悪役令嬢、会議を終わらせる
「……と、言ったところかしら。それでは、今日の会議を終わるわ」
会議が終了した。
メンバーから様々な意見が出て、エリーは組織の成長を感じる。
色々と心に来るモノを感じながら、エリーは言っておくべき1つのことを思い出した。
「あっ!それと、もし何か思いつくことがあったら、いつでも他のメンバーに相談してね。私に言っても良いし、ファーストとかセカンドとかに言っても良いわ。わざわざ自分の上司に提案をしないといけないわけではないから」
これも、かなり重要なこと。
エリーの前世の企業では、何か提案をしたら、課長、部長と上がっていき、社長にたどり着くまでにかなりの時間が掛かる。
そのため、大企業は変化に弱いのだ。
だから、エリーの提案はとても強力な物になる。
自分の上司に言わずとも、トップであるエリーに言ってOKを貰えば、即座に動くことができる。
エリーの世界では近年取り入れる企業が現れた、変化に強いシステムである。
このシステムならば、下の社員に話しかけられる社長は、下の方で起きている、つまり、現場で起っていることを知ることができるという利点もある。
素晴らしいシステムなのだ!
「さて、そろそろ時間ね。じゃあ、私は行くわ」
エリーは服に付いていた血を、組織のメンバーの魔法で落として貰い、家へと直行した。




