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悪役令嬢、管理するのは、
「エリーに渡すのは、漁村、ガリタッドだ」
ーーぎょ、漁村!!!やったぁぁぁ!!!!
エリーは港がある町と言うことで、テンションが最高潮になる。
「……あの。そんな町、聞き覚えがないんですが」
ハイテンションなエリーに対し、兄は暗いトーンで言った。
どうやら、エリーが任される漁村はあまり有名な場所ではないらしい。
まあ、幼い子供に有名な都市を任せることはあり得ないから、当然と言えば当然。
ーー別に小さくても良い。クラウンと同じく、その漁村も大きくしてあげるわ!
「バリアル。ここは私とエリーの場だ。君が意見を言うのはエリーが助けを求めたときだけと言っただろう」
「なっ!?……はい。すみません」
兄は怒られた。
エリーは、父親が怒ると怖いと言うことを感じ取っていたため、冷酷な父親の姿を見て、姿勢を正す。
「ふむ。分かりましたわ。地図などがあれば見せていただきたいのですが。できれば、地図だけじゃなくて税の状況なども」
「……これだ。色々と書いてある」




