第1話
「う?」
ぱちくり。ぱちくりぱちくり。
(あれ?ここはドコだ?)
どこかわからない、と言うかその前に完全なる土の上に横たわって寝てる私。えっ???近くに見えるのは林かな?森かな?どういう状況?ホワッツ??
(うんしょ……頭がざらざらする。砂が服にもいっぱい付いてる……って、ん??)
とりあえず体を起こして見た。色々違和感だらけ。起こしたら、そりゃ違いに分かるよね。手が…手が……。
(手が小さくなってるんですけど???んんん??足も細っ!顔、顔も小さい!?ミニマム!?)
混乱、確認ナウ。ナウは古いか。体を起こしたけどとりあえず座ったまま周りをキョロキョロと見回して見た。……ものの、林なんだか森なんだかやっぱり検討は付かないけど、とりあえず木々に囲まれた場所にいると言うことだけは分かった。
(んと、なんでこんなことになってるんだっけ??)
目が疲れた時にする眉間を摘まむような事をして目元をゴリゴリマッサージ。まだ疲れ目には早いけど、頭痛の前に揉んどきたい。そういや、眼鏡どこ行った。って何故か見えるから、要らないか、じゃなくって!そこではなく、重要なのは今、何故、ココニ!?
(記憶よ蘇れ!えーっとぉ。あっ?)
私は確か新しく引越してきた場所を知ろうと思って散歩していた途中だったはず。職場の転勤でのまあよくある移動だったけれど、知らない土地というものは新鮮なものでスーパー、公園、駅までの距離などもろもろを知るために散歩をしていて、ちいさな神社をみつけて一休みしていた・・・・のが私の覚えている最期の記憶である。
(それ以上思い出せないし、なんでここに寝てるのかもわかんないや)
せっかく起こしていたけどどん詰まりということしか分からなかったので、もっかい土の上に寝そべってしまう私。ごろんちょ・・・。ごろんちょ・・・。
余計に体や服に土が付いたのがわかるが気にしない。むしろ少し冷たくて気持ちいい。
「はぁぁ、土ってこんなにいい匂いだったけ」
このままここで寝そうである。
「おや、なんだい?子供が倒れとるよぉ?」
「どったのー?」
オバチャン2人登場。いや遭遇?って言うか…………あの?どこの田舎でしょうか。「どったのー?」の「のー?」が「のー?↓」じゃなくて「のー?↑」って上がるなんてあんまし、聞いたこと無い。ケンミ○ショーだっけ?そういう感じのバラエティーでは見たことあるけど、直に聞いたこと無かった。新鮮なのに、懐かしい感じのニュアンス。えっ和むんだけど。好き。
オバチャン達もっとこっち向いて喋ってくれないかなぁ………。なにそっちで話してるんだろう。喋り方を真似したら怒られるかなぁ。
「具合悪いんでか?お嬢ちゃん?」
“お嬢ちゃん”も訛ってる。好きだなぁ。
「おーーい。やぁっぱ、おどなりの力自慢のユーグリット連れてこんとアカンっぺ」
「んだなぁ」
さっき2人だけで話してたのってそれの相談だったのか。なるほどなるほど。
「あの」
とりあえず体を起こしてその場に座った。
「ここって森ですか林ですか?どこだか分からなくて途方にくれてたんです。」
「元気なら起きんと心配するでしょぉ、迷子かえ?立てるかぁ?歩けそーならぁあたしらについといで。少し歩けばここがどこかすーぐわかっぺ」
言われるまま立ってみた。大丈夫。体に痛いところとかだるいところとか特に無いから歩けそう。でも歩いて何を見ればドコだかわかるのだろう?なにもない根拠に首を捻ったがボーっとしてるよりはいいかもしれない。
「わかりました。いきましょう。」
おばちゃん2人と一緒にその場を立ち去ったのだった。
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