悪役令嬢、緊急会議よ!
「あっ。セカンド。来たのね」
帰ってきたのは、セカンドやサードたち、戦闘に出られるようになったメンバーだった。
セカンドはその視線をエリーに向け、あきれた顔をした。
「クラウン様。何やってるんだ?」
少年らしくないセカンドの濁った目には、全身血まみれで、うつろな目をしたエリーが映っていた。
獣耳少女のサードは無言でエリーに近づき、全身の血を布で拭う。
「ああ。ありがとうサード。さて、全員そろったみたいだし、会議でもしようかしら」
エリーの言葉に、クラウンの全員が目を見開いた。
なぜかって?
今まで会議なんてやったことがなかったからだ!
というか、会議で何をやれば良いのかエリーとファースト以外は分かっていない!
「それじゃあ、全員輪状に並んで」
エリーの指示に従って、クラウンの面々が緊張したような顔持ちで並ぶ。
エリーの右側にはファースト、左側にはセカンドが並んでいる。
ちなみに。老婆の家はクラウンのメンバーたちによって改築されており、中に百人は入ることが可能である。
今後メンバーが増えれば、さらに改築する予定である。
「さて、まずは、私たちの目的について確認していきましょう」




