぁ、ともだち食堂のと付き合ってる・・んだったっけ?な?おい。だろ?」


「ええ。ナカバさんとお付き合いしてます。あっこの書類そっちのです。」


「ああすまんな。貰う。・・いきなり好きです~って好意向けられたら戸惑わねぇか。どう対処するのがベストなんだ。」


「ああ」

(あのメイドさんとのことですね)


「とりあえずよ?どうすりゃいいのかわかんねーから、男らしくねぇとは思うが逃げ回っちまってる状況でよ。やっぱこう、なにかしたほうがいいんじゃねぇのかな、と、思うわけよ。」

(遅い春過ぎて見当つかん)


クリストファーは苦笑した。ミギィやレフティが毎度のことユーグリッドに“相手はいないのか!”とせっつくのも、今のユーグリッドを見ているとなんら仕方なのないことだと思えるからだ。


「ユーグリッドさん、毎年恒例のイベントそろそろじゃないですか。イベントの時など一緒におでかけするのは良い方法だと思いますよ」


「ああ、夏祭りな。そっか、そーだよなぁ。女性にデカデカと好意を向けられた事って無かったから、普通に警備としての予定としか見てなかったわ。」


「祭り中3日のうち1日は休みにするのが鉄則とカメーリャ団長が決めたことですし、ユーグリッドさんも祭り楽しみましょう?」


「・・・・考えておく。」


祭りの警備はなかなかに骨が折れる。酔っぱらいの相手が主で、喧嘩の仲裁、詐欺紛いの商売の取り締まり、スリ、などなどいつも以上に勃発するのだ。ユーグリッドは騎士団の副長なのでもう1人副長がいるから団長の仕事ほどではないにしろ、毎年かなり忙しい。だからこその休息日!と団長が休みを設けたハズだったのだが。


「祭りに行ける元気があればな。」


「体力はありそうですけど」


「書類は体力より精神力ゴリゴリ削れるんだよ」


「そうですか?」


「そうなんだよ」


テントの外から声がかかった。


「失礼します!副長!追加の書類お持ちしました」


「おう、そこに・・・・おいとけ?」


「うわっ、えっ3人で運んできたんですか?」


1人1箱、薄い木箱に書類がたっぷり詰まっていた。


「はい!貴族街からの獣人への要望書、主に森に帰った後貴族街来ないようにって事を長々と書いたもの。と、獣人側からの方の要望書は森に帰る人々と街に住んでみたいというものが、まだ混ざったままになってまして。あと、こちらが物資運搬で急遽雇った出資報告書。・・・ちなみにカメーリャ団長の所には5箱分先ほどお渡ししました。主に夏祭りの書類と領主様の件と、王族との会談・視察についての貴族からの意見書と、色々多いので、こちらが一通り済み次第、団長の方に書類整理出来る人員を少し戻して欲しいと、聞き及びました。」


長い。色々と長い。


「了解した。荷運びご苦労様」


「失礼しました。」


ちなみに来てくれた3人は書類仕事の出来ない下っぱなので帰すしかない。


「こ、れは、私が間違ってました。これは精神削れますね。」


テントに苦笑いが響いた。









「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


皆様こんにちは。命の危険を肌で感じているこの私。帝麻萌那(ていまもな)です。叫んでます。ぴぎゃぁって叫んでます。


カラスキくんは“不死鳥(フェニックス)(キャット)”というモンスターでした。あの高温を発する光に包まれ、不死鳥に変身したんですね。あはは。え?猫なの?鳥なの?なんなの?どうなの?ホワッツ?あんだーすたん?ぷちぱにっくですよね。あはは。


面白い体を持っているそうで本来は猫。しかしその実態は!キュピーン!という感じで不死鳥になりたい時になれるし、猫と不死鳥のイイトコどりみたいな姿にもなれるとかなんとか。ちなみに今は急いでいるからと98%不死鳥変化。熱さを軽減させてくれてます。


無理しなくていいのよ。別に今行かなくても。ね?今すぐに来い?そういえばさっきそんなこと言ってたね。2時間とか歩くような道を一瞬で飛んであげる!って言われたら、嬉しさより恐怖ですよ。


爆走とか音速とかアニメとか映画とかの中で見るから楽しいのであってその風を真っ向から受けたいとは誰も言ってな・・・・


「着いたから下ろすっす~~」


不死鳥の足にね、テンクウちゃんが獲物のように捕まった上に私やぽん吉ポンポコ丸ケセランパサランちゃんセイリューちゃんがむりくり乗っています。


「下ろす・・・え?」


「落とすよ~~」


「ちょあああああああぁぁぁぁぁあ!?!?」


まっ逆さ~~ま~~にぃぃ~~落ちてデザイアぁぁぁぁぁぁ~~~でざいあってどういう意味ですか、パソコンかスマホがあったらしらべるのにぃぃぃぃ


「モナ?ダイジョブ?」


ケセランパサランちゃんが顔を覗き込んできた。お、おや?テンクウちゃんの足元から不思議な風がブァッと吹いて落ちる速度が軽減された。


「おおおお、す、すごぉい」


感嘆しかでない。流石モンスター。流石テンクウちゃん。流石風使い。落とされた瞬間は風に(あお)られて死ぬのを覚悟しそうになったけれど、衝撃が全くなくテンクウちゃんの背中に優雅に乗ったまま地面に着地。これは慣れたらアトラクションだなぁ。


タヌキのお里は前回同様、リンゴの香りに包まれていた。


冒険者パーティー、森林の首飾りさん達再登場。


モナが歌ってる、デザイアぁぁぁぁぁぁは中森明菜さんの歌です。年末の歌の特番とかで流れてて耳にのこってしまって。


▼“desire”は、「熱望」「切望」「欲望」などという意味。▼


だそうです。


新アニメ続々始まりましたね。昨年から引き続き継続してるアニメも楽しく・・見たいな・・・まだ年明けのてからのアニメ1本も見れてないけど(血涙)。


(´;ω;`)


1月10日からとんでもスキルのアニメが楽しみです。スイちゃんスイちゃんスイちゃんスイちゃん・・・・。


また話長くなりそうだから今度活動報告長いのでもこさえるか・・・(持病。)

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